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船戸崇史著(2020)『がんが消えていく生き方』株式会社ユサブル

がんとの向き合い方を改めて知るための良書

本書は著者自身が医者であり、かつがんとなり、今現在も健全に生きている、そのがんとの付き合い方が良く描かれている本である。

私自身も今、がんであり抗がん剤治療中で入院している病床で読んでいる。
 
自分ががんと宣告されたときの状況は、著者であろうとわたしのようながん患者であろうと、みんな同じように「わたしが何故」という感覚なのが実情である。
 
そして本書では、何故がんになったのか、またがんになった後にどう自分に向き合いこれまでの自分を修正していくのかということが理解しやすいように書かれている。
 
前者は3G、つまり我慢して、頑張る、頑固者が、がんになりやすいと説いている。確かに自分の社会人生活も、この3Gを実践してきたと思う。それは誰にも迷惑をかけたくないという思いが強かったように感じられる。
次に、後者は次の5つであり、著者はがんに克つ五カ条と呼んでいる、睡眠、食事、運動、加温、笑い、である。どれも簡単なことではあるが、なかなか実践できないものである。特に働き盛りのサラリーマンにとっては、十分な睡眠すらとれてない現状もあるだろう。でもそのひとつひとつががんに結びついてしまうと考えると、いつか改めなければ手遅れになるというもの。
 
わたしも明日病院を退院予定ですが、退院後はこの五カ条を守りつつ、自分の残り少ない人生を楽しみたいと思う次第である。
 
個人的には良い本に巡り合ったことに感謝したい思いである。特に、がんを宣告された人は、はやめに本書を読んでみることをお勧めしたい。そして、できればがんに打ち勝ってみたいものである。

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