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【読書レビュー】うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった|当ブログの根拠

出典:https://pixabay.com/ja/


どうも♪たむ(@tam_tamco25)です^^


「隠れ貧血」について、医師が本を書いていることを知っていますか?


当ブログでは、私自身の「隠れ貧血」体験談に、さまざまな根拠を加えて記事にしています。

その中でも、私が「隠れ貧血」という言葉を知ったきっかけであり、回復するきっかけであり、学びのきっかけとなった1冊の本と、レビューをお送りします。

なんだか、当ブログ「貧血女子のトリセツ」全体の根拠でもある参考図書です✨


※少しずつ、私が個人的に共感したポイントをピックアップしています。省略も多いので、ニュアンスがズレてしまうこともあるかもしれません。ご了承ください。


うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった

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今回、ご紹介したい本は「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった」です!

藤川徳美 医師という、精神科医が書いている本です。

この本は、ざっくりいうと 当ブログでご紹介していること全て です。

正直なところ、論文などを根拠に書き進めている当ブログですが、看護師として積み上げてきた知識をひっくり返さないといけないことばかりです!

なので、いつもどこかビクビクしながら文章にしていくのですが、『あぁ。間違ってないんだなぁ。』と思える本です。


内容としては、

精神科の大学病院勤務であった、藤川医師が『どうして精神薬を出してもちっともよくならない患者がいるのだろう?』という疑問から、自分自身で「栄養療法」を猛勉強し、

栄養不足が、精神薬で回復しない患者の共通点である!と発見するところから始まりまります。

その後は、広島に藤川医師の個人クリニックを開設し、実際にたくさんの患者さんが元気になるまでの症例と、どうして元気に回復するのか?の根拠が詰め込まれている1冊 です。

日本ではあまり知る人が少ないからこそ、具体例や経験談を書くのが、やはり説得力が上がりますよね。

なので、この本には、実際の患者さんとのやりとりや様子が具体的にたくさん書かれています。

私個人としては、『私と同じだ!』『共感!』というエピソードも多かったです。


構成としては大きく6つ

①日本女性の8割は鉄が空っぽだったーうつ・パニック障害は「鉄・タンパク不足」が原因                                  ②「鉄・タンパク質不足」を伴う  不安・うつ・パニック障害治療の実際        ③鉄ー地球・生命にとって特別な元素                        ④エネルギー代謝と鉄ーあらゆる病に鉄不足が関わる理由              ⑤医師はなぜ栄養について知らないのかー治療の旧パラダイムから新パラダイムへ                                      ⑥【実践編】鉄吸収を良くする「低糖質+高タンパク食」とサプリメント

みなさんはどの項目が気になりますか?

日本の鉄不足の現状

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第一章は、「日本での鉄不足の女性がどれだけいるか?」現状を教えてくれる章 です。

その中から、気になるワードと小話を3つピックアップ


❶女性の鉄不足に大多数の医師が気付いていない

うつ・パニック障害で病院にくる 患者さんの多くは女性

▶︎その症状は、気分が落ち込む・やる気が出ない・イライラする・息苦しくなる・めまいやふらつきがある・倦怠感がある・目覚めが悪い・冷え性

▶︎これらうつ・パニック障害の症状は、実は 鉄不足の症状と重なる

▶︎でも、病院では真っ先に処方薬やカウンセリングを行い、栄養は手付かずという現状


❷低すぎる日本の基準値ー日本女性の99%は鉄不足

フェリチン(貯蔵鉄)の基準値は、女性:5〜157ng/ml

▶︎欧米のフェリチンの基準値は、100ng/ml以下

▶︎厚生労働省のデータを欧米の基準値に当てはめると、日本女性の99%は鉄不足

▶︎しかも、日本の大多数の医療機関において、フェリチン値までは測定しない


❸月経が始まってから2〜3年で鉄が枯渇

赤ちゃんのフェリチン値は、200〜300 で推移。

▶︎月経が始まる中高生で激減する。1回の月経で失われる鉄は20〜30mgであることを考えても明らか。

▶︎この時期特有の、不登校・すぐにキレる・自傷行為・過換気症候群なども、鉄の枯渇に由来 しているかも。

▶︎そして、20歳前後 で大学入学や就職をすると、環境が変わり一人暮らしをする人が増える。

▶︎この時の 栄養失調 によって、20歳前後から、うつ病、パニック障害、適応障害などの発症が起こりやすくなってしまう。

当ブログでは、この本に書かれていることを、より砕いてお伝えしています。                                      >>日本は、貧血女子大国です!【前編】                       >>【解説】鉄不足になると、うつになります。

実際にどんな患者さんがいるか?

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第二章は、実際の症例の数々から、鉄不足の女性がどのような過程をたどって回復していくのか?を具体的に教えてくれる 章です。


❶女性の生涯で最もうつになりやすい「産後」は鉄不足が深刻

産後は、女性の生涯において最もうつになりやすい時期

▶︎1回の妊娠・出産で、フェリチン値50相当の鉄が母体から失われる(日本女性の7割がフェリチン30以下です。)

▶︎女性ホルモン(エストロゲン)の低下と、鉄・タンパク質不足が重なる「産後うつ病」の症状は激烈で悲惨

▶︎妊娠1〜3ヶ月の器官形成期に、母体のフェリチンが10以下の人は、胎児の神経発達にリスクがある と考えられる


❷母親が鉄・タンパク不足なら、その子どもは

鉄が不足すると、セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が作られにくくなる

▶︎精神的に頑なになりやすく、些細なことでキレやすくなる

▶︎母親の精神状態が良くなることによって、子どもの些細な行動も許せるようになる

▶︎親子ともども、食を正すことが大切


私が気になった項目が、妊娠・出産によるものでしたが、

「パニック障害で長年悩んでいた女性が、鉄剤で回復した例」や、「鉄剤をやめて急速にフェリチン値が低下した例」「うつ病が疑われていた女性も、原因は鉄不足だった例」「フェリチンがどうしても上がらない例」と、実際の患者さんの症例が14例書いてあります。

職業や家庭環境など具体的に書いてあるからこそ、たくさんの女性が鉄不足であることを実感できる章です。


正直ここまでのお話がこの本のメインになってくると思います。

どうして、鉄がこんなに重要なのか?

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第三章は、鉄分が人間にどれだけ重要な成分か?を教えてくれる 章です。


❶鉄はなぜ重要な物質なのか

世界の多くの国々において、栄養素としての鉄が重要視されている

▶︎鉄分摂取だけが重要なのではない

▶︎とはいえ、鉄というミネラルは、「バランス良く」という言葉の中に押し込めてしまうと、その重要性を見失ってしまう

▶︎他のミネラルにはない 特別な性質と働きを持っている 成分である!


この章は、私自身も難しさを1番感じたのですが、身体の中で行われている「電子の受け渡し」や「酸素を運ぶために使われること」、「地球でいちばん多く存在する元素であること」などについて述べる中で、生物にとってどれだけ大切なものかを伝えようとしてくれます。

医療職や生物に詳しい方だと、何を言わんとしているかがわかるような内容であると思いました。

身体の中で、鉄がどんな風に仕事をしているか?

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第四章は、うつ・パニック以外の病気や症状、ダイエットに関しても、鉄分が大事な役割をしていることを教えてくれる 章です。

❶鉄は生命活動の基本の要素

医学教育では、鉄過剰症 が強調されがちですが、現在の日本人女性にとってはあり得ない

▶︎経口摂取(口から食べる・飲む)では、鉄過剰にならないシステムが体に備わっているから

▶︎鉄不足を解消することが、うつ・パニック障害などの不安障害の改善のみならず、他の精神疾患にも功を奏すること、慢性病やがんなどの身体疾患の改善や予防にも欠かせない


❷女性の糖質制限がうまくいかないことが多い理由ー鉄・タンパクが足りない

女性の場合には、ほとんどの人が、鉄・タンパク質不足、ビタミンB群不足、マグネシウム不足 の状態にある

▶︎その中で、糖質を制限しても、栄養を利用できない状態になる(代謝が悪くなる一方)

▶︎栄養が満たされて、体質が変わってくると、女性の場合でも、糖質をぐっと減らしても大丈夫になることが多いもの

▶︎とくにフェリチンが50を超えてくると、別人のようにエネルギー代謝が良くなり、元気になる


鉄分以外にも、ビタミン・ミネラル全般と鉄分の関係性などを解説しながら、がんや精神疾患、ダイエットに関するところまで、どのように関係してくるのかを教えてくれています。

他の栄養素も含めて、どのように鉄分を増やしていくことが良いのか?どのような食事を選んでいくことがこれからの元気のために必要なのか?『ハッ』とさせられる内容です。

医学は間違っている

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第五章は、どうしてこれだけ大事な栄養面が、病院・医師では無視されてしまうのか?医療にメスを入れている 章です。


❶なぜ医師は栄養のことを知らないのか?

なぜ、治せない医療、治せない研究、治せない論文だらけになってしまうのか?

▶︎生物にとって最も大切な代謝である「エネルギー代謝」について言及しないからだ

▶︎つまり、エネルギー代謝が、健康と病気を決めている ということ

▶︎しかし、臨床医学の教科書にはまったく書かれていない

▶︎なぜかといえば、医師は「病気」を勉強しているのであって、「健康」について勉強しているのではないから

▶︎栄養学は医師の専門外


これ以外にも、「栄養失調に介入しない医学について」ガイドライン・論文の仕組み、資金投入などを絡めながら、結構強めの口調で医療にメスを入れている、筆者の感情が1番良く出ている章です。


私自身も、何件もの病院で「原因不明」と診断されて、体調を壊し続けてきたからこそ、書かれている言葉が心に刺さりました。

実際に、医師から何度も否定をされ続けたからこそ、今の医療に疑問符をぶつけるメッセージに感動しました。

鉄分を増やすポイント

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第六章は、優しく貧血女子の背中を押してくれる 章です。


❶鉄が不足すると甘いものが欲しくなるメカニズム

鉄不足の人は、なかなか甘いものがやめられない

▶︎鉄不足だと甘いものが欲しくなる、というメカニズムがあるから

▶︎鉄不足になると、電子伝達系の機能が低下し、ATPが不足する分、ATPの材料であるグルコース(糖分)を欲しがるから


他にも、「鉄分の吸収率を上げるポイント」「鉄剤とビタミン剤を一緒に飲む理由」「おすすめのサプリメントや必要性」と、実践で優しくアドバイスしてくれています。

関係していないようなことも、栄養に注目することで解決するという、病院ではあまりみられない見方で元気になるヒントをくれます。

まとめ

ここまで、「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった」という本の読書レビューを書いてきました。

章ごとに、少しずつつまみ食いでピックアップさせていただきましたが、大まかな内容やステキさは伝わったでしょうか?

<ポイント>                                   ・鉄不足を広めようとしている医師がいること。                   ・日本女性の鉄不足に警告をならず医師がいること。                 ・実際に心療内科で鉄分に注目した治療で元気になっている女子がいること。                                      ・鉄分や栄養素の重要性に、深くまで理解した医師がいること。           ・医師に果敢にメスを入れて、栄養面を重要視すべきだとメスをいれる医師がいること。                                    ・貧血女子を助けようと頑張っている医師がいること。

こんなことをお伝えしたい記事となっております^^


私は、

この本で「フェリチン」というワードを知り、                    この本で『理解のある医師はいる!』と確信し、                   この本で『私はうつではなく、鉄不足だ。』と理解しました。

私を救った本です。


ただ、この本の情報は、ネットの中に埋もれている状態です。

批判する医師もいます。

でも、私自身のこの回復が根拠です!


貧血やうつ・パニックなどの精神症状に苦しむ女子(男子も)にぜひとも届けたい本です!

ぜひ興味のある方は、「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった」という藤川徳美医師の本を読んでみてください^^


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