カスタマーサクセスの立ち上げ方
このnoteは前回の続きです。これまでのサマリ
このnoteは過去の続きで、今回で第5弾になります。カスタマーサクセス?LTV?はて…??という方は前回のnoteを読んでいただけるとありがたいです!
カスタマーサクセスのタッチモデル
カスタマーサクセスの施策に基づいてLTVをあげる。これが一旦のゴールだとしても、このままではカスタマーサクセスは絵に描いた餅になる。なぜならばすべての取引企業に対して全力120%で常にコミュニケーションを図ろうとすると、必要な作業が膨大になり手に負えなくなるからだ。雇える人にも、彼らが使える時間にも限りがある。
そこでLTVの観点から顧客企業であるユーザを分類し、それぞれに必要なアプローチを考える(優先度をつけ、本当に必要な施策にパワーを割く)ことを目指したのが「タッチモデル」だ。
ハイタッチ
LTV高い層や初期導入・初期活用などの段階にいる層が対象になる。手厚いサポートを行ってエンゲージを高めることでLTVを最大化する。具体的には対面でサポートしたり、定例でミーティングの場をもったりする。優先度が高いと判断した顧客層なので、彼らの事業にしっかり貢献することで、自社サービスの売上も伸ばしていける。それぞれの顧客の困りごとや達成したいことを深く理解することがすべての始まり。
ロータッチ
LTVが中規模だったり、活用や業務フローが定着していて手厚いサポートが必要なくなったりした顧客層が対象になる。定期的にタッチポイントは作るものの、効率性が求められるのがロータッチの特徴。具体的には数カ月に1回進捗を確認したり、テーマ・魚種別にオンラインウェビナーを開催したりといったことが挙げられる。
テックタッチ
最後がテックタッチ。あまりLTVが大きくない企業はここになる。だからといって重要でないかと言われるとそんなことはなく、規模拡大につれ顧客母体の大部分はテックタッチが増えていく。数が多いため、人の手を介さず効率的にどう広くアプローチできるかがカギになる。たとえば自動応答メールやメルマガ配信、QAサイト、チャットボットなど。チャーンレートも高い。
カスタマーサクセスの立ち上げ【王道】
いきなりすべてのタッチを同時並行で整理するのはパワー上も無理があるので、オーソドックスなやり方は「まずハイタッチから」だ。取引先の数が少ないうちに密にコミュニケーションをとりながら、顧客にサービスの価値・活用法などを伝える。
その過程で効果のあった施策が見つかれば、その施策を型化・方法論化する。このプロセスを地道に積み重ねるのがカスタマーサクセスの基本的な仕事の進め方。
絶対的な正解はない。サービスや顧客であるユーザが置かれている状況などによって正解は異なる。
たとえばホワイトカラーの多いデジタルマーケティング職の担当者がターゲットであれば、彼らは毎日PCに向き合ってちょこちょこメールを確認する。それならロータッチでメルマガを送るのはアリ。
でも養殖の生産者の場合だと様相が異なる。彼らは基本的に毎日海に出ている。メールを開くのは疲れ切ったあとの5分程度、みたいなケースもありそう。業務中は電話とFAXが基本のチャネル。そうするとメールよりもスマホに適したUIのチャネルで接点を持った方がいい。いわゆるチャットツールやLINEなど。
何が刺さって何が刺さらないのか。データも見ながら、検証する。成功パターンを作る。その回転を何回も繰り返す。
新しいカスタマーサクセスの模索
ここまでの基本的な王道でもってカスタマーサクセスをやるというのは、先行事例もたくさんあるし、やりたいと思っている。ただそのもう一歩先のカスタマーサクセスの在り方を探りたいという想いも一方である。
僕らのサービスのオンボーディングは性質上、どんなに小さい顧客もハイタッチにならざるを得ない。限られたリソースで運営する以上、オンボーディング以外のところは仕組みで工夫しないとリソースがどう考えても足りなくなる。どうせやるなら、最高のカスタマーサクセスで生産者を支えたい。
これまでの常識に縛られないで新しい形のカスタマーサクセスを探せないか。サービスの外に、生産管理から少しだけ軸をずらした別の体験を用意するのはどうだろう。具体的には「やらなくてはならない」体験ではなく、「やりたくなる」体験をつくる。それもサービスの本質である生産管理から大きく外れない領域で…
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