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元韓流編集者が「サイコだけど大丈夫」「梨泰院クラス」を観てみた。

すっかり「愛の不時着」にハマり、そのまま「サイコだけど大丈夫」に突入した15年ぶりの韓ドラ生活。ステイホームで在宅時間が伸びたのもあり、さくさく視聴が進み、「サイコだけど大丈夫」を完走したのち、即「梨泰院クラス」を見始めました。今回もネタバレ注意です!

キム・スヒョンのスーツ姿に鼻血!

「サイコだけど大丈夫」は、「愛の不時着」と同じスタジオドラゴンの制作。CGがふんだんに使われ、映像がキレイ! 音楽もお洒落な感じです。ストーリーは、自閉スペクトラム症の兄のために自分の意思を後回しにし、その人生の重さから愛を信じられなくなっている主人公のムン・ガンテ(キム・スヒョン)と、生まれつきの障がいで愛を知らない童話作家のコ・ムニョン(ソ・イェジ)が、互いの傷をいたわり治癒していくロマンティックコメディ。(ドラマの説明についてはこちらより引用)

兵役後の復帰作となったキム・スヒョンが主演、清潔感のあるイケメン!という感じです。「愛の不時着」のヒョンビンといい、本当にスタイルがいいんですよね~~~。ちなみに、スヒョンという名前は男性も女性もいます。日本でも大ヒットした『私は私のままで生きることにした』の著者のキム・スヒョンさんは女性ですし、私も友人でキム・スヒョンという名前の女の子がいます。

相手役のソ・イェジは、まあこちらもスタイルがいい! すごいミニスカートばかり履いているんですが、ありえない太ももの細さです。韓国ではウェストの細さが話題になったとか。正直、顔はかなりお直しをしているのでは・・・という感じで、役柄もサイコパスでかなり“猟奇的”なため、親しみを覚えるのに時間がかかりました。声も低くく、キャラ的に独特な話し方をするので、ムニョンのセリフはかなりヒアリングが難しかったです。「 탐나(タムナ/欲しい)」「꺼져(コジョ/消えろ)」が口癖。

ガンテもムニョンも心を閉ざしているキャラクター。ムニョンは感情表現が激しいですが、怒りの感情表現に偏っていて、うれしいといったポジティブな表現は皆無。ガンテにいたっては、無表情で何を考えているのかわからない感じです。そんな二人が徐々に心を開いていって、くしゃっと、つい笑みがこぼれてしまった、みたいな表情をしだすのがいいんですよね~~~。共感度ゼロだったムニョンにも愛着が湧いてきます。

「愛の不時着」のヒョンビン演じる中隊長も格好よかったですが、「サイコ」を観ているうちに、憂いを秘めたその瞳にやられてしまったのか、私はすっかりキム・スヒョン派になり、Instagramもフォロー開始。(派閥なんてありませんが)

ストーリーも後半に差し掛かると、そんなキム・スヒョン派を狂喜乱舞させるシーンが!!!! それまで、兄のサンテと同じキノコ頭だったガンテが、スーツをビシッと着こなして、前髪をアップして現れるのです!!!!あまりの格好良さに、スクリーンショットを撮ってしまいました。写メも撮りました。鼻血ものです。

物語自体は、ロマンティック・サイコスリラーとでも言うのでしょうか、謎めいた登場人物たちの周辺で相次ぐ怪事件。そして、心に傷を負った主人公たちが、人の温もりを知ることで回復していく・・・といったもの。思い出せませんが(えー!)、ホロリとするシーンもありました!

男性の韓ドラファンが急増!?「梨泰院クラス」

キム・スヒョンにときめきながら「サイコでも大丈夫」を観終わった後、間を空けずに突入したのが「梨泰院クラス」。以前予告を観たときに、高校生の話なのかなとスルーしたのですが、そうではなくて、高校時代から始まった因縁の復讐劇でした。

韓国の人気WEB漫画を実写ドラマ化した本作は、誰よりも正義感が強いパク・セロイ(パク・ソジュン)が主人公。高校3年生のとき、大手飲食店・長家(チャンガ)グループの御曹司でいじめっ子のチャン・グンウォン(アン・ボヒョン)を殴ったことをきっかけに、セロイの人生が大きく変わるさまを描きます。その後、セロイは、成功を掴もうとソウルのなかでもひと際ホットな街・梨泰院(イテウォン)で小さな飲み屋を開店し、長家(チャンガ)グループ相手に無謀ともいえる戦いを仕掛ける、というもの。(ドラマの説明についてはこちらより引用)

いつもいつも俳優陣のビジュアルから入って恐縮ですが、主人公の初恋相手オ・スア演じるクォン・ナラは、佐々木希と池田エライザのような、ハーフっぽい透明感のある美人系。主人公の右腕、チョ・イソ演じるキム・ダミは、その高身長(170センチ)に似つかわしくない丸顔のロリータな感じ。イソが劇中、美人と紹介されているのに違和感を覚えました。イソは生意気ですし、う~~~~ん、この子が美人て・・・と正直思ってしまうのですが、仲間たちと打ち解けだすからか、恋をしだしからなのか、回が進むごとに、どんどん可愛く見えてくる! 童顔に奇抜なファッションのバランスもいい感じです。

キム・ダミは“怪物新人”と言われているらしく、デビュー作となった映画「The Witch/魔女」がヒットし、新人賞を総なめにしたものの、作品選びは急がない、として、2年間CM以外で演技をしなかったそう。そんななか、満を持して出演したのが「梨泰院クラス」でした。恋のライバルでもあるキム・ダミとクォン・ナラが2人でやり合っているシーンでは、正直、キム・ダミがクォン・ナラを喰ってる印象も。

本作は、韓国での外国人差別やトランスジェンダーのキャラクターなども描かれており、韓国社会が孕む問題点について言及していることでも話題になったとか。トランスジェンダーのマ・ヒョニ役のイ・ジュヨンは中森明菜に見えます。ちなみに、主人公パク・セロイ演じるパク・ソジュンは東出昌大に、因縁の相手チャン・グンウォン演じるアン・ボヒョンは野球の新庄剛志に見えました。

ときには不正もいとわず、事業を拡大させていく韓国外食業界トップの長家グループ(長家グループの創業者であるチャン・デヒを演じるユ・ジェミョンの怪演にも注目!)に対し、セロイ率いるタンバムは、「商売は人と信頼だ」と言って、長家とは真逆のやり方で成長していきます。セロイのリーダーシップには、ビジネス書が1冊書ける、といった声も。韓国ドラマにベタなラブストーリーのイメージを持ち、苦手意識があった中年男性も韓ドラにハマるきっかけになっているとか!?

そして、音楽が洋楽みたいでカッコいい! 力強い男性ボーカルに、アップビートでノリがいいので、作業用BGMとして最適、ここ最近のヘビロテになっています。

外国人とクラブが多いイメージの梨泰院には2回くらいしか行ったことがないのですが、ドラマを観ていると行ってみたくなりますね! 劇中、何度も出てきたソウルタワーが見える歩道橋とか、カン専務やスア、イソとセロイが歩いていた白凡(ペッボム)広場など、気になるスポットがたくさん! 個性的なお店で盛り上がっている解放村(ヘバンチョン)にも足をのばしてみたいです。

また、毎日のように韓ドラを観ていて、韓国料理が食べたくなり、近所の韓国料理店でサムギョプサルコースを食べました。バイトの韓国人留学生によると、ドラマを観て食べたくなって・・・というお客さんは多いそうです。こうやって文化交流は進展していくのですね~~~。

「愛の不時着」「サイコだけど大丈夫」「梨泰院クラス」と話題の韓ドラを押さえ、次は何を観ようか、という今日この頃・・・。みなさんのおすすめがありましたら、ぜひ教えてください!

(編集部 杉浦)

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(Photo by Alexandre Chambon on Unsplash)




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