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姿勢と運動連鎖で筋肉をみるーその筋肉は本当にマッサージやストレッチをしてもいいの?ー【サブスク】
はじめに
このnoteは、誰にでもお役に立てるわけではありません。
ですが、以下にひとつでも当てはまる理学療法士の方は、必ず読んでみてください。
✅筋肉が硬ければとりあえずでマッサージやストレッチをすることが多い
✅マッサージやストレッチをしてはいけないのはどんな時か知りたい
✅姿勢観察から筋肉の状態を予測する臨床スキルを身につけたい
✅運動連鎖の視点を持って姿勢評価をする臨床スキルを身につけたい
このnoteを手に取った方が、全文を読み終えた頃に『何でもかんでもマッサージ、ストレッチ』を卒業できることを目標に作成しています。
臨床を考える一きっかけとなれば幸いです。 by Louis
※このnoteで記載される『ストレッチ』は基本的に『静的(スタティック)ストレッチング』のことを指しています。筋肉を持続的に伸張する『ストレッチ』とご理解のうえ読んでみてください。
自己紹介
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42909519/picture_pc_46b8922b2c150ab5daa0a4208eba1bde.jpg?width=800)
はじめまして、forPTのLouis(ルイ)です。理学療法士免許を取得し、現在は整形外科クリニックに勤務しています。
forPTとは、理学療法士のタメになる情報発信を行うべく2019年に発足されたコミュニティです。
forPTの主な活動
・instagram、Twitterを中心としたSNSでの情報発信
・ブログ(https://forphysicaltherapist.com)での情報発信
・限定noteの販売
instagramのフォロワー数はリハビリ業界最大級の4300人を越え、多くの方に共有していただけるコミュニティとなりました。
臨床に役立つ知識や技術を提供し続け、現在では理学療法士だけでなく、セラピスト全般、理学療法士学生、柔道整復師、スポーツトレーナーなど幅広い職種の方にもシェアいただいています。
【序論】マッサージやストレッチをしてはいけないのはどんな時か?
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43292768/picture_pc_291b1b00233422a0fd1e9e30a9249c0d.png?width=800)
理学療法士が臨床でマッサージやストレッチを行う場面は多いです。
ですが、硬いからという理由だけでマッサージやストレッチを行うのは専門職としての仕事とは言いがたいですよね。損傷や炎症がある組織に行うのは、以ての外です。
時には、やみくもなマッサージやストレッチがその人の姿勢戦略(ストラテジー)を崩してしまうことだってあります。
(介入をした後に、患者さんのふらつきが増加してしまったといった経験はありませんか?)
では、ここからがとても大事です。
何をもってマッサージやストレッチを行うべきだと判断していますか?
その判断基準をお持ちでしょうか。
結論から先に述べますと、
elongationを起こしている筋肉を安易にほぐしたり伸ばしたりするのはやめときましょう。
では、elongationとは何か、なぜelongationを起こしている筋肉をマッサージしたりストレッチをするのはやめたほうがいいのか、まずは基礎知識を整理しながら一緒に考えてみましょう💪
【基礎】筋肉の長さと張力の関係
今回のテーマの鍵ともなる筋肉の長さと張力の関係ついて基礎知識を整理していきます。
まず、筋肉には最も筋力(張力)を発揮しやすい自然長(静止長)¹⁾があります。
自然長とは、筋肉が伸張もされていなければ、圧縮もされていない、本来の長さを保っている状態です。
筋肉はこの自然長から短縮しても、延長しても発生させる張力が減少¹⁾します。つまり、うまく筋力を発揮できない状態となります(図1)。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42997147/picture_pc_a9d9088aae1c97d5348cdd2ab04ca835.png?width=800)
図1 筋肉の長さと筋力(発生張力)の関係
運動学の教科書に記載されている基礎ではありますが、これがマッサージやストレッチをした方がよいかどうかを判断する一つの手がかりとなります。
実際の臨床では、筋の長さのほかに、筋緊張や筋硬度、弾力性といった質的な評価も大切です。
例えば、筋が延長した場合であっても、必ずしも伸びきってゆるゆる(低緊張)というわけではありません。
筋は延びているのに硬い例もみられます。この例では、筋肉の弱化に対して、筋を延長してかつ緊張を高めることによって、筋力(筋張力)を保とうとする代償の可能性があります。この状態が長く続くと、筋肉はelongationという機能不全を起こしてしまいます。
MEMO 『elongationとは』
ピラティスの世界では、エクササイズの中で脊柱を上下方向に引き延ばすことをelongation²⁾と表現するようです。
一方で、筋肉や靱帯が過伸張によって機能不全を引き起こしている状態をelongationと呼ぶこともあります³⁾⁴⁾。今回は後者をelongationと呼んでいきます。
筋肉が短縮して機能不全を起こしている(shortening)場合には、筋機能の改善を目的としたストレッチは有用だと考えられます。
ですが、筋肉が延長して機能不全を起こしている(elongation)場合には、例え筋肉が硬くても安易に緩めるのは危険です。
自然長よりも長くなっている(引き延ばされている)筋肉に対して、そこからさらに伸ばしたり、ほぐしたりといった操作を加えるのは、筋機能をより低下させてしまう恐れがあります。
【基礎】ストレッチのデメリット
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