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幸福日和 #029「プロセスを眺める」

この世の中には
色々なモノやコトで溢れていまよね。

その数だけ、それを作り上げている
プロセスというものがあります。

そんな、いろいろなプロセスを感じるために、
「世の中の設計図」を眺めて見ましょう。
じっくりと、観察するように、、、。

例えば、
料理を作るわけではなくても、
「レシピ本」を広げてゆっくりと眺めてみる。

いつも何気なく食べているものですが、
どのような工程を経て、
一つの料理になっていくのか。

また、
「建築物の図面」を眺めるのもいいかもしれませんね。いま住んでいる何気ない空間も、
色々な構造に支えられて一つの空間を成していることに気がつきます。

僕なんか、
美しい音楽と出会うと、
その「楽譜」を買い求めて眺めてみたりしてしまうんです。

美しい音色のプロセスが、
そこには刻まれているから。


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とても不思議なことですが、
現代人は、
それが何なのかよく分からずに、
ものを食べているということがあります。

例えば、
たまに耳にすることですが、
魚が包丁でさばかれていることも知らず、
「切り身」が海で泳いでいると思っている
子供もいるのだそう。

切り身だとまでは言わなくても、
あの大きな鮭が「切り身」ぐらいの大きさ
だと思っている子供は僕の身近なところにもいましたね。笑

でもこれは子供に限ったことではありません。
大人も同じだと思うんですね。

例えば、肉一つをとっても、
僕たちは、それが動物の「どの部位」なのかを知らずに
バーベキューを楽しみながら、
平気に口にしている。

また、加工肉も頻繁に食べているけれど、
ハンバーガーの肉や、ソーセージの中身も(具体的にまでは)よくわかっていない。

このように大人でさえも、
冗談で笑い話のような食生活を送っています。

全てはプロセスを見ていないから
起こってしまうことだと思うんですね。

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いろんなことが、
手軽になり、インスタントになり、
大切な部分がブラックボックス化しています。

どこか表面的で
空虚な日常になってはいないか。

物事には何にでも、
中身がありストーリがあるものです。

それは、
たった一皿の料理にも。

出会うはずのなかった動物や植物が、
一人の人間の命をつないでいくために
人間のエゴと、
時に文化的な観点に組み込まれながら、
調理され、結びついていく過程。

全てがそれぞれの理由を持って、
然るべき工程を経て、
一皿の料理として結びついてゆく。

ひとつひとつの素材も、
選ばれた一枚のお皿も、
調理時間との関係も。

そうした、
プロセスを眺めてみること。



一つの料理が作られていく。
そして、それを口にする。

当たり前のことのようで、
これは奇跡的なことなんです。

最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。