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収益性分析5 【勉強用】

自己資本という元手を用いて利益を生み出せたか…。


自己資本利益率

意義

自己資本に対する利益の割合。
(👆証券会社のHPなどを見ると、若干狭くて、株主資本とする例あり)

➡ 株主は企業の出資者で、かつ部分所有者ですから(一人株主の場合は全部所有ですが😅)、彼らが配当等でどう儲かるかといった、株主にとっての収益性を計れるツール。
という位置づけになります。
後述の通り、利益は複数候補あります。

🔵区分ツリー


  1. 自己資本営業利益率

  2. 自己資本経常利益率

  3. 自己資本当期純利益率

自己資本利益率は、ご覧の通り3分類できます。
自己資本を分母に据えて、分子だけが入れ替わる感じです。

その際には、またもや、使いまわし図👇が役に立ちます。
分子にはどの利益が来るでしょうか?

半端に知識を仕入れると次に不思議なのは、
利益はP/Lに5つ表れるのに、
なぜ残り2つは無用なのか?
という点が知りたくなりますね😅


利益はここから選択します

自己資本の位置は2級まで持っているなら自明かもしれませんが、念のため。👇

赤のボックス部分が今回の分母です(ただし、期中平均値

自己資本営業利益率

意義

自己資本に対する営業利益の割合。

➡ その企業本来の営業活動、世間でいう本業で、自己資本がいかほど利益を獲得できたのかを示すとされる。

算式

$$
自己資本営業利益率【%】=\frac{営業利益}{自己資本【期中平均値】}×100
$$


自己資本経常利益率

意義

自己資本に対する経常利益の割合。

➡ 企業本来の営業活動+財務活動を通じての利益が
  自己資本からいかほど生じたか。

算式

$$
自己資本経常利益率【%】\frac{経常利益}{自己資本【期中平均値】}×100
$$


自己資本当期純利益率

意義

自己資本に対する当期純利益の割合。

➡ 企業の全活動を通じて、自己資本が利益をいかほど稼得したか。

算式

$$
自己資本当期純利益率【%】=\frac{当期純利益}{自己資本【期中平均値】}×100
$$


🔵デュポンシステム

最初の考案者が、あの世界のデュポン社なのかは知りませんが😅。
背景の詳しさについては、生粋の会計人の皆様に任せるとして。

意義

自己資本利益率は、

  • 売上高利益率

  • 総資本回転率

  • 自己資本比率

という3要素に分けて分析できるとする分析手法。

➡ ただし、建設業では、売上高は完成工事高に置き換える必要があります。

👆 要するに、労働生産性のところでも出てきた「分解」だと思いますが、カッコよくシステムと言っていると邪推しています。

算式(便宜上、×100は省く)

$$
自己資本利益率【%】=\frac{利益}{売上高}×\frac{売上高}{総資本}÷\frac{自己資本}{総資本}
$$

最初は「× ÷」の順序なのを、掛け算に統一します👇

$$
自己資本利益率【%】=\frac{利益}{売上高}×\frac{売上高}{総資本}×\frac{総資本}{自己資本}
$$

ここで、売上高総資本としてください。

$$
自己資本利益率【%】=\frac{利益}{自己資本}
$$

というふうに、自己資本利益率が現れます。

分解の効能?

本来の自己資本利益率だけですと、
利益を自己資本で割るだけ、とも見えます。

その場合、いわゆる経営コンサルのような人たちも、
このままでは経営者を説得しにくいのかなと。
(すぐわかる有難味とかご利益が必要ということ?)

近代哲学の始祖の一人デカルトも、難問は分解しろと言ったし、
万能の天才ダ・ヴィンチも神(美)は細部に宿ると言っていたから
…かは知りませんが😅、

算式を細分化すると、ひとまず、

  • 売上高利益率で、売上高(に占める利益という関係)を再考しようとか、

  • 総資本回転率を見て、回転を改善しようとか

  • 自己資本比率を見て、比率を下げてみようとか

などといった次善の対策が見えてくる効能があるようです。どうやら。



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