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【社員紹介vol.4】『マツコの知らない世界』を支えるリサーチャー!ヒカリエを徘徊してネタを探す正岡さんの話

火曜の20時57分から放送中の『マツコの知らない世界』(TBS)。番組内で紹介された商品やお店はたちまち人気を集める影響力の大きな番組ですが、その裏には若手リサーチャーの活躍がありました。今回はそんな人気番組を支えるフォーミュレーションのスタッフをご紹介! ”負けず嫌い”だと語るリサーチャー正岡さんのやる気の根源をインタビュアー今野が深堀りしてきました!

証明写真?

正岡彩(まさおか・あや)
1995年生まれ。北海道札幌市出身。2018年に入社し、調査2部に所属したのち、調査1部に移動。主な担当番組は『マツコの知らない世界』(TBS)、『ラヴィット!』(TBS)、『ウッチャン式』(TBS)、『出動!謎ときヒーロー』(TBS)他。


■入社の経緯(影響力を与える仕事がしたい!をきっかけにテレビの仕事に就く)

――正岡さんは、元々は調査2部に所属していたんでしたっけ?

最初は2部で『天才!志村どうぶつ園』(NTV)を担当してました。あとは『くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館』(EX)とか。入社2年目に調査1部に移りました。そこでたまたま『マツコの知らない世界』(TBS)(※以下『マツコ』)を担当し始めて、そこからちゃんと仕事が楽しいと思えるようになりました(笑)
今までは自分がメインで仕事をしていなくて、誰か上の人がいてネタ出しして一応プレゼンはするけど、自分が責任を取ってなかった。それがマツコをやり始めてから全部自分になったから、自分の好きなネタも出せるし、逆に言ったらそれでダメなネタは自分が反省しなきゃいけなくなった。自分でできるから楽しいっていう感じですかね。良いも悪いも自分の責任だから。

弊社には調査1~4部、業務推進1、2部と、全部で6つの部があります。各部によって担当番組が異なるため、部を移動すると携わる番組が変わったりします。

――入社の経緯を教えてください。

出身が北海道で医療系の大学に通っていて、テレビとは全く関係のない勉強をしてました。社会福祉士になる勉強をしていたけど、実習をしているうちに「この仕事は自分に向いていないんじゃないか」と思って、3年生くらいから一人で就活し始めて東京に来たり。そこでテレビの仕事を見つけて「おもしろそう」と思って。でも、元々はAD をめちゃくちゃ受けていて、テレビの仕事に関わりたかったから AD とかマネージャーを受けてました。

――何でテレビの仕事が良かったんですか?

なんでなのかあまり覚えてないけど、就活ノートを見返したら「医療施設で一対一で幸せを届けるよりも、色々な人に幸せを届けたい」みたいなことを書いてた(笑) 影響力を与える仕事がしたかった、という感じです。テレビに固執していたわけではないですけど。

――最終的にリサーチ会社にした決め手はありましたか?

ADを探している時に見つけて、採用の過程で実地調査をやったら、割と楽しかったから。

――実際に入ってみて想像と違ったこととかありましたか?

実際入ってみて想像くらい大変だった、時間的にも。けど、やってみたほうが楽しかった気がします。自分が調べたことが本当にちゃんとテレビに反映されるっていうのがすごいなって思いました。


■担当番組と仕事内容

――『マツコ』に関して、具体的な仕事内容をうかがえますか?

まず週に1回、会議の時に「テーマ」と「人」の両方をセットで探して、5ネタくらい新規で提案しています。「このテーマでこの人」っていうのをひとり2ページくらいで出す。それをやりつつ、決まっているテーマの「人」を探す、というリサーチを基本的にしています。

――会議で出したネタって、どれくらいの確率で放送されるんですか?

結構厳しい・・・。会議で「いいね」とはなっても、結局、取材したらダメになっちゃったりっていうのもあるから。OAされているのもあるけど、そんなに毎週全部がいいねとはならない。

――今までどんなネタがOAされましたか?

私が『マツコ』を担当し始めた時に提案した「おはぎ・安井友梨さん」はOAされました。最近だと芸能人ばかりなので、「野口みずきさんが HIP HOP 好き」っていうネタを出して。

――へぇ! そうなんだ、意外!

それを出したら「知らない!」みたいになって、すぐにOAしました。
最初は、野口みずきさんで何かないかなって思って。とっかかりは「野口みずき インタビュー」とかで調べた時に、新聞記事で「ヒップホップ好きなんですよ」みたいなことを言っている情報が出てきて、それで新聞記事検索をしたら朝日新聞でも答えてて、でもテレビでやっていなかったので「いける!」ってなって。オリンピックに関する記事で「オリンピック中もずっと聴いてました」みたいな発言も見つかりました。
OAしてみて、音楽好きな人達が「めっちゃおもしろかった」と言ってくれて、周りのリアクションがよかったです。

――最初にOAされた「おはぎ」の話も聞かせてください。

「おはぎ」のネタは、安井さんが元々ボディビルの選手で、ボディビル関連ではちょこちょこテレビに出ている人で、その時はブログでだけおはぎをたくさん紹介してました。ちょっと気になって定例会議に出してみたらキャラがすごくよい方でした。その時はたしか「おはぎ」で検索して、マニア的なことをおっしゃってたからリサーチに引っかかってきて見つかりました。ラッキーでした。

――『ラヴィット!』(TBS)は帯の番組でしたっけ?

帯番組だけど、担当しているのは金曜日です。リサーチ内容は「最近話題になっている人やモノ」の情報を調べたり。あとは「〇〇ランキング」みたいなものをよくやっていて、スシローランキングとかコンビニスイーツランキングとか、それに関する職人や専門家を探したりしてます。あと、「雑学クイズ」にするネタ探しをよくやっていて、寿司だったら「寿司に関する雑学」とか、細かいリサーチをしています。

――なるほど。担当番組としては、あとは『ウッチャン式』『出動!謎ときヒーロー』とのことですが、局で言うと・・・

TBSしかやってない。

――全部ですか?

全部。なんでだろう、『マツコ』を担当させていただいたご縁で『ウッチャン式』とか『ラヴィット!』の仕事をいただいたから、人のつながりって本当に大事だなと思います。感謝感謝です。
TBSでいうとやってみたい番組があって、中居大輔と本田翼と夜な夜なラブ子さんなんですけど、いつかリサーチを担当してみたいです。番組に出演するカップルを探してみたい。


■独特なリサーチ方法「ヒカリエ散歩」

――『マツコ』のネタはどういう風に探すんですか?

探すのは色々な探し方をしているけど、新聞とか雑誌、インタビュー記事とか、ブログ、SNS・・・ありとあらゆるサイトを見てます。笑。
日本経済新聞は絶対見ていて、「趣味」とかで検索したら出てくるんですよ、インタビューで。テーマで探す時は「ねとらぼ」(話題のネタを発信しているニュースサイト)を見て、おもしろいテーマとかあるかなーって探す。他には、「ジモコロ」(地元に根差した情報を発信しているwebメディア)とか「オモコロ」(面白ネタを発信しているwebメディア)で、ちょっとニッチなテーマを探してます。

あとは、通称「ヒカリエ散歩」。テーマが見つからない時はとりあえず道を歩いて探す、みたいなことをしています。「渋谷ヒカリエ」を上から下までまわって色々なお店のモノを見て「あ、このテーマできそうだな」とか考えてます。

――どれくらいのペースで散歩しているんですか?

最近はそんなに行ってないけど、どこかへ行った帰り道に見たりしている。作業が落ち着いた時に本屋さんに行って、本の見出しだけ見てテーマを探してます。煮詰まったら行く感じです。

――ヒカリエ以外でおすすめスポットありますか? ここはネタの宝庫だな!みたいな場所とか。

それこそLOFTが本当にそれ! 話題の商品とかめっちゃ集めてるじゃないですか。渋谷のところ広いから色々なテーマが見つかる。あとは東急ハンズもたまに見ます。

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■仕事に対する心境(番組をとりに行く&ネタがOAされるのが超嬉しい&後輩の教え方に悩む)

――社会人4年目の今、仕事に対する変化はありましたか?

最近は、もうちょっと番組とってこなきゃなって思ってます。でも直接会議に行く機会が減ったから、どうやってとりに行こうかなって思ってる。もうちょっとプロデューサーとコミュニケーションとりたいけど、いないこと多くてどうしよう、みたいな。
なんか、ただリサーチやってる歳じゃなくなってきたなって思って。4年目、5年目くらいになったら作業だけじゃなくないですか。番組とってきたいってことばかり最近は考えてます

――営業ってどうやってするんですか?

プロデューサーと電話する時に他の番組で手伝えることがないか聞いてみたり。最近、特番で私と同い年の局員が初めて総合演出を担当することになって、「リサーチをやって欲しい」って言われて。そうやって同年代の人を増やしていきたいなと思います。

――なるほど。正岡さんすごいなぁと思うのが、ただ目の前にある仕事を漫然とこなすだけの人もいるじゃないですか、そんなにモチベーションもなくて。正岡さんって向上心があるっていうか、ガッツがすごいっていうのを空気で感じてました。今の「仕事とってきたい」っていうのもそうだし、それはどこからモチベーションがくるのかなって。

私はただ自分のネタがテレビに出るのが超嬉しい人だから、とにかく色々なことをやりたい! 自分が探したネタで Twitter のトレンドになってくれたりしたら嬉しいから、とりあえずエゴサしまくってます(笑)

――自分のネタが使われるのとか、回数を重ねていくとそれが普通になってきちゃう感覚もあるのかなと思うんですけど、その辺を新鮮に保っているのがすごいですね。

なんでだろう、それはずっと変わらないかも。実はこうだったんだぜっていう、裏方的なのが好き

――後輩との関係はどうですか?

教える立場になって、すごく苦労しています。何を伝えればいいのかなって。自分が教わる側だった時、今は何をしたらいいのかとか、何がダメなのかとかわからなかったから、後輩には隠さないというか、ちゃんと伝えようと思ってます。怒ったりは絶対しなくて、それをした方がいいのかしない方がいいのか悩んでいるけれど。

――どうなんですかね、難しいですね。

ダメ出しはあんまりしてないかもしれなくて、でも後輩は「ダメ出ししてくれた方がわかりやすい」って言っていて、したほうがいいのに言えない自分が・・・すごく葛藤してます


■趣味・休日の過ごし方(アウトドア&韓国ドラマを7周する)

――好きなこととかハマっているものはありますか?

最近、土日は外で遊んでます。コテージ、グランピング、フルーツ狩り、あと山登りとか。

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――すごいアクティブ!

昔はカフェとか好きだったけど、最近は外で遊ぶことが多いかな。

――体力ありますね。

富士山にも登った。

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――えー!すごい!!

本当、大変だった(笑)
小さい山はちょこちょこ登っていて、富士山に登ってみようってなって、頂上まで行きました。夜中に7合目くらいまで行って、そこで寝てから朝頂上に。山小屋貸切だったんですよ、あんまり人いなくて。

――意外でした、そんなアクティブなんですね。

たぶん小さい頃から家族でそういう遊びをしていることが多かったから。家族と車で北海道一周したり、四国の方に車で行ったりとか、小さい頃から親と一緒にやってたからそういうのに慣れているのはありますね。帰省した時、真冬に家族で雪の中キャンプをしたり

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――寒っ!!

いや、寒くない。暖房がついてるコテージの様なところにいるから、大丈夫。

――ご家族と仲いいんですね。そういえば、就職の時にお父さんが会社に来たとうかがったのですが・・・

あ、来ました来ました(笑) 入社前に。
就職について相談はしていて、東京で何かしたいのは知ってたけど「興味本位で会社来てみた!」みたいな感じで。何も考えないで行っちゃう人だから、私が北海道にいる時に会社で記念撮影した写真が送られてきました(笑)

――社内でも話題になっていたと聞きました。娘が心配なんだなーっていう。父の愛を感じますね(笑)

本当に興味本位で行っただけだと思います(笑)
でも、東京での就職に賛成してたわけじゃないと思う。お金とかは一切出さないって言われて、お金なくなったら帰ってきなさい、みたいな感じでした。
今は、私が仕事楽しいって知ってるから、母親には「帰って来ないんでしょ」って言われてます。妹たちは北海道に残ってるので、戻ってこいっていう感じじゃないですね。

――他に息抜きですることとかありますか?

息抜きは Netflix かな。そんなにたくさん見る方じゃないけど、ひとつのドラマにだけめちゃくちゃハマって、同じものを7周くらいしました。私、たぶんひとつのものにはまったらめっちゃ同じ事を繰り返すタイプで、1話が2時間弱くらいあるドラマで20話くらいあるんですけど、永遠に見てます、最近。

――海外のドラマですか?

韓国のやつで、『ヴィンチェンツォ』っていう。韓国が好きとか、韓国ドラマが好きとかじゃないんですけど、それだけはめっちゃ見る。

――いちおしポイントはどこですか?

脇役がめっちゃおもしろい! めっちゃ人殺すけど、ちょっとコメディあるみたいな。2021年に出た最近のドラマです。割と人気なやつらしい。

――他にハマったものとかありますか?

あまりハマったものがなくて、5、6年前のドラマもこういう感じの現象で、まじで30回以上見ました。フジテレビの『好きな人がいること』。そこで山﨑賢人さんにハマったんですけど。

――今でも山﨑賢人さんを追いかけているんですか?

インスタが更新されたら通知来るようにしています。


■将来の夢&正岡さんの性格

――将来の夢はありますか?

垢抜ける!!

――垢抜けてますよね?(笑)

何日か前に高校の友達に「高校の時から何も変わってない」って言われて。しかもその子、ほんとに大学1年生ぶりとかに会って、変わってないねって半笑いで言われて(笑)
たしかに、自分でも思う。だいたい北海道から東京に来る子って、なんかすごく大人っぽくなるんですよね、それがないなーって思って。

――逆に高校の時がどんなだったか気になりますけどね。

髪の毛もこれくらいの長さで。

――ちなみに部活はなにをやってたんですか?

中学はバスケ、高校は吹奏楽、大学は軽音とサッカー部のマネージャー。
高校の吹奏楽では打楽器をやってました。ハープとか。パートリーダーで練習も大変だったけど、楽しんでやってましたね。

――あんまり苦労を苦労だと思わないんですかね?

2年前くらいに親と話してて、嫌なことがあった時どうする?みたいな話をした時に、家族全員「寝たら忘れる」って言ってて(笑)

――すごい(笑)

それは初めて家族で話して「あ、やっぱそうなんだ」って。遺伝だなって思いました。

――自分の性格ってどうだと思います?

隠してるけど、負けず嫌い。 それこそ、誰よりも番組とりたい!って内心、思ってます。隠せてないか(笑)

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聞けば聞くほど溢れ出るガッツに圧倒されっぱなしの1時間。
「影響力を与える仕事がしたい」という思いで入社し、自分で見つけたネタがテレビで放送されると「エゴサしまくる」と語る正岡さん。仕事にやりがいと喜びを見出し、負けん気とタフな精神でずんずん進んでいく姿が素敵。
めきめきと実力をつけて、いつか敵ナシのリサーチャーになるのでは!?と、恐ろしいほどの可能性を感じたインタビューでした。

(note編集部・今野)

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