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幸福日和 #054「笑いの波紋を広げてゆく」
笑って日常を送っていきたいけれども、
気がつけば「笑えない」生活をしている。
これからどうなっていくかわからない
新型コロナをはじめとする健康への不安や、
世界の市場がどうなってしまうのかという
経済的な不安もあります。
人によっては他にも、
子育て、介護、教育、結婚。
考え出したらきりがないくらいに悩み事も多く、
とても笑っていられるような状況ではありませんよね。
でも、そんな時だからこそ、
「笑い」を大切にしておきたいと思うんです。
「笑い」に抗がん作用が
あるかどうかはわかりませんが、
笑うことで、「エンドルフィン」という成分が分泌されて、
気持ちが落ち着くということは確かなのだそう。
健康を保つために必要なのは、
高い医療費を払って通院したり、薬を飲み続ける以上に、
まずは笑いのある日常を送ることが大切なことかなと。
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自分の会社を作った当時、
密かに自分に課していたことがあります。
それは、
「毎日、必ずだれか一人を笑わせる」ということ。
もともと僕は笑いに疎い人間です。
楽しい話をして騒ぐよりは、人の話を聞いて笑っていたい。
馬鹿笑いしながら皆でお酒を交えるよりも、
独りで考え事をしながら、その時間を楽しむことが好きなほうです。
そんな僕が、人生の転換期とばかりに意気込んで、
お笑いのDVDを買い漁っては、若手世代の笑いを研究し、
(会社の業績以上)に社内に笑いを広めることに
必死だった時があるんですね。
なぜ社員を笑わせようと考えたのか。
それは、もっと社員と深いところで繋がりたい。
その先に良い仕事をしていきたいと思ったから。
所詮、賃金と労働の交換という雇用関係の中では、
人と人は表面的な繋がりになってしまうだけ。
そうではなくて、社員一人一人と笑いをきっかけに向き合い
繋がっていくことでもっと人としての内面的なところで
繋がっていけるのではないかと考えたんです。
実際に相手を笑かそうと思ってやってみて分かったこと。
それは「笑い」って本当に難しいということ、、、。
だって、一人ひとりの笑いのツボも違いますから。
ある人にはウケるけれど、
ある人には悲しいほどウケない。
(本当に悲しくて情けなくて、、仕事に影響したほど、、、笑)
過酷なお笑い社長を演じながら、、、、。
ある時に気がついたこと。
それは、相手に笑ってもらうために必要なことは、
「面白い話」をすることではなく、
相手の笑いのスイッチを探すことが大事だということ。
時にはお世辞で笑ってくれることもあるけれど、
相手にそんな気遣いの笑いをさせてはダメです。
その人の今まで歩んできた環境や、
日常に向き合う姿勢、趣味趣向。
そうして社員一人ひとりと真剣に
向き合わないとそのツボが見えないものなんですよね。
そして相手が自然に笑ってくれた時に、
言葉にし難い深い繋がりを感じるんです。
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なぜ、褒めるでもなく「笑い」なのか。
そう考える人も多いかもしれませんが、
じつは組織にとって最も大切な資産である人材を
活かすために「笑い」って大事なもの。
過度にだれかを褒めることは、
他の社員の嫉妬に繋がることがあるのを経験していました。
人間ですから仕方ない時もある。
だから褒める時には、相手と二人の時にそっと褒めてあげる。
その代わり笑わせる時は、皆の前で笑わせる。
「笑い」は波紋のように広がっていき、
社内の空気が変わり、
一人一人の仕事の仕方もまるで変わってきます。
全員が笑えることがなくても、
一人を笑わせることで、
周囲に自然と笑いの空気が広まっていくものです。
皆さんのそばにいてくれる人の顔を眺めてみてください。
暗くて難しい顔をしていたりしませんか?
パートナーや両親、友人、
そういう人たちがどうすれば笑ってくれるかを
考えてみるのもいいかもしれません。
静まりかえった水面に、
笑いの一石を投じてゆくように。
その笑いが周囲の家族や友人に広がっていき、
何よりも自分自身が笑顔になりますから。
最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。