ビキニコンテストに向けて...減量と過食②

ビキニコンテスト初出場に向け取り組むこと3ヶ月...。
順調に減量も進んでいたはずが、徐々にその生活にも慣れ始め、同じような食事や運動量では停滞するようになってきました。
通常のダイエットでもそうですが、『停滞期』ほどストレスなものってありません。人生でしてきたダイエットでも、ほぼほぼコレに左右されて挫折してしまうことばかりでした。

大会まで残り2か月になり、筋トレ後には有酸素運動もプラスされ、ポージング練習、ステージ用の日焼け等、日々のミッションが増えていきます。
全てが初めての挑戦。
特にポージング練習は本当に苦痛で..(･･;)
ダンス経験も無く、HSPの私にとってはステージ上で注目を浴びるのは苦手中の苦手行為。
ビキニ姿を晒す以上にステージングに対しての不安は募るばかり。時間が取れるとまずポージング練習するためにレンタルスタジオに籠るようになりました。そんな生活を続ければ当たり前に疲労は溜まります。職場に着く頃にはすでにヘトヘトで、余力でなんとかこなす日々でした。

ありがたい事に職場の仲間やお客様達からは沢山応援していただき、『優勝して来てね』『大会応援に行くね』と色々な言葉をかけてもらえる事が嬉しい反面、こんなに応援してもらっていて絶対恥ずかしい姿を見せたくない..。とプレッシャーにもなりました。

初めての大会。1位を目指すなんて恐れ多いけれど、せめて予選を突破して決勝戦までは残る！！
私なりの目標を立て、残り2か月で出来る限りの努力をしようと心に決めました。

ですが、疲労が募る中の『停滞期』によって私のメンタルは揺さぶられます。
このままだと間に合わないかもしれない…
こんなに頑張って動いていても全然痩せれない..
と、マイナスな事ばかりが頭によぎるように。
SNSで見る他の選手がやたら凄く見えたり、毎日が不安との闘いでした。

食事に関しては相変わらず鶏むね肉や卵（卵白のみ）ブロッコリーなどの偏った食事ばかり。
今思えばそんな食事をしていたから減量も上手く行かなかったんだなと分かりますが、当時はとにかくカロリーや脂質、糖質を抑えることが減量だという先入観だけで生きていました。
当然体は冷え切り、体脂肪の減少で生理不順に。
ホルモンバランスの崩れから、精神的にも不安定が続きます。

仕事では全くお酒を飲まない事は難しかったため、薄めのハイボールやノンアルコールビールをちびちびと。
ですが、お酒って本当に怖いのが、飲むと無性に空腹感が出てくるんですよね...。（私の場合）
少し酔いが回ると気も大きくなり、少しなら食べても大丈夫かなー？なんて甘えが出てくるんですよね(･_･;
そんなんで、大会前についにやらかしてしまいます...。
深夜のラーメン。その後アイスで〆るという失態を犯します。

久しぶりに食べる油や砂糖たっぷりの食事は体に染み渡り、いつもの何倍も美味しく感じました。
ほろ酔いで気分よく食べ終えた私でしたが、その後はとてつもない罪悪感に襲われます。
今までコツコツと頑張って耐えて来た全ての事がパーになってしまった。なんて事してしまったんだろう。と。

その日は久しぶりの嘔吐でした。
3か月ぶりの感覚が懐かしく感じ..あぁやってしまったな。でもこれでまたやり直せるな。
と、ガッカリした気持ちと、なぜかスッキリ爽快で前向きな気持ちが入り混じり、何とも複雑でした。
ですが、私はそこでまた忘れかけていた『過食嘔吐』の感覚を思い出してしまいます。
あぁ、そう言えばこうすれば無いことにできるんだったなぁ...。

それからのラストスパート
一度嘔吐を経験してからは、やはり病気は再発気味になりました。
そのおかげで（という言い方は駄目ですが）お腹周りはスッキリと凹み、少しずつステージ用の体に仕上がっていきました。

そしてなんとか大会当日を迎えます。
ラストスパートはここで書ききれないほど様々な方法で体をスッキリと見せる技を駆使しました。
糖質をあえて沢山体に溜め込み、筋肉を張らず『カーボアップ』や体の浮腫みを全て排除するために塩分量をコントロールする『ウォーターローディング』等。自分の体なのに別人の体を見ているような変貌ぶりに、自分が1番びっくりしました。

お酒を飲みながら、ラーメンやアイスも食べながら。決して自分では納得できるやり方ではありませんでしたが、結果は決勝進出。
入賞は5位まででしたが、惜しくも6位という結果に。（多分出場者は20人弱だったのかなぁ）
決勝に残れるだけでも嬉しかったのに、そんな結果に予想外でびっくりでした。

何より驚いたこと…
審査員からのフィードバックをいただけるのですが、『お腹周りの絞り具合は1番良かった』と言われたのです。

複雑な気持ちでしたが、初めて自分が評価されたという事実がとても嬉しく感動したのを覚えています。あぁ、私もこの世界で評価してもらえる存在なんだ！と。
人生で初めてくらい『自信』がつきましたし、『自分を認める』ということが大の苦手だった私にとっては人生観が変わる位の出来事でした。

初挑戦。一度きり。記念に挑戦してみよう。
そんな思いで挑んだ大会でしたが、また出てみたい。次はもっと上位を目指して評価されたい。満たされたい。と、頭の中は既に次のチャレンジに向かっていました。

ですが大会直後、5か月ぶりの食事の解禁や不安からの解放により、私の病気は思いもよらぬ方向に進んで行くのでした。

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