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【イベントレポート】日本一のパクチー農家と次世代養蜂家の挑戦(2020.10.29)

本記事は、2020年10月29日に実施したイベント『日本一のパクチー農家と次世代養蜂家の挑戦』のレポートです。

#FOODlab オンラインコミュニティ4回目のイベント、農家の取り組み紹介~第2弾~として、福岡からお二人のゲストをお招きし、なぜ農業を始めたのか、経営や生産でのこだわり、今後の展望等についてトークセッションの形でお話しいただきました。

ゲストスピーカーとしてお招きしたのは、

  • 辻 諒太さん(辻養蜂場) 

  • 香月 勝昭さん(株式会社香月菜園/株式会社三夢来)

です。

セミナーの要点をまとめた切り抜き動画も貼っておきますので、動画で見たい方はこちらをご覧ください!

新規就農の“壁”について~養蜂家になった辻さんの場合

個人で新規就農をする場合、資金調達、農地の確保などさまざまな「壁」がありますが、品目によっても異なる参入障壁があることをご存じでしょうか。

福岡県嘉麻市内の唯一の養蜂農家として活動されている辻さんは、高校卒業後、福岡の農業大学校で農業の基礎を2年間学びました。当時から養蜂家になりたいと思っていた辻さん。全く情報がありませんでしたが、大学1年生の夏休みに、学校の先生のツテで藤井養蜂場(福岡県朝倉市)に1か月間研修に通うことができ、養蜂の世界へ一歩踏み出しました。

そして、卒業後も藤井養蜂場の親方の元で修業の日々をおくりました。養蜂というのは特殊な世界で、養蜂家になるということは弟子入りするということ既にプロの養蜂家が活動している場所では新規参入できないのだそうです。親方には当初、技術は教えられても、その後の食い扶持まで責任が持てないと言われたりもしたそう。

しかしのちに辻さんの地元にはプロの養蜂家がおらず、その場所で独立が可能であることがわかり、弟子入りが認められたのだそうです。そうして、辻さんは23歳で(その当時)日本一若い養蜂家として新規就農することができました。

辻さんは、今でも養蜂の就農に関するリアルな情報は世の中に出ていないと言います。新規就農する場合、その品目ならではの参入ルールや慣習についても、実際の現場で確認することが大切なのですね。

人を大切にする農業経営~パクチー農家、香月さんの場合

農業経営で、まず挙げられる課題に「労働力」があります。従業員に長く働き続けてもらうために、何から着手すればよいのでしょうか。

現在パクチー農家として2つの会社を経営する香月さんは、過去に学んだアメリカの雇用型の農業経営を参考に、自身の経営を考えています。今後のビジョンは、「強い農業」をつくること。災害、経営、人脈、販売、技術、将来性があるといった様々な側面で、農業が「強い」持続可能な産業であるために、欠かせないのが人材育成だそうです。

香月さんは、「従業員は自分ができないことを代わりにやってくれる存在」と言います。従業員の声に耳を傾け、のびのびと従業員が活躍できる環境づくり、働きやすい会社を目指しています。「独立したい」「次のステップに進みたい」という従業員がいると、夢をかなえる足掛かりになって応援しています。それが、結果的に産地を増やすことになり、全体の出荷量を安定させ、産地の信用やリスクに対応できる体制づくりにもつながっているのだそうです。

農業経営においても、まずは利他(=ここでは従業員の利益を図る)を追求することが何よりも大切で、それが結果的に従業員の定着、産地拡大といったメリットにつながります。

新しい取り組み

本イベントをきっかけに、新規で養蜂を始めたい大学生が、辻養蜂場でインターンシップを始めることになりました。

詳しく知りたい方は、辻さんのインタビュー記事もご覧ください!(記事の中盤でインターンシップについて触れています。)

いかがでしたか?
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関連情報

このオンラインコミュニティは、朝日新聞系webメディア『ツギノジダイ』で紹介されました!

#FOODlab自体についてご紹介している記事がHPにありますので、気になる方はそちらもご覧ください!


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