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ファーマーズマーケットこそ、最先端の体験型フードサービスかも知れない

こんにちは!食品業界で働いております、らびです。

突然ですが、ファーマーズマーケットってご存知でしょうか?
生産者である農家さん達が直接催事場にやってきて手売りする、あれです。

コロナ流行前は、私も国連大学前でやっている青山ファーマーズマーケットに時々足を運んでました。

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写真:Farmers Market@UNUより

ご存知の方もいると思いますが、ここって、出店されている生産者さんがほんとユニークで面白いんですね。勉強になる話が聞けたり、いろいろ会話した後に購入したら、1個おまけしてくれたり(笑)ファーマーズマーケットこそ、「体験型の食」を楽しめる最高のイベントだよなぁと、最近はよく思います。

食体験に価値を見出す時代

さて、昨今よく言われるのは、消費者は単純な美味しいご飯よりも、食事を通した体験に価値を見出すようになってきたという事。つまり、いつ、どこで、誰と、どんなブランドの製品を食べたか、というトータル・エクスペリエンスを重視するということです。これは、先進国だけでなく、途上国でも起きている現象らしいので、一概に豊かさの象徴とは言えないみたいです。

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上記グラフは米国消費者の個人消費の成長率(%)を示しています。このグラフから、米国消費者はgoods(製品)よりも体験 (Experience)(アミューズメント、スポーツ観戦、レクリエーション、フードサービス、ライブエンタメ等)に多くのお金を使っている事がわかります。

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さらに、上記グラフは米国のミレニアル世代(現在20〜30歳後半くらい)、X世代(40〜50歳後半くらい)、ベビーブーマー(60〜70歳後半くらい)が「体験型消費」に費やす月の平均金額(ドル)になります。

あくまで傾向ですが、ミレニアル世代がエンタメやジムなどに費やすお金は、他の2世代と比較して高いですね。その他にも、「大手メーカー製品を避ける」、「スペシャリティストアで食品を購入する頻度が高い」などの傾向が強いようです。

日本のデータはありませんが、「食べチョク」のような体験型eコマースが成長している背景を鑑みると、同傾向かと思います。食べチョクって、まさにファーマーズマーケットをインターネット上でやろうとしてますよね(オンライン・マルシェと表現していますが)。既存のeコマースよりも、生産者の声と消費者の声が "カジュアルに" 反映されていて、本当に素敵なUX設計だと感じます。


「寄り道」も立派な体験である

インターネットだと友達や家族、大切な人とプラプラしながらお茶を飲んで景色を見る、みたいな空間体験は今のところできないですよね。冒頭の青山ファーマーズマーケットの例で言えば、「帰りは渋谷まで歩こうか」とか「外苑前のいちょう並木でも見て帰ろうか」みたいな事ができない。

もちろんオンラインからオフライン、オンラインから別のオンラインサイトなどへ動線を作ることは可能だと思いますが、それはまた別の付加価値で「寄り道体験」とはちょっと違う気がしてしまいます。

オンラインで全てを解決しようとする必要は無いと思います。しかし、「寄り道」ってとっても重要な体験で、この「寄り道」的な概念をインターネット上で作るのも面白いんじゃないかな、と素人ながらに思った次第でした。


おしまい





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