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若い世代に送るメッセージ②【パリ・アムステルダム・ロンドン訪問からの気づき】

現在外資系企業、IT企業を中心に企業研修講師&ビジネスコーチをしている、ファインディングライフ(株)川島雪子(かわしまゆきこ)です。

こちらは以下の①の記事の続きになります。2022年末から2023年頭にかけてパリ、アムステルダム、ロンドンを訪問して感じたことを、二人の未来ある我が子たちに向けた親からのメッセージという形で今回も書いているので、良かったら先に読んでみてくださいね。

若い世代に送るメッセージ①【パリ・アムステルダム・ロンドン訪問からの気づき】|ゆっこ(川島雪子)/IT業界・外資系企業向け研修講師|note


ロンドンの地下鉄。大英博物館やバッキンガム宮殿、ハロッズ百貨店など、この地下鉄にのって
沢山移動しました。改めて日本の地下鉄のすごさも実感。

「思い」を伝えることは自分を大切にすること

マスクで視覚以外の嗅覚や触角を封印し、表情を隠しながら、感じることを閉ざしながら、伝えることを抑えながら生活しはじめて丸3年。

感性を研ぎ澄ませながら、自らの願いや想いを丁寧に見つめていく成長過程にある中高生の貴方たちを連れて「マスクフリー」の生活がわずかの期間ながらできたことは、改めて価値があったと思っています。

「何のにおい?これ」「あー、顔に受ける風が冷たいわ」「顔を覆わないって、こんなに自由なんだね。」「思いっきり笑える」「くしゃみも罪悪感なく出来る」「息が普通に吸える。」のように、長い間制約を受けたことによって「感じられること」の喜びを再認識する体験となりましたね。

「感じること」の大切さは先の記事に書いたので、今回は「感じる」ことで内側に生まれる「伝えたい」という想い。これをどう扱っていったら良いのかを書いてみたいと思います。


イギリスのSt.Pancras駅。EU圏のアムステルダムから
非EU圏であるイギリスに移動するためには
Eurostar搭乗前に、入国審査が必要になります。

英語を話せないあなた(中2娘)と、今まで学んだ英語をアウトプットしたいあなた(高2息子)。2人には今回の旅を通じて、「人のコミュニケーションとは言語だけではなく、非言語の部分が大きいことを沢山体感しよう」「うまく伝えよう、は手放そう」と伝えた上で、共に時間を過ごしましたね。

旅行をしていると、急にトイレに行きたくなったり、切符を落としてしまって改札から出られなくなったり、(ロンドンでは途中から、切符ではなくUndergroundのオイスターカードという、プリペイドに切り替えました。)、レストランで自分が頼んだものがなかなかこなかったり、まあ色々とあるのですが、「自分で表現したいように伝えてご覧」と貴方たちに委ねてみたところ、

ロンドンの地下鉄で使ったoysterカード

勿論、的確な言葉で相手に分かりやすく伝えることは出来ないけれど、こんな豊かな出来事か起きたことが、美しき思い出として、私の心の中に残っています。

【オランダのアムステルダムの有料トイレでの出来事】
・男性トイレに長い時間並んでいたら、有料トイレであることに気付き、ポケットにあった€10をトイレの前に座っていた女性に差し出したら、お金が大きすぎると断られる。我慢できなくて、このまま引き返せないことを困った表情で身振り手振り(どんな身振りだったのか、不明・・・)伝えたら「Go! Go」とただで入れてもらえた。この後の達成感、爽快感溢れた表情が忘れられない。(笑)

【イギリスの地下鉄で切符を紛失した時の出来事】
・改札の外に出られなくなってしまい、周囲に困った表情を見せてあたふたしていたら、イギリスの学生と思われる若者が自分の定期をピッとかざし、そっとあなたを後ろから押して一緒に出てくれた。凄いのは、その後その若者があなたに送ったウィンク。ウィンクを返すほどの表現力はなかったよね。

【フランスのホテルスタッフとの出来事】
・これはそのホテルのルールだったのか、とにかく頻繁にドアをノックされる。「水をお届けしました。」「お掃除に来ました。」だけでなく、「何かお困りごとはありませんか?」「ベッドをターンダウンしにきました。」時差ぼけで、寝ている都度起こされることに不快感を覚えたようで、「ノックはしばらくしないで欲しい」と身振り手振りで伝えたら、次の日からお掃除以外、部屋に来られなくなり落ち着いて過ごせるようになりましたね。

これらはあくまでも一部。ツアーに参加してガイドさんと知っている単語と身振りでやり取りするプロセスで教科書や本には書かれていない歴史に触れて感動したし、(間で私が通訳することも勿論ありましたが・・)多様な人と想いや意見を交わし合う経験を通じて「英語は単語と文法を学んだ先にある、言葉と、それを乗せる感情や思いも大切。」と言うこと、そして「先にいる相手が見えると、英語を学ぶ気合いが格段に変わる。」と感じたようですね。

自分の肉体が体験して感じたことを、口から出す言語や、体全体から放たれる非言語を駆使しながら、受け取って欲しい相手に伝える行為をみくびることなかれ。このプロセスを積み上げることが自分に対する信頼に繋がり、更に他人への信頼に繋がると言うことを、私達は再認識した方が良い気がするのです。

以心伝心、空気を読む、遠慮する、周りに合わせる、と言う言葉を必要以上に信じてしまうことで、何を失っているのか。はたまた何を守っているのか、何を得ているのか。

幼少に数年海外で育った私の中に常にこだましているのが、小学生の時のMr.Eaton先生に言われた「思いを言葉にしないのは、声をあげないのは、存在しないことと同じ。自分の思いを大切にしなさい。」と言う言葉。日頃から貴方たちに伝えてきたことが今回の旅行で分かってもらえたようで、何だか嬉しい。


ヨーロッパのクリスマスは
色鮮やか

「こんなこと言ったら笑われるんじゃないか?」「こんなこと口にしたら、変だと思われるんじゃないか?」「こんなこと言ったら出しゃばりだと思われるんじゃないか?」こんないつもの「問い」を自身の内側でぐるぐるして悩むなら、外側の世界に委ねてみよう。「問い」の質があなたの中で良質なものに変わらない限り、「解」は変わらないから。深く「問う」ことが出来ないのであれば、外側の世界に委ねてみよう。

外側の世界は、想像以上に温かいから。あなたが内側に抱く世界が温かければ、外側には必ず温かい世界が実現するから。外の世界がしっかり受け取ってくれるから。

自分の内側に湧く思いを丁寧に観て、周囲に放つこと。この大切さは私にとって大切なかけがえのない貴方たちに限らず、未来を担う若い世代にも伝えていきたいと思います。

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若い世代に送るメッセージ(③最終回)【パリ・アムステルダム・ロンドン訪問からの気づき】|ゆっこ(川島雪子)/IT業界・外資系企業向け研修講師|note

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