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知られざるクエストの旅路

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独自の目標を立てて実行した、旅の記録です。 このマガジンに掲載した紀行文を基に動画を作成し、 YouTubeにて公開しています。 https://www.youtube.com/…
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#立山

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】【完結編】拡大版立山黒部アルペンルートの検討と課題

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】【完結編】拡大版立山黒部アルペンルートの検討と課題

 立山駅にて購入した「立山黒部アルペンルート」の切符は、富山県側の立山駅から、長野県側の扇沢駅までとなっている。この区間が狭義のアルペンルート、いわゆる公式ルートだろう。

 JR東海やJR西日本が発売する「アルペンルートきっぷ」は、東海地方や近畿地方を出発し、JRを利用してアルペンルートに赴く旅行客のための商品だ。富山側から入る場合はJR富山駅、長野側から入る場合はJR信濃大町駅を経由する。JR

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】 5 .室堂→大観峰→黒部平→黒部湖(立山トンネルトローリーバス・立山ロープウェイ・黒部ケーブルカー完全乗車)

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】 5 .室堂→大観峰→黒部平→黒部湖(立山トンネルトローリーバス・立山ロープウェイ・黒部ケーブルカー完全乗車)

 宿をチェックアウトし、室堂ターミナルへ歩いて向かう。明日は通常通り仕事だ。今日中に東京まで帰らなければならない。

 出発前に、博物館の受付に立ち寄る。昨日のガイドの方も居る。昨日別れてから、メスの雷鳥も無事発見・撮影出来たことを報告し、写真を見せる。今朝はオコジョらしき生物の姿を目撃したが、速過ぎて写せなかったと言うと、目撃地点を聞かれたので、地図を使って指し示した。
 次に乗るのは、大観峰行

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】4.雷鳥と私

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】4.雷鳥と私

 昼食は、バスターミナル待合室の売店で、ホットドッグを食べる。

 自然ガイドツアーの開始時刻になったので、集合場所である博物館入口で待つ。特に人が集まっている気配は無い。参加者は、結局自分一人だけだと言う。自分と、老齢の男性ガイドの二人パーティでツアー開始だ。

 何とも贅沢だ。二月に知床半島に行った時など、ネイチャーガイドツアーは全て満員御礼で、参加出来なかったのに。午前の様子を見る限りでは、

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】3.雪の大谷を歩く

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】3.雪の大谷を歩く

 今回の旅の目的の一つが「雪の大谷ウォーク」だ。高く築かれた雪の壁に両側を挟まれた道を自由歩行出来る催し物で、期間はアルペンルートが開通する春先から雪が解ける初夏までである。室堂駅まで乗ってきたバスの車窓から既に眺めたが、やはり自分の足で歩き、地表からその雪壁を見上げたい。

 ウォーキングエリアの開場は九時三〇分。時間がある。室堂ターミナル内の立ち食い蕎麦屋で朝食を食べる。食券制の、普通の蕎麦屋

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】2.立山駅から室堂まで(立山ケーブルカー・立山高原バス完全乗車)

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】2.立山駅から室堂まで(立山ケーブルカー・立山高原バス完全乗車)

 フロントの女性から昨夜受けたアドバイス通りに早起きする。まだ七時前だ。その言葉の通り、立山駅前には既に、ケーブルカーの当日券を買い求める客の列が出来ている。自分もすぐに並ぶ。

 自分の前には、祖父母、親子、親戚などで構成された、大家族の一団がいる。イントネーションから関西人と思われる。どこまでの切符を何枚買うのか、いつまでも相談し続けている。室堂まで行って日帰りするのか、長野県側の終着地である

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】1.水橋漁港から立山駅まで(富山地方鉄道立山線完全乗車)

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】1.水橋漁港から立山駅まで(富山地方鉄道立山線完全乗車)

 フィーダーバスは定刻通り、一五時五九分に水橋漁港バス停を発車する。

 順調に走る。進行方向右手の車窓には富山湾が、左手の車窓には立山連峰が時折顔を覗かせる。つまりこのバスは、西に向かって進んでいる。来た道をそのまま戻るのだから、当たり前だ。あの山塊を貫く旅が、今ここに始まる。乗客は少ない。

 一六時一一分、岩瀬浜駅前に着く。ここでやっとトイレに行ける。 
 一六時一六分、岩瀬浜発。LRTにて

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