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伊勢志摩ひとり旅③(神社巡りと癒しと食材を求めて)

ふと、思い立って旅に出た。その2日目後半です。
癒しはクリア、残りミッションは、神社巡りの続きと、食材の確保です。

二日目前半はこちら。

グーグル先生に反逆する

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緊急事態が発生した。
午前中、神社で妄想に浸っていたら時間がなくなったのだ。
(当たり前)

調べると、次の電車に乗らないと、次の目的地に行けなくなる。
駅までかかる時間を、グーグル先生に聞く。
「15分」
乗りたい電車は15分後駅到着が15分後
これは、駅に着いた瞬間に、電車が出発するという最悪の状況だ。
そして、今までの経験からすると、グーグル先生は99%正しい。

でも、一生懸命走れば、頑張れば、間に合うかもしれない!

…なんてことは、残念ながら、現実にはほとんどない。

ちゃんと計画し、勝機を考えたうえで実行しないと、どんな努力も意味がないのである。それが現実、それが大人の世界というものだ。

それでも行くか? 諦めるか?
悩む、悩みながら走った。結論がでないまま走り続けた。

すると、途中で「五十鈴駅➝」という看板を見つける。
グーグル先生のルートには存在しないコースだが、実際に目の前にある。
そして、その細い道に入ると、果たして駅が目の前に見えた。
結局、目的の駅まで13分で到着することができ、無事電車に乗れたのだった。

長い人生、ままこんなこともある。
たまには、ひたすら頑張ってみるのも、ありかなと思う。

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ローカルバスに揺られて、うつらうつらするしあわせ

間に合ったローカルバス。この便を逃すと次は2時間後。この綱渡り感覚が、ツアー旅行では味わえない旅の醍醐味だろう。

このバスに、若夫婦と小さい女の子が乗ってきた。
その女の子は、移動に飽きているのか、バスが留まるごとに、
「あ、ついたよぉ」と両親に話しかける。
さらに暇になったのか、
「あれ?お母さん、どこ行った?どこ行ったの?あ、いた~」
と、ひとりいないないばぁもやり始めた。(親は何もやっていないので。)

ただ、目的地は遠く、すこしばかり時間をつぶしても到着しない。
なので、
「ついたよぉ」
「ねえ。お母さん、どこ行った?どこ行ったの?あ、いた~」

の無限リピートが始まったのだった。

でも、その女の子は、始終笑顔で楽しそうだったので、嫌な気はしない。
駅まで走った疲れと、バスの心地よい振動と、その子の無限リピートを子守歌に、うとうとと眠気に包まれた。

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貴女の望み一つ叶えてしんぜよう(石神さん) 

はるばる来たのは、海女さんで有名な港町。
伊勢神宮周辺では、山や森の雰囲気だったのだが、この地では、一気に海を感じることができた。
猛烈に太陽が照り付けて、くらくらする暑さではあるが、カラッと乾いた空気のせいか、そこまで辛くない。

そして、ここには女性に大人気の通称「石神さん」がある。

昔から、海女さんの守り神として大切にされてきた「石神さん」は、女性の願いなら、必ずひとつは叶えてくれるといわれている。
それで、全国から女性が様々な願いを持って集まってくるらしく、現に自分が乗ったバスにも、女性がちらほらと乗っていた。

さっそく「石神さん」のある「神明神社」にお参りをする。
「神明神社」の雰囲気は一言「南国」である。
鬱蒼とした森ではなく、南の太陽の下、すくすくと育ったカラッした木々が茂っている。

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そして、これが噂の「一つだけ願い事を叶えてくれる」祈願用紙である。

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「よし!願い事一つ。何にしようか?!何にしようか?」とテンションが上がったが、よく考えたら自分は男だったので、関係なかった。ふん。


もともと石神さんは、海女さんが漁に出て無事に帰れるように、という願いをしていた神社で、お守りに書かれている「ドーマン(格子柄)」と「セイマン(星形)」が個性的。

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星形は安倍晴明譲りのマークとみられ、二つ合わせて「セーメー」と呼ばれる。
オカルト小説『帝都物語』で、主人公がこの「ドーマンセーマン」を縫ったハンカチと手袋を使っていたり、過去に100万再生されたこの有名動画でも「ドーマンセーマン」言っていたりして感激する。

(安倍晴明がノリノリで退魔ダンスする動画。中毒性あるので注意。)

海女さんは、この魔除けマークを磯手拭や襦袢などに縫い付けて、海中の魔物、亡霊、龍宮にひきこまれるのを防いだらしい。
しかし、龍宮に引き込まれてたくない、というのは異議ありである。
自分なら是非、龍宮に引き込まれて、毎日タイやヒラメの舞を見ながら、海のご馳走を食べて過ごしたい。ちょっと海潜ってくる。

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ドーマンサーマンが書かれている、石上神社のお守りを買った。石上神社のお守りは、マラソン選手の野口みずき選手が、オリンピックで金メダルを獲得したときに持っていたとかで、全国的に有名になったそうだ。
今でも石神さんの女性人気は凄いもので「実際に参ったら結婚できました!」とかの報告も続々あり、着実に実績があるらしい。
気になる女性の方は、一回試しに参拝したらどうでしょうか?
願いが叶うかもしれませんよ。
しらんけど。

ちなみに、石神さんのお守りを買うと、郵送でお願いできる。通販もやっているようなので、行けない人は、通販でお守りを買っても祈願できる。

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これが、石神さんの近くの梵潮寺にあるサボテン、なんと樹齢700年以上とのこと。
石神さんのある相差町、思いっきり南国気分を味わえた。

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アクセス
鳥羽駅(鳥羽バスセンター)から「かもめバス」鳥羽・国崎線の国崎行きに乗り「相差(おうさつ)」で下車。(バスでの移動時間は、40分ほど)
バス停からは歩いて5分。
バスは本数が、1~2時間に1本程度で少ないので、事前に時刻表をしらべましょう。

真夏のしめ縄

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旅行中に不思議に思っていたのだが、どの家にもしめ縄が飾ってある。
どの家にも飾ってあるので調べたら、伊勢ではしめ縄は1年中飾るのが普通らしい。
このしめ縄の原型は「蘇民将来子孫家門」と書かれているもので、これは「昔神様を助けた蘇民の祖先が住んでいる家です」ということが書いてある。
昔伊勢に住んでいた蘇民という人が、素戔嗚尊(すさのおのみこと)を助けたことにより、疫病から免れたことがあり、それにあやかった風習らしい。
狭い日本でも、このように地域による風習の違いがあることを、改めて思い知った。
もし、今後伊勢に引っ越すことがあったら、しめ縄を買うことを忘れないようにしよう。

伊勢にきたら、伊勢海老ですよね

伊勢と言ったら、伊勢海老。
でも、伊勢海老は日本全国で捕ることができ、伊勢海老の水揚げ量の全国第2位は千葉県らしい、これマメね。
じゃあ、なんで伊勢海老という名前なのか?ということだが、例のごとく諸説あります。ということで不明らしい。

というわけで、正確に記すると、伊勢で捕れた伊勢海老を入手すべく、行ったのが「鳥羽マルシェ」。

伊勢海老見つけたー。

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(イメージです)

つい興奮して写真を撮り忘れた・・。
でも実際、伊勢海老が武士の甲冑に似ていて、威勢が良い➝いせい海老、という説もあるとか。あながち間違っていない。

鳥羽マルシェは、観光客向けではあるが、魚は港から直送で入ってくるし、さばいて刺身にしてもらうこともできるらしい。
また、地元の野菜や果物も売っており、なかなか魅力的。
そして、一番の魅力は、地元の市場価格で購入できること。
通販で購入するよりも、3割ほど安く購入することができた。お得。

鳥羽マルシェへのアクセス
・JR・近鉄鳥羽駅から徒歩2分
・鳥羽バスセンターから徒歩2分

お昼は、海の幸+うどん

鳥羽まで来て、海の幸を食べないわけにはいかない。ということで、鳥羽マルシェの近くの定食屋「七越茶屋」に行った。
ここでは、リーズナブルな価格で、伊勢の名物料理が食べられるらしい。

伊勢の名物と言えば「伊勢うどん」か「海の幸」か。
悩んだ挙句、両方入っている「大あさりのうどん」にした。

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大あさりの出汁と、大味のうどんの相性が抜群。
もっと言うと、この大あさりの出汁ってやつが良いの。
栄養素が漏れなく滲みだしている感じ。

栄養素って調理すると、意外と失われやすい。
熱で変化したり、水で流れてしまったりする。
でも、少なくともスープで食べると、栄養素を失われることが少ない

なので、薬膳的な料理を作ろうとすると、スープなのでは?と思っていたのだが、間違っていないようだ。
今回の伊勢旅行で入手した、伊勢海老、あおさなどの海藻を元に、さっそくスープを作ってみたい。

七越茶屋のアクセス
・近鉄・JR「鳥羽駅」下車、徒歩10分
・鳥羽水族館から徒歩4分

僕らが旅に出る理由

3時間くらいかけて、我が家にようやく帰ってきた。
そして、一言。

やっぱり我が家が一番

それなー。これなー。
旅行から帰ってきた人が言う言葉No.1。

海外でも同じで、Home sweet home.
というらしい。

いろいろあり過ぎて、まだ2日しか経ってないなんて、信じられない。
旅行出発したの、昨日の朝だよ?

2年振りの旅行でしたが(コロナで旅行我慢している人、ごめんなさい)、とても疲れました。
旅に行くと疲れるのは、移動するから疲れた、、というのではなく、こういうことだと思うんです。

旅をするには、考える、決断する、実行する、というアクションが必要。

つまり、何処に行くのか(目標設定) ➝ どうやって行くのか(計画) ➝移動(実行)というアクションを起こさないと、どこにも行けない。

こういうアクションですね。
①目標設定 ➝ ②計画 ➝ ③実行

で、このアクションって、日常でほとんどやっていない。
日常は、ルーチンを繰り返すだけなんで、①目標設定と②計画はやらず、ひたすら③を実行するだけ。

でも、死ぬまで同じ毎日が続くわけがないと思うんで、たまには、①目標設定 ➝ ②計画のリハビリをやっておく必要があると思います。

そして、そのリハビリに最適なのが旅にななんです。
旅は、強制的に日常のルーチンを排除し、目標と計画を考えさせるイベント。

旅は、よくリフレッシュしに行く、と言いますが、惰性に慣れた日常をリスタート(再起動)しにいく、と思うと良いかもしれません。もちろん、旅行にいくのなら、パックツアーよりは自分で計画立てる方がベストです。

とうわけで、たまには旅に出ましょう。
そのため、なんの心配なしに旅行にいける日が早くきますように。


東のテツ
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