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祗燈 柃夜
2024年3月12日 20:46
昼下がり。日差しは強く、曇った胸の内を照らす。照らされて焼かれた匂いに神経を休ませる。怪獣は、可愛い君に包まれて愛を知ったあの日を思い出していた。怖いから遠ざけるのではなく、知ろうとした君。誰も信じられず、諦めていた僕を温めてくれた。それなのに僕は君に何もできずにいた。それが優しさだとも知らずに。不快感さえ感じて、鬱陶しかった。本当に、何も、できなかった。知らんぷりされ