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やっている人が意外と少ない『議事録の小手先仕事術』

(このNOTEは5分で読めます。約3,400文字)
議事録を作成した経験はありますか?会社によっては議事メモや会議メモと呼称することがありますが、『会議名』『日時』『場所』『アジェンダ』『決定事項』『TODO』『議論の内容』が書かれているあれです。

多くの社会人の方は作成した経験があると思います。新卒入社したときに始めに任される仕事で多いのが議事録作成だったりします。

正直、私は議事録作成が嫌いでした。『何でこんなことを私がやらないといけないんだろう。』『録音してそれを展開すればよくない?』『そもそも発言内容が分からないことが多いから、私が議事録とってもしょうがない。上司がメモを取ればいいじゃん。』など議事録作成を任されたときは不満しかありませんでした。

嫌いだからこそ、議事録を作る意義を考えることが多かったです。そうしていく過程で、議事録を使って上司に『こいつできるな』と思わせる方法や議事録を本当に価値あるものにする方法が分かってきました。

このNOTEでは、議事録が大嫌いな私が経験を通して良いと思った『議事録の小手先仕事術』を紹介します。

✅1、前提条件・対象

このNOTEでいう会議とは、取締役会などの重役会議や報告中心の会議ではなく、参加者同士のコミュニケーション・ディスカッションが発生するような会議です。また、議事録作成者は会議の内容に多少ついていける人であるとします。(『入社3日目です!』という方にはおそらくできない。)

社外の方との会議でも使える仕事術だと思いますが、基本的には社内会議で使える仕事術です。


✅2、『議事録を画面投影しながら作成』

会議術系の書籍には紹介されていますが、意外と実践している人が少ないのが『議事録を画面投影しながら作成する』ことです。

リモートワークが増えているためテレビ会議ツールを用いた会議が増えてきていると思います。テレビ会議ツールには画面共有機能があるので自分のPCの画面を参加者に投影することができます。

1ー1、画面投影するメリット

議事録を画面共有していれば、会議参加者は議論の流れをリアルタイムで確認することができますし、書かれている内容が間違っていた場合はその場で指摘することができます。

会議後に議事録確認連絡をして、フィードバックをもらって議事録を修正するという手間を省くことができます。

また、副次的な効果ですが、自分の発言した内容がその場で文書化される過程を見ると、発言者はなるべく文書化しやすいように構造立てて話そうとしてくれます。

1ー2、メモしきれない場合の対処法

『発言者の言っていることが分からなかったらどうするの?』と思う方もいらっしゃると思います。実際、構造立てて話すことができていない方の発言を議事録に取ることは苦労します。そういった場合に私がよくやっていたのは『今の話って、議事録として残すならどんなふうに書いておけばいいですか?』と質問することです。このように質問すれば相手も論理立てて再度説明してくれることが多いです。もしくは、『いや、今のは議事録として残しておかなくて大丈夫です。』と折れてくれます。

1ー3、画面共有できない場合はGoogle ドキュメントを使う

※会社環境やリモート環境によって使えないテクニックです。

そもそも、別の方が画面共有をしており、自分の議事録を画面共有することができない場合もあります。そんなときにおすすめなのがGoogle ドキュメントです。

事前にURLを共有しておけば、議事録の内容をリアルタイムで確認することができます。リモート環境が整ってきておりディスプレイを複数持っている方も多いため、1つの画面ではWEB会議ツールを使い、もう1つの画面ではGoogle ドキュメントで議事録を見てもらう、ということもできるでしょう。


✅3、『過去の経緯を議事録に書く』

1手間かかる『議事録の小手先仕事術』ですが『こいつできるな。』と思わせることができる方法が『過去の経緯を議事録に書く』です。

議事録=参加者の発言録というイメージを持っている方が多いと思います。そのイメージですと、議事録にはあくまでその会議で発言された内容のみを書くことになると思います。これは当然と言えば当然です。

ここで、『※上記発言はYYYY年MM月DD日に○○という方針が決定したから』や『※こちらに関しては××資料を参照。』など過去の経緯を書いておくと頭一つ抜けることができます。

これは、上司のディレクター(偉い役職の人だと思ってください。)が教えてくれた『議事録の小手先術』です。多くの会議は1回だけの単発なものではなく、継続して実施されます。そのため、あるときの会議での発言は以前の決定事項などが背景になっていることがよくあります。

議事録を見返すときに『この発言の根拠ってなんだっけ?』と疑問に思った時に、すぐ下にその背景が補足されていたら『こいつできるな』と思いませんか?

実際、上司も『この発言の根拠ってなんだっけ?』と疑問に思うことは多いと言っていました。それはそうです。役職が上になるにつれて会議の数も多くなってきます。一つ一つの会議の内容まで覚えきれません。そんなときに『過去の経緯を議事録に書く』と上司に『こいつできるな』と思わせることができるのです。

他の方のNOTEを読んでいると『○○については過去書いたこちらのNOTEを読んでみてください。』と書いてあるのを見かけますが、発想としてはそれと全く同じです。


✅4、定期的な会議の場合は前回の議事録をスケジューラーの詳細にコピペする

Google カレンダーやTeamsなどスケジューラーアプリを導入している企業が多くなってきています。会議のスケジュールには、詳細を入力するテキストボックスがついているはずです。

Google カレンダーより

その会議の結果を、その会議の予定の詳細に記載している方はいらっしゃると思いますが、前回の会議の議事録も記載している方はほとんどいません。

前章の『過去の経緯を議事録に書く』と同様に、前回の内容を詳細に覚えている方は少ないです。会議開始前に前回の会議内容を復習してもらえるように、『定期的に開催される会議の場合は前回の議事録をスケジューラーの詳細にコピペする』が有効です。

前回の会議内容が頭に入っているだけで会議の質は向上しますし、こういった地味なこともちゃんとやっていると上司は評価してくれます。


✅5、議事録は当日中に展開

『早い』というのはそれだけで価値があります。何か問題が発生しても対応時間が残されているからです。そのことをデキる上司達はよく理解しています。

議事録においてもそれは同じです。『まとめるのは明日でいいや。』と思ってしまうのも分かります。しかし、その気持ちを抑えて当日中に議事録をまとめて展開してみてください。

シンプルですがそれだけで上司に『こいつできるな』と思わせることができるでしょう。


✅6、議事録作成はAIに代替されるか

議事録作成はAIに代替されるのではないかという話があります。音声をそのまま文面化する技術はすでに商用化されており、議事録作成サービスとして公開されています。

その意味で議事録作成の一部はすでにAIに代替されています。めんどくさいことを人がやる必要はなくなってきています。一言一句漏らさず作成するような議事録はもはや人がやる必要はないでしょう。

しかし、『議事録の小手先仕事術』で紹介した『過去の経緯を議事録に書く』『定期的な会議の場合は前回の議事録をスケジューラーの詳細にコピペする』などはAIで代替することはできません。こういったことこそ人がやる価値があることなのかもしれません。

AIによって浮いた工数がより生産性の高いことに充てられるというのはまさにこういうことなのかもしれません。


✅7、まとめ

体系だった議事録の話というよりは、私の経験上使える小手先の仕事術を書いてみました。議事録に対してどちらかというとネガティブなイメージが多いからこそ、それを有効に利用できると他の人とは違った戦い方ができるのが議事録です。

1つでも『使えるな』と思っていただけるものがあれば嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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