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そこから離れて気がつくこと

今日は早朝から
小舟で沖まで出ていました。

いつものように、
浜辺から日の出を眺めるのも素敵ですが、
水の上で揺られながら眺めるのもまた格別。

水面に揺らめきながら反射する陽の光が、
幻想的で美しいんです。

そんな穏やかな朝を迎えて、
自分の若かりし日のことなどを
思い出していました。

あの頃は色々なことに
葛藤していたものですね。


「実はやりたいことがあるのに」
「あるはずなのに。」

毎日を生きるのが精一杯で、
それが自分では自覚できていない
見えていないということがあります。

年頃になれば、受験勉強をして進学を考えないといけないし、
就職をして、一社会人として組織に貢献していかなければいけない。

そうした「当たり前」だと感じているものの中で
なんの疑問も持たずに毎日を過ごしてしまう。
そういう人は多いのではないかと思うんですね。

また、世間体やプライド、
色々なことが壁になって、
自分にとっての「大切な一歩」を踏み出せないでいる。

そもそも日本人は、なんだかんだ言っても、
世界の中でも「恵まれた環境」の中で
生活をしていることが多い。

そういうことすら、
忘れていたりします。

みなさんの居るその場所、その環境。

活かしきれていますか?


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数年前、
まだ経済的には発展途上の国であった
タイに行った時の話です。

考えさせられる出来事がありました。

その時は、仕事の出張でタイを訪問したのですが、
当時のバンコクはこれから経済成長めざましくなっていく
そんな過渡期の時代でした。

街中では日本のバイクが走り、
韓国の電化製品があちこちでみられ、
フランスの高級ブランドの広告の看板が
殺風景だったバンコクの道路の脇を彩り始める。

そんな光景が、
日本から来た僕の目に新鮮に映っていました。

日本も経済成長期は
このような雰囲気だったのかな。

戦後直後の経済発展をしてきた日本を
この目で見て生きたわけではないけれど、
日々成長していくその都市を眺めながら、
そんな懐かしさも感じたんです。


僕は出張の疲れもあり、
マッサージをしてもらうことにしました。
タイと言えばマッサージが有名ですからね。

担当してくれたのは、
30代くらいの女性。

英語の堪能だった彼女と、
彼女の身の上話を聞きながらの時間。

話をしているうちに、
彼女は僕に自分の家庭の話や、
将来の夢の話までしてくれました。


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彼女には夢がありました。

それは、これから経済発展していく、
この東南アジアの国で、
自分のファッションブランドを作るという夢。

当時の東南アジアでは、
先進国に比べておしゃれに気を使う女性はまだ少数。

そのために彼女はファッションの力で、
周囲の人々の暮らしに彩りを添えたいと、
目を輝かさながら話をしてくれたんですね。

そんな彼女が、
逆に僕に対して投げかけてきた言葉がありました。


「日本人はなんでこんなところでブラブラしてるの?」


彼女にとっては、
それは素朴で純粋な疑問だったようです。

彼女にとては、日本とは、
経済的にも裕福で、国としてのインフラにも恵まれた国、
やりたいことはすぐに叶えられるのに、
好きなことはなんでもできるのに、
なんで、そんなに疲れた顔をして、
自国を飛び出してまでマッサージを受けているのか。

それが疑問で仕方がない様子でした。

僕はハッとしたんです。
なにか大事なことを忘れてはいなかったかを。

やりたいことは、とにかくやってみる。
自分に問いかけて一歩を踏み出して、
悔いのない人生を歩むということの大切さを。

話を聞いていると彼女はなんと、
三人もの子供を養いながら、
マッサージ屋で資金を貯めて、
自分の夢を追いかけていることを僕に明かしてくれました。

大人になって、
経済的に豊かな国で育ったゆえに、
夢を追うことを忘れてしまった当時の僕。

子供を育てながら自分の夢に向かっている
その彼女の姿に、
頭を何かで強く殴られた気がしました。

彼女は今頃、
その夢を実現しているのだろうか。



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自分がいる場所。


それが、あまりに近すぎて、
よく見えないということがあります。

一方で、その場所から離れてみることで、
どれだけ恵まれていたかということに
気がつくこともあります。

家庭環境だったり、
人脈だったり、
育った国だったり。

一度自分に問いかけてみてみる。

今の自分が置かれた状況は
どのようなものなのかを考えてみる。


世の中が不安だといっても、
日本に住んでいる人たちは、
世界的にも恵まれた場所にいるのですから。

僕もこの孤島から世界を眺めていると、
そのことをよく感じるんです。



今日からお休みの人も
多いのではないでしょうか?

日頃の疲れを癒しながら、
今いる場所のありがたさを考えてみる。

そんな素敵な時間の過ごし方も
時には必要なのかもしれません。



どうか有意義な時間になりますよう。


遥か孤島から感謝を込めて。


いつもありがとうございます。



最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。