あぁ、夏休み、夏休み。~小学5年生の娘の夏休み初日~
#20240720-436
2024年7月20日(土)夏休み1日目
本日、ノコ(娘小5)の夏季休業日――いわゆる「夏休み」初日だ。
小学校から配布された宿題を見ると、作成した教師によってこの土・日曜日の扱いが違っているように見える。一般的な土・日曜日として扱い、週明け22日の月曜日からが夏休みとしているプリントもあれば、この土・日曜日もしっかり夏休みに含んでいるプリントもある。
終業式があった昨日こと、19日が金曜日だったから混乱してしまう。
「ママママ、ママママ、夏休みって今日から? それとも今日と明日は普通の土日?」
尋ねられると、返事に困ってしまう。
ノコにしたら、今日から夏休みの宿題をしなくちゃいけないのか、月曜日まで先延ばしにしていいのか、大袈裟ではなく死活問題なのだ。
「うーーん」
私は開始日が異なる宿題プリントを前に唸ってしまう。
「とりあえず、今日と明日で塾の宿題を終わらせちゃおうよ」
「ええええええ、メンドーくさッ!」
唇をへの字にゆがめ、ノコはソファーへダイブする。
ここ連日、朝から気温が30度を越える酷暑が続いている。
外に出るのに覚悟が必要だ。習慣化したスロージョギング、「ゆるジョグ」をしたくても熱気のなかへ出るに出られない。
それでも、スーパーへ食材を買い出しには行かねばならない。
「ノコさん、暑いけど10時の開店目指してスーパーには行くからね」
「カイテン?」
「くるくる回る回転じゃなくて、お店が開く開店ね」
小学5年生のノコ。まだまだ同音異義語の使い分けが怪しい。
「はぁーい」
ノコはいい返事をしたものの、朝食に2時間かけ、家を出る直前になってごねだした。
「私、行かなくてもいいじゃん。行きたくないし」
すでに陽射しは強い。出たくない気持ちはよくわかる。
それでも、今日の買い出しには私の電動アシスト自転車のカゴだけでは足りない。ノコの自転車のカゴも必要だ。ノコの夏服も買い足したい。幼稚園児の頃と違い、親が買った服をそのまま着なくなったので、本人の好みとサイズの確認が必要だ。
「あなたの服も買いたいの。ママが勝手に買ってきちゃってもいいのぉ?」
「ダメェー!!!!」
買い物ひとつ行くにもノコの気持ちに左右される。
あぁ、夏休み、夏休み。
夏休みといえば、昼食も頭が痛い。
作る手間が増えるだけでなく、献立にノコが異議を唱える。
「ええええ、それ、ヤダ。食べたくない」
こちらとて、食材の配分や残り物を食べてしまいたいなど都合と計画がある。ノコはそれらをぶった切る。夕食についてはようやく出したものを食べるようになったが、昼食はまだそうではない。
「じゃあ、何が食べたいの」
「カップラーメン!」
この土・日曜日も含めたら43日間の夏休み。ノコの身体を思って云々より、お互い快適に過ごすほうが断然優先となる。
里子のノコが委託されて5年目。つまり5回目の夏休み。
このあたりの「諦め」というか、「割り切り」というか、私の「よかれ」を押し付けても平和が来ないことに気付いた。
「カップ麺でいいなら、そうなさい。ママは一人で残り物祭りにするもんね」
それでも添加物の少なそうなカップ麺を用意しているところは、私のあがきだろうか。
ノコはテーブルに学習塾の宿題を広げているものの、ちっとも進まない。
体を揺らしながら足の指の爪を確認したり、前髪を上げたり、下げたりしている。椅子にお尻をつけているから、拘束感はあるだろう。さっさと済ませれば、漫画もTVも見られるのに、とじれったくなる。
言葉の意味調べの宿題も1つ書くごとにノコは席を立ち、私に向かって両手を広げる。
「ママママ、ママママ、抱っこして」
その度に私は正座し、ノコを膝に座らせて抱き締める。
せめて言葉の意味調べを全部終えてからにしてもらえないだろうか。1つずつではたまらない。
同じ空間にいなければいいのかと、洗濯物干しにベランダに出てみる。宿題を進めるかと思えば、ノコはちゃっかり手を止めて待機している。もしくは、居間からベランダに向かって叫ぶ。
「ママママ、ママママ、1つやったから来てえー!」
あぁ、夏休み、夏休み。
まだまだ先は長い。
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