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跳ね返ってくる声を聞く


2024年10月1日(火)朝の6:00になりました。

毎朝6:00投稿をはじめて、21か月が経過しました。

どうも、高倉大希です。




相手のことを、知りたい。

そう思ったときは、跳ね返ってくる声にじっと耳を澄ませます。


何かを質問したときにどんな答えが返ってくるか、とか。

何かをお願いしたときにどんな反応が返ってくるか、とか。


決して、それを聞いてその人をジャッジしようというわけではありません。

シンプルに、跳ね返ってくる声の中には多くの情報が含まれているという話です。


心を知る、心が分かるとは、星座を見出すことに似ている。その他者を主星とする星座全体を見通すこと。しかし、僕らは他者をたった一つの星だと思い込んでしまう。

近内悠太(2024)「利他・ケア・傷の倫理学」晶文社


ボードゲームで、対戦する。

最近は、この方法がいちばん手っ取り早いのではないかと思っています。


ルールを理解するのがめちゃくちゃ早いなこの人、とか。

そこで諦めて匙を投げるのね、とか。


気持ちのいい負け方をするな、とか。

前の対戦でのミスをすぐに修正してくるな、とか。


言語というのは、共通認識があることを前提としてコミュニケーションをするのですが、実は、そのコモングラウンドが成り立たないことはけっこうたくさんあります。お互いに経験がすごく違いすぎていたり、相手の経験を考えず、自分の頭にあることは相手もわかるはずみたいな思い込みがあったり……。

為末大、今井むつみ(2023)「言葉、身体、学び」扶桑社


だからこそ自分も、どんな声を返すかにはこだわりたいなと思います。

何も考えず適当に、返すわけにはいきません。


べつに、取り繕おうというわけではありません。

よく見られたい、というわけでもありません。


ボールを投げてくれた相手には、真摯に応えたい。

ただ、それだけの話です。


自分の言葉が相手に理解されているかどうかについて鋭敏な感覚をもち、理解されていないことを嫌がらずに謙虚に受け止め、理解してもらうにはどうすればよいかを本気で考える。何度も何度も、そんな経験を繰り返さなければならない。

野矢茂樹(2018)「大人のための国語ゼミ」筑摩書房


アンチコメントなんかを見ると、ものすごくもったいないなと思います。

軽い気持ちだったとしても、それがあなたの声として相手のもとに届きます。


どんな声を、返すのか。

これは、思っているよりも重要です。


相手のことを、知りたい。

そう思ったときは、跳ね返ってくる声にじっと耳を澄ませます。






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高倉大希
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