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知られざるクエストの旅路

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独自の目標を立てて実行した、旅の記録です。 このマガジンに掲載した紀行文を基に動画を作成し、 YouTubeにて公開しています。 https://www.youtube.com/…
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#立山黒部アルペンルート

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】【完結編】拡大版立山黒部アルペンルートの検討と課題

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】【完結編】拡大版立山黒部アルペンルートの検討と課題

 立山駅にて購入した「立山黒部アルペンルート」の切符は、富山県側の立山駅から、長野県側の扇沢駅までとなっている。この区間が狭義のアルペンルート、いわゆる公式ルートだろう。

 JR東海やJR西日本が発売する「アルペンルートきっぷ」は、東海地方や近畿地方を出発し、JRを利用してアルペンルートに赴く旅行客のための商品だ。富山側から入る場合はJR富山駅、長野側から入る場合はJR信濃大町駅を経由する。JR

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】 7.黒部ダムから松本駅まで(関電トンネル電気バス完全乗車)

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】 7.黒部ダムから松本駅まで(関電トンネル電気バス完全乗車)

 黒部ダム駅の地下通路を、電気バス乗り場まで歩く。その天井を良く見ると、長い年月の間に苔蒸したのであろう、部分的に緑色に染まっている。日帰りの客は、そろそろ帰路に着く時間帯なので、非常に人が多い。

 団体客の列と、一般客の列が分けられている。団体を引率する旅行会社の職員が点呼を取り、はぐれた客を探す。一般人の列に紛れ込んでいるのを発見したようだ。並んでしまったものはしょうがないので、扇沢で下車し

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】 6 .黒部ダムにて

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】 6 .黒部ダムにて

 ケーブルカー黒部湖駅の長い地下通路を、人々から少し遅れて歩いていく。途中、遊覧船乗り場の方へ続く分かれ道があるが、今日は運航していない。看板には六月から開始と書かれている。

 トンネルを抜けると、舗装された巨大な構造物の上に出る。立山黒部アルペンルートの存在理由、黒部ダムだ。上流側には、エメラルドグリーンの広大な水面。下流側は峡谷。今降りた、ケーブルカーの黒部湖駅から、次に乗る電気バスが発着す

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】 5 .室堂→大観峰→黒部平→黒部湖(立山トンネルトローリーバス・立山ロープウェイ・黒部ケーブルカー完全乗車)

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】 5 .室堂→大観峰→黒部平→黒部湖(立山トンネルトローリーバス・立山ロープウェイ・黒部ケーブルカー完全乗車)

 宿をチェックアウトし、室堂ターミナルへ歩いて向かう。明日は通常通り仕事だ。今日中に東京まで帰らなければならない。

 出発前に、博物館の受付に立ち寄る。昨日のガイドの方も居る。昨日別れてから、メスの雷鳥も無事発見・撮影出来たことを報告し、写真を見せる。今朝はオコジョらしき生物の姿を目撃したが、速過ぎて写せなかったと言うと、目撃地点を聞かれたので、地図を使って指し示した。
 次に乗るのは、大観峰行

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】4.雷鳥と私

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】4.雷鳥と私

 昼食は、バスターミナル待合室の売店で、ホットドッグを食べる。

 自然ガイドツアーの開始時刻になったので、集合場所である博物館入口で待つ。特に人が集まっている気配は無い。参加者は、結局自分一人だけだと言う。自分と、老齢の男性ガイドの二人パーティでツアー開始だ。

 何とも贅沢だ。二月に知床半島に行った時など、ネイチャーガイドツアーは全て満員御礼で、参加出来なかったのに。午前の様子を見る限りでは、

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】2.立山駅から室堂まで(立山ケーブルカー・立山高原バス完全乗車)

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】2.立山駅から室堂まで(立山ケーブルカー・立山高原バス完全乗車)

 フロントの女性から昨夜受けたアドバイス通りに早起きする。まだ七時前だ。その言葉の通り、立山駅前には既に、ケーブルカーの当日券を買い求める客の列が出来ている。自分もすぐに並ぶ。

 自分の前には、祖父母、親子、親戚などで構成された、大家族の一団がいる。イントネーションから関西人と思われる。どこまでの切符を何枚買うのか、いつまでも相談し続けている。室堂まで行って日帰りするのか、長野県側の終着地である

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【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】1.水橋漁港から立山駅まで(富山地方鉄道立山線完全乗車)

【Q3.拡大版立山黒部アルペンルート】1.水橋漁港から立山駅まで(富山地方鉄道立山線完全乗車)

 フィーダーバスは定刻通り、一五時五九分に水橋漁港バス停を発車する。

 順調に走る。進行方向右手の車窓には富山湾が、左手の車窓には立山連峰が時折顔を覗かせる。つまりこのバスは、西に向かって進んでいる。来た道をそのまま戻るのだから、当たり前だ。あの山塊を貫く旅が、今ここに始まる。乗客は少ない。

 一六時一一分、岩瀬浜駅前に着く。ここでやっとトイレに行ける。 
 一六時一六分、岩瀬浜発。LRTにて

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