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お客様インタビュー(カフェで雑談風)・石井亜矢子さん(モデル・ボタニカル蒸留家) その1

石井亜矢子さんはもともと夫の音楽仲間の一人でした。私が彼女と出会ったのは2010年。以来「やすこちゃん」「あやちゃん」と呼び合って仲良くさせて頂いています。

あやちゃんはCMなどでも活躍されるベテランのモデルさんであり、アロマセラピストであり、ボタニカル蒸留家。
私がクライアントさんの夢分析をして、あやちゃんが分析結果をもとにオリジナルのブレンド精油を作るというワークショップを何回も開催したり、韓国語を勉強されていているから、一緒にduolingoを楽しんだり…(私は英語)。

「50代の妙齢の女性たちが『ちゃん』づけもないだろうよ (# ゚Д゚)!」
とお怒りの方もいらっしゃるかもしれませんが(ごもっともです…)、いつも本当にこういう感じでおしゃべりしていて、録音を書き起こしたら
「それっぽくまとめるより、このままの方が絶対面白い…(^▽^;)」
と思ったので、多少の修正は致しましたが、語り口を活かした雑談風の読み物にしました。

幼い頃から音楽が好きだったこと、モデルになった経緯、アロマセラピーとの出会い、そしてボタニカル蒸留家とは?
また私が以前からあやちゃんに聞きたかった「女性が美しくあることの光と影」について…。

私達はオープンエアのカフェで話していました。
皆様もコーヒーなどを片手に、どうぞごゆっくりお楽しみください
( ^^) _旦~~

☆☆☆☆☆
あやこ いや~コーヒーあったかいね。
やすこ ちょっと冷えてるから有難いよね。あの、今日はざっくばらんに人生の流れを聞きたいんですけれども。
あやこ
 あ、はい
やすこ モデルさんを始めたところからいいですか?
あやこ
 わかりました!
やすこ 前さ、一緒にやったワークショップに来てくれた逗子の
あやこ
 はいはい、あみちゃん(仮)ね。
やすこ  あみちゃんと一緒の専門学校に行っていたんだっけ。
あやこ
 そうそう。中野にある織田栄養専門学校。栄養士の学校に行って。そこに行っている時のクラスメートが、モデル事務所のマネージャーさんとか社長さんを知ってるから、一回遊びに来ない?って言われて、で、青山一丁目にあるモデル事務所に遊びに行ったら、今日オーディションがあるから行ってみたらって
やすこ 社長さんから?
あやこ
 社長さんから。で行って、したら当時ヘアーショーとか流行ってる頃で、そのヘアーショーのオーディションが決まって、バイト感覚で始めたってのが先かな。
やすこ ヘアーショーっていうのは、髪の?
あやこ そう。ちょっと切って、服を着て、ちょっと歩いたりするっていうショーが昔はあって。今どうなんだろうね?
やすこ へえ。ファッションじゃなくて髪ね。
あやこ
 最初はね。

初めての仕事(ヘアーショー)の頃のお写真
当時人気のヘアサロンのお仕事でした。 オーナーさんもスタッフさんも皆良い方で、
新人の(泥臭い笑)私に優しく接してくださいました。(石井・記)

やすこ じゃ元々はずーっとそれをやりたかったっていうんじゃなくて、たまたまって感じ?
あやこ たまたまでは…興味があったんだろうね。中学校の時になんかあの、アイドルのオーディションみたいのに一回行って、写真選考は通って、次に六本木でなんか歌うみたいな時に緊張しちゃってね。それからもうそういうことはやめてたんだけど。
やすこ そのオーディションの雰囲気に緊張しちゃったってこと?
あやこ 緊張しちゃったねー。でどうも、その時聞いてみたら、もう事務所に所属してるような子たちが、みんなアイドルになりたくて来てるような感じで。埼玉の大宮からクラスメートに付き添ってもらって来てるような子はほんと私ぐらいで、なんか。
やすこ へえ。じゃあいわゆる素人さんっていうか。
あやこ 素人さん枠っていう感じで。で気圧(けお)されちゃって。
やすこ ああ
あやこ みんなマネージャーさんとか付いて来てるから。私、何で来たんだろうって感じで。何が何だかわからなくなって。もうすぐ帰ってきたって感じかな、その時は。
やすこ それって歌ったり踊ったりするの?
あやこ その時は歌を歌って。その時YMOが好きで、細野晴臣プロデュースで、何かそのそのアイドルとか、ちょっとやってみようかなって思って、軽い気持ちでやったら、もうね(笑)。
やすこ YMOが好きだったって言うのは、当時から結構マニアックな音楽好きだった?
あやこ そう。マニアックな音楽が昔から好きだったんだろうね。
やすこ そうなんだ。どういう影響で?
あやこ 何だろうね。何でそんなに音楽が好きなのか?
やすこ (笑)☜あやちゃんのコーヒーマグに蜂が止まっている
あやこ 止まっちゃったね。うんうん。まあ悪い子じゃなさそうだね。
やすこ 中身にも興味持ってる。☜蜂がマグの中を覗き込んでいる
あやこ だね。ああ、行ってくれた。
音楽が昔から好きで。何か家庭環境は、食べ物に不自由するとかはなくて…ないんだけど、ちょっとこう荒れ気味っていうか、父親との関係がうまくいかなかったり。家族があまり仲良くない面があって。そういう時に音楽を聴くと、ちょっと現実逃避できるというか。
やすこ うんうん。
あやこ 音楽の世界観に入って、ちょっと辛い状況から抜けるっていうのもあったかな。で、音楽にハマって、っていうのがあったかな。
やすこ 演奏したりとかはしてたの?
あやこ ピアノをね、4歳くらいからずっとやってて。それでちょっと音出すと、自由自在になるじゃない?頑張れば頑張るほど。
やすこ ああ…そうかもね。☜この人はピアノは秒で挫折
あやこ それで音楽はずっと好きだったかな。
やすこ そうだったんだ。4歳っていったら結構早いね。
あやこ 姉がやってたから、それで見よう見まねでさ、要領もわかるから、真似てやってるうちに、私もやりたいって言ってやらせてもらってたって感じかな。
やすこ じゃあピアノはずっと続けてた?
あやこ いつまでやってたかな?高校2年くらいまでやってたのかな。
やすこ じゃあかなり上手くなったよね?
あやこ 当時はね、自分でも言うの何だけど上手いんじゃないかと思ってて。でも再開・・・何年か前に再開したらめちゃくちゃ下手で。
やすこ いやいや。
あやこ あれ?と思ったね。うん。
やすこ 多分求めてるレベルが高いから。
あやこ いやいやいや。全然、全然。でも確かにね、ずっとピアノが拠り所みたいなところはあったかもしれない。
やすこ でもそれだとさ、たとえば音大に行きたいとか、なんかそう言うふうになる場合もあるけど、そっちには行かなかった?
あやこ 高校の時、母親に『先生に、音楽の短大なり大学に行きたいって話してみたら?』って言われてたんだけど、なんか恥ずかしくて言えなくて。結局言えないまま、なんか。ねえ、何なんだろうね。不思議な思春期でした。
やすこ ああ、そうだね。好きなのにね。好きだし得意だけど。
あやこ ねー。
やすこ それで、栄養士さんになろうみたいな?
あやこ だ。何でそんな栄養士になろうと思ったんだかわかんないんだけど、何で…何だろうね?
やすこ あやちゃんちに行った時、お料理すごくおいしかったよ。
あやこ やだ、もうプロの人に(笑)
やすこ いやいやいや、そうじゃなくて。なんかほんとに。それにあの人はプロだけど、私はほら…
あやこ (笑)そう言っていただくと
やすこ すごい色どりも綺麗だったし。よく覚えてる。
あやこ ありがとう。料理は好きだね。なんか食べ物とかに興味があったんだろうね。ピアノの先生になれたとて、少子化なんじゃないかとか…
やすこ あ、すごい。きちんと世相を考えて。
あやこ わかんないけどね。で食事のことをやっとけば、何かこう基本だから、食べることが。でちょっと学びたいって思ったのかもしれないね。
やすこ ああ。じゃあ、えっと、学校選びとかはあえてそこにしたとかあったの?
あやこ なんか中央線に興味があって。ちょうど高校生くらいの時に、ロックにハマってて。中央線って言うといろんなバンドマンがいたり、ライブハウスがあったりねっていう時代だったんでね。中野だったら、帰りに寄れるんじゃないかなって。
やすこ なるほど。でも確かにそうだよね。今も昔も中央線は文化的。
あやこ 高円寺とか、近いから。って言うのもあったんじゃないかな。新宿にもライブハウスとかいっぱいあるし。だから遊び中心に考えてたところはあるね。
やすこ 当時から行ってたの?高校の時から。
あやこ そうだね、高校の頃から好きなライブハウスに行ってたね。下北、高円寺、渋谷。
やすこ 学校でのお友達と?
あやこ 学校でのお友達は、本当にあの二人くらいしかいなかったかな。めっちゃ仲良い子が。今でも付き合いのあるあみちゃんと、あともう一人じゅりちゃん(仮)っていうめっちゃ仲良い子がいて。その子たちとは、なんだろう、あの一緒にバイトしたりとか。音楽っていうのはまた別に音楽の友達がいて、その人たちと遊んで喋ってたっていうか。
やすこ へえ。そっか。

高校2年くらいの時。
下北沢の古着屋さんで買った70年台の靴がお気に入り『デッドストック』という言葉をこの時知りました笑。手に持ってるのはカセットテープ。自分で色んなジャンルの好きな曲を編集して一個のカセットにまとめるのが好きでした。(石井・記)
高校3年か専門学校1年目の時(石井・記)

やすこ それで、その専門学校の知り合いの人経由でモデルさんに・・・
あやこ そうだった、そうだった。
やすこ ヘアーショーに出て。
あやこ その時まだバブルだったので、結構ギャラがよかったのね。それで、あと何かこう人前に出て表現するっていうのがやっぱ面白いなって思って。あとなんだろう、その時の社長さんがすごい厳しくて、あなたみたいな泥臭い人はね、モデルに向かないからって言われて、なんかすっごい悔しくて。それでちょっと何とか、辞めるまでになんかものにしてからじゃないとやめられないみたいな気持ちで、ちょっとレッスンに通ったりとか、チャレンジしてみたのかな。
やすこ ほお。採用した割にはそういう厳しいことを言うと。
あやこ そうだね。うんうん、昔の人なのかな。なんか厳しくして、伸ばすみたいな。
やすこ はあ、そうかあ。
あやこ そんな感じの。レッスンも厳しくて。怒鳴られたりだとか、立ってろって言って、他のね、先輩たちがやってんの見て学びなさいって立たされたりだとか。そんな感じだったね。
やすこ ふーん。私たちの時代を感じるよね。
あやこ そうなんだよね。今そんなのないよね。
やすこ ないでしょうね。
あやこ そんなんでした。
やすこ ってことは、そのヘアーショーの単発じゃなくて、辞めるまでっておっしゃってたのは、なんか何ヶ月間かの契約だったってこと?
あやこ 契約っていうよりは、その一回オーディションに行って、あの、決まれば仕事っていう形なんだよね、モデルって基本的には。レギュラーとかの契約が取れれば、ま、そのね、継続的にお仕事になるけど。基本的にはオーディションに行って、ジャッジされて、あの、認められれば仕事っていうのが今でもそういう感じで。
やすこ そっかそっか。
あやこ 認められないと仕事には繋がらないって感じですかね。
やすこ じゃあさ、ヘアーショーが終わってから、あのレッスンとかいうのは、自分でやってたってこと?
あやこ そうそう毎週水曜日だったかな、なんか忘れたけど。だいたい夜7時から2時間とか。ウォーキングとかポージングとか。なんか服の見せ方とか、化粧の仕方とか、なんか色んなことをレッスンしてもらって。
やすこ それって自腹でやるの?
あやこ だいたいそうだね。2千円だったかな、1回。
やすこ へえ。1時間2千円くらいってこと?
あやこ 2時間やって2千円くらいだったかな。
やすこ へえ。
あやこ だからリーズナブルだったんじゃないかなって。
やすこ じゃそれはそういうモデルさんになりたい人とか、興味がある人が来るわけね?
あやこ あ、それはね事務所開催なので、事務所のあのモデルさんたちがくる。先輩方はブラッシュアップで、新人は、基本的なことを習うっていうので来てたかな。
やすこ 楽しかった?
あやこ 
辛かった。なんか本当に厳しくて、終わった後、青山一丁目の駅のホームの端の水飲み場みたいなところで吐いたりとかしてて。痩せろって言われてコーヒーしか飲んでなかったから、コーヒーを少し戻した程度だけど…。
やすこ
 大変…
あやこ 緊張かね(笑)何だろうね。でも楽しかったんじゃないかな。辛い反面、楽しかったんじゃないかな。ね。
やすこ へえ。なんか、意外。そういうのが必要なんだね。世間一般の人って、モデルとかって、お綺麗だったらそのまま行けちゃうぐらいのイメージもあったりする。
あやこ ああ、その人によるんじゃないかな。ほんとに可愛くて、モデルとしての素養が元々ある人だったら、そのまま。事務所との相性もあるから、ほら、事務所もそのままをさ、上手く引き出して、いい仕事持ってきてくれたりすればそのまま行くだろうし。何だろう、私はたまたま行ったところが、ファッションショーがメインで。身長が170センチあってもちっちゃいみたいなところに、なぜか165センチの私が入ったものだから、なんか、今思えばすぐやめちゃって違うとこに行けばよかったんだけど。なんか、合わなかったのかな。それでちょっとこう、基準に合わせるために頑張って。写真の広告とかだったら、そのキャラクターとかそれでいいんだけど。ショーってなると、歩き方の基本とか、ポージングとか。今よりもうちょっとあったのかな、型みたいのが。それでそれがきちんとできるようになるために、厳しかったのかな。
やすこ あ、なるほどね。ファッションショーって型があるよね。
あやこ あとは基本的な上手(かみて)、下手(しもて)、とかさ。あとはターンの仕方とか。用語だったり技術的なことだったりっていうのをそこですごい叩き込まれたっていう感じかな。
やすこ なるほどね。でも学校行きながらでしょう?
あやこ 学校行きながら。でももう、学校そんなに行ってなくて。ほんとに親に申し訳ないんだけどね。きちんと、もうちょっと視野を広く持って、両立できるような人だとよかったけど。何か集中してしかできないっていうか…(笑)。
やすこ じゃ結構早くからもう、モデルさんに重点置いてた感じ?
あやこ そうだね。19歳くらいからモデルの仕事をもらってたって感じかな。
やすこ 結局中退したんだっけ。
あやこ そうそう中退して。夜遊びもしたい。モデルもやりたい。学校はもうやめようって。
やすこ 寝る時間なくなっちゃうもんね。
あやこ 単位も取れなくなって、もう一年もう一回やるんだったら、また親にお金を出してもらうのは勿体無いからってことでやめて。で、モデルと、あと趣味のバンドっていう感じだったかな。
やすこ N君たちとはそのあたりから?
あやこ そうだね、そのあたりから。その頃やってたバンドの周りにNちゃんもいて。あ、これは面白い人だって。
やすこ (笑)確かにね。
あやこ そこで出会ったのが貴重で。そこからこう、やぎちゃん(夫)とかね、出会っていく。本当に運命だったよね、Nちゃん。
やすこ 悪い人たちと(笑)
あやこ 悪い人たちとか。面白い人たちと知り合って。
やすこ 当時って、NちゃんとKちゃん(あやちゃんの夫)とか仲良かったの?
あやこ NちゃんとKちゃんは仲良かったらしいんだけど、またちょっとね、Nちゃんはクラブカルチャーも知ってるし、バンドも知ってるし。で私は割とバンド系の、あのー、人脈というか、交友関係だったので、Kちゃんと会うことはなかったんだよね。
やすこ あ、そうかそうか。Kちゃんはクラブ系だから
あやこ N君と会って、2年後かな、Kちゃんと出会うのは。
やすこ 時間差があったのね。
あやこ 時間差があったね。今で言うと2年てすごいすぐだけど、昔で言うとめっちゃ。
やすこ 長いよね。
あやこ 長いよね。
やすこ じゃあもうそのモデル業というか、は、ずっと継続しつつって言う。
あやこ そうだね、事務所を変えたりはするんだけど、基本的にはそこからずっとやってる感じかな。
やすこ  そっかあ。じゃあベテランだね、ほんとに。
あやこ  ベテランだね、今思えばね。コンスタントに仕事があって、なんか人気でっていうよりは、細々とやって今に至る。
やすこ いやいやいや。でもずっとだもんね。
あやこ そうだね。ずっとやってるね~。

音楽が好きだった高校生の頃(写真右から5番目白い服が私)
パンクが流行っていて、原宿のホコ天に集まっているところ。
大貫憲章さんがDJのロンドンナイトや、下北ナイトクラブ、西麻布のピカソなどのクラブ活動、新宿ロフトや渋谷のラママ、下北の屋根裏などに行ったり、貸しレコード屋に行くなど。(石井・記)

(つづく)

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