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自己管理が苦手だと思い込んでいる人のための生活立て直し術

世の中には2種類の人間がいる。

自分ルールを守り続けられる人間と、守り続けられない人間だ。


そして私は後者である。些細なことですぐに自分ルールが崩壊する。

自分との約束を破るたびに自分にがっかりする。自分をあきらめる。


この文章は、そんな同志にこそ読んでほしい。


自分には複雑で高度なスケジュール管理、タスク管理は無理だとあきらめている人へ

いきなりの宣伝で恐縮だが、弊社で開発し、私自身も使い込んでいるタスク管理ツールTaskChute Cloud(タスクシュート クラウド)のiOS版がこのほど、正式リリースされた。

※インストールは無料ですが、¥486/月 の有料サービスです。

自分が使い込んでいるアプリの開発に携われるというのは、とても幸福なことだなと思う。


この記事では、あらためてこのTaskChute Cloudの魅力について語りつつ、生活リズムが崩れてしまったときに、それを立て直していく方法について書いた。

しかしTaskChute Cloudを使わずとも、紙とペンさえあれば実践できるように解説してある。

だからこの記事は

✅色々な手帳やタスク管理の手法を試したけど、続かない
✅自分には複雑で高度な生活管理は無理だとあきらめている

という人にこそ読んでほしい。

さらに

✅TaskChute Cloudを試してみたが使い方がよく分からずやめてしまった
✅TaskChute Cloudを使ってるうちにややこしくなってきてやめてしまった

という人のためのやり直し手順についても書いたので、この記事をきっかけに今一度TaskChute Cloudに挑戦してもらえたらとても嬉しい。

そもそもTaskChute Cloud?何それ?という方は、この記事のあとにまだ興味があれば、この記事も読んでみていただきたい。


TaskChute Cloudはいくらでも複雑に使い込むことができるが、むしろシンプルに使ってこそ真価を発揮する。

生活を整えようとしては挫折を何度もくり返してきた人にこそ使ってほしいツールだ。


せっかく積み上げた良い生活リズムが、些細なことですぐに壊れてしまう

私のメンタルは、少しでも心配ごとがあったり仕事の締切が近くなったりすると余裕をなくし、総崩れとなる。

そんなとき、私はいつも強くてニューゲームの精神を思い出す。

強くてニューゲームとは、全クリのご褒美として、鍛えたゲームキャラの強さはそのままに、最初からストーリーを遊べるというシステムだ。あんなに苦労した強敵も一撃で倒せる爽快感が楽しい。

現実世界でせっかく積み上げた生活リズムが崩壊し、また最初から積み上げるプロセスが、この強くてニューゲームに似ているとあるときに気がついた。

これは「一度書いた文章(イラスト/パワポ資料)を保存し忘れて消す」という経験をしたことがある人になら共感してもらえるかもしれない。

絶望を感じながらも最初から作り直してみると、思ったより早く完成した、というあの経験。

データは消えても、身体にはそこまで作り上げた経験が残っているからこそ、2回目は素早く作り直せたわけである。なんだったら、1回目よりも良い仕上がりになることもある。

自転車の乗り方をいちど覚えたら、10年ぶりでもすぐ乗れてしまうように、本体としての習慣が失われても、身体には経験知が幾分残る。その経験知を土台にすれば、次はさらに複雑で高度な生活リズムを作り込める。

強くてニューゲームの精神を意識するようになって、私は生活リズムをリセットすることが、むしろ少し楽しみにすら感じるようになった。

そして何度も何度も生活リズムを崩しては積み上げるを繰り返した結果、複雑なタスク管理もなんとかできるようになり、一日中家にいながら、本を書いたり会社を経営したりできるまでになった。10年かかったけど。


「強くてニューゲーム」で生活を立て直す

ではこの「強くてニューゲーム」理論で生活を立て直す、具体的な手順について解説したい。

まずは、今までの習慣は一旦全部リセットするぞと強く決意する。

せっかく使い込んだ手帳やアプリ、書き出したToDoリストも、できる限り破棄し、新しいものを用意する。

スマホのアプリやデスクトップに散らかったファイルを全てひとつのフォルダにまとめてしまうのもオススメだ。削除したり分類しようとすると選別が必要になるのでとても面倒だが、フォルダにつっこむだけなら悩まずに済む。

そして必要になったタイミングでフォルダから取り出していく。


さて、覚悟が決まったら、今日から復活させる習慣をひとつだけ選ぼう。

例えば

スマホを寝室に持ち込まない
本を1ページ読み進める
1行だけ日記をつける
5分だけ散歩する
腕立てをする

といった具合だ。

この習慣を選ぶときには、いくつか注意点がある。


欲張らない

立て直し期間にいちばん大切なのは、ハードルを下げることだ。一番大切なもの以外をあきらめることだ。

選んだ習慣以外は、本気でやってはいけない。サボってもいい。他はサボってひとつのことに集中することで、選んだものの大切さがより一層際立つ。

こうして優先順位の感覚を取り戻していくのだ。


絶対できる習慣を選ぶ

「ジムに行く」とか「1時間早く起きる」といった難しいものは選ばない。体調が悪くてもできるくらいカンタンなものにする。

なぜならここでやりたいのは、自分との信頼関係を取り戻すことだからだ。

立て直しの時期は、自己肯定感がガタガタだ。自分で決めたことを守らない時期が続いたため、自分に対する信頼感が薄れている。

自分と約束をして→きちっと守る。これを丁寧に繰り返すことで、自分への信頼関係を回復していく。

難しくて挑戦的な習慣づくりは、もっと整ってからやろう。


TaskChute Cloudで生活リズムを立て直す

この立て直しプランを、TaskChute Cloudを使って実践する手順を解説したい。

TaskChute Cloudを使ったことがある人は、まず下準備として、使わなくなった過去の生活習慣をリセットするところから始めよう。


ルーチンを無効化する

形骸化したルーチンを全て取り除く。以下の画面は全てPC上のものだ。

ルーチン画面をひらいて

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ルーチンを無効化していく。

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削除ではなく「無効化」なら、あとで復活させるのも楽なので、気軽にどんどん無効化していこう。


セクションを削除する

1日を時間割のように管理できるセクション機能は便利だが、今はできるだけシンプルに使いたいので全部削除する。

設定のメニューから「セクション設定」画面を開き

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各セクションを削除していく

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設定を変える

生活立て直しシーズン用のオススメ設定に変更する。

動作設定画面を開いて

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こんな感じの設定に変更。

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おやすみモードをONにしておくと、ポップアップが表示されなくなり、操作がシンプルになる。ちなみに画面左上のほうにある

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画面左上のほうにあるこのボタンで、いつでもON/OFFが切り替えられる。

再生ボタンクリック時に設定される開始時間を「直前タスクの終了時間」にするのは、抜けもれなく記録を取りたい玄人向け。生活を立て直す時期は「現在時刻」のほうが使いやすい。


習慣を登録する

さて諸々の準備が整ったら、いよいよ習慣を登録する。

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タスクを入力して、Enter

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ちなみに私が生活を立て直すときには、まず身体を動かす習慣からスタートするようにしている。経験上、身体を動かした方が調子の戻りが早い。

初日はとにかく散歩さえすれば、あとは寝ててもいいしひたすらゲームをして過ごしてもいい。それくらいハードルを下げる。


よし散歩するかー、と思ったらスタートボタンを押す

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終わったら同じところを押して終了

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リアルタイムで開始と終了を記録できなくても、後から大体の開始時間と終了時間を入力すればよい。

9分間の散歩をした、という記録を残すことができた。


入院中のリハビリかよ、と思うかもしれないが、生活リズムが崩れているときに、外着に着替え、靴をはき、散歩をするのは想像以上にハードルが高い。特に自分との信頼関係が崩れている時期は、自分に厳しくなりすぎているので、むしろ「たったこの程度」から始めくらいでちょうどいい。


習慣をルーチン化する

これくらいなら毎日できそうだと思えたら、このタスクを「ルーチン化」しよう。

リサイクルマークみたいなボタンを押して

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新規追加を押す

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これで次の日も「散歩する」タスクが自動的に作成される。


TaskChute Cloudでやることはこれだけだ。

最低でも一週間は、この習慣を続けることに集中しよう。

カンタンすぎて、他にも色々な習慣を追加したくなってくるかもしれないが、ここで注意してほしいポイントがある。

絶対に欲張らない

「もっとできそうだ」と感じることはめちゃくちゃ良いことなのだが、ここで焦っていくつもタスクを追加してはいけない。

今はハードルを下げ、自分との信頼関係を回復させる大切な時期だ。自分をいたわり、じっくり丁寧に、大切な習慣を自分の身体に思い出させるイメージで取り組むべき時期だ。


細かい行動記録をとろうとしない

TaskChute Cloudを使っていると、細かく行動の記録を残したくなってくる。行動記録を分析するのはめちゃくちゃ楽しいが、それを続けるのは難易度が高い。

なので記録をとるにしても、最初のうちは

睡眠
でかける準備
出勤移動
仕事
帰宅移動
自宅でくつろぐ
散歩する
寝る準備
ベッドでゴロゴロ

これくらいざっくりで十分だ。そしてこの記録の中でいちばん大切なのは、

散歩する

という記録だけ。自分と約束をして→きちっと守ったというたしかな記録。この記録さえ残っていれば、他の記録はなくたってかまわない。


我々は何のために自己管理をするのか

なぜ我々はカレンダーにスケジュールを書き込み、日々のタスクを管理するのだろうか。複雑な自己管理システムを求めるのだろうか。

それは

自分がやりたいと思ったことを
自分で予定に入れて(自分と約束をして)
予定通りにこなす(約束をきちっと守る)

そういう当たり前の日々を送るためだ。それができているなら、本当は複雑な技術もツールも、なんにも必要ないのだ。

でも現代という時代は、無駄に忙しく、無駄に欲望が多く、このシンプルな営みを送ることが難しい。

だから、自分との約束を守るための仕組みが必要になる。

その仕組みのひとつとして、TaskChute Cloudを使ってみてほしいと思う。


使い方に迷ったらなんぼでも聞いてほしいです。



読みたい本がたくさんあります。