結婚の決め手は、ビビビじゃない。今の恋人と結婚を迷う全ての人たちへ。
最近、3年間交際していた彼と婚約した。
まだ籍も入れていないし、親への顔合わせもすんでいないから、ほんと数少ない友人のみ結婚報告をしたのだが、どの友人も「おめでとー!」と手放しに喜んでくれて、幸せを感じる今日この頃。
そのなかで、既婚報告をした友人たちの多くに聞かれる質問がある。
それは、「いつ彼と結婚したいと思ったの?」ということ。
……いや、わかる。わかりみが深い。
私も付き合いたての当初、よく考えた。特に私は結婚したくて彼氏を探していたから、本当にこの気持ちに共感する。
アラサーに入り、人生選択として女性には「結婚するの?しないの?したいの?」という問いは避けては通れない。
すんなり答えを出せればいいけれど、出せない人も多い。
それに、色んな価値観が認められるようになって、結婚はしないという選択も増えてきた。
その中でも、私の周りにいる女の子は比較的「いつかは結婚したい」という希望を持っている人が多い。
付き合っている人はいるけれど、この人と結婚でいいのかな……そう思うのは当たり前で、今の彼と付き合いたての当初、この問いには私自身もよく考えた。
よく雑誌のコラムやテレビ、インタビューなどで「出会ったときに、この人と結婚すると思った」と語る人がいる。
いわゆる”ビビビ”というやつ。
もちろん、これも第六感や直感といった結婚を決める大切な要素かもしれない。
けれど私は、「この人とずっと一緒にいたい」という思いは最初の印象なんかで決まるものではなくて、時間と共に徐々に育まれるものだと思っている。
今回は、私が今の彼と付き合ってから“結婚をしたい”と明確に思ったまでの経緯やきっかけについて話したい。
今の恋人のことが好きだけど、結婚したいのかわからないという方は、こんな考え方もあるんだ……という参考程度に聞いてほしい。
最初から結婚したいと確信を持てる人は、稀。
最初に言いたいのだけれど、正直、付き合った当初は「この人と結婚したい」なんて全く思ってなかった。
もちろん、好きだったから今一緒にいたいとは思っていたけれど、伝えたいのは最初から結婚したいと確信を持てる人は、かなり稀だということ。
私の場合、付き合い始めから初めての記念日まで、かなり幸せな生活を送れた。
時々喧嘩はあるものの、こんなにも穏やかな交際生活は初めてだし、彼が私を大切にしてくれているという実感が日々伝わるから、ことあるごとに「この人と付き合えて幸せだ」と満たされる気持ちになった。
それでも、1年目の記念日のとき、私はこの人と結婚したいかはわからなかったのだ。
結婚願望はあるし、幸せな結婚をしたい。
けれど、じゃあ幸せな結婚って何だろう……。
当時、交際半年ごろから彼から同棲の話が出ていたこともあって、こんなに幸せなのに結婚したいと思えない自分は、永遠に結婚したい気にならないのでは?なんてことを、この頃はすごく考えた。
お金があったら幸せ?
本当にこの人だけでいい?
そもそも何で結婚したいんだっけ?
ああでもない、こうでもないと考えて、結局わからないという結論に毎回いたっていたのが、交際1年目の時期。
変わったのは、交際2年目のときだ。
悩み抜いた挙句、ある時ふっと答えが降りてくる。
交際2年目になったとき、私は3年間、看護師として勤めていた病院を退職した。
副業としてわずかに始めていたWEBライターとしての仕事を便りに、看護師とはしばらく無縁の生活を送ろうと思ったのだ。
そして仕事を辞めてから約半年。付き合って1年半がたった秋頃。
ふといつものように日記を書きながら、1年記念日の時に考えた「今の彼と結婚したいか」という問いを自分に投げかけたとき、「あ、したい……!」と自然と思えるようになった。
ストン、と心に落ちてきた感覚……というのが正しいのだろうか。
「結婚したい」よりも「ずっと一緒にいたい」という表現の方が正しいかもしれない。
いつもは分からなかった問題が、何だか今日は突然解ける!!
あの時は、そんな感覚だった。
後々、どうして突然結婚したいと思えるようになったのだろう……と考えたら、おそらく仕事を辞めてから彼と過ごした日々があったからだと気が付いた。
看護師という安定した職業を手放した当初は「一人でやっていけるんだろうか」と不安でいっぱいだった。
おかね、おかね……と四六時中、お金のことを考えていたけれど、幸い2~3か月もせずに目標だった月収20万円を超えることができ、バカな私は割とすぐに「なんだ意外とやれるじゃん~」という考えに切り替わった。
しかし、されどフリーランス。
その1~2か月後、仕事に波が訪れ、仕事があまりない期間が続いた。
最初の感覚で順調に上がっていくだろうと思っていた収入額も20万~30万から頭打ちになり、ほとんど眠らず仕事をする日も少なくなかった。
フリーランスって、響きは自由時間が多そうだが、仕事が永遠にあるという点で全然気は休まらないし、休んだという感覚を感じづらい。
さらに、昨年の税金というなの国民の義務に苦しめられ、社会人4年目にして自分が何の社会保険料を、月々いくら払ってるかを目の当たりにした。
しかも、私が看護師として病院で働いていた当時はコロナ真っ只中で、残業に残業が重なり給与はフィーバー。それに伴って、納める税金も多くなっていたのだ。
無知は怖い。
社会の仕組みを知らなければそれだけ損をすんだ、というのを改めて学んだ年でもある。
そんなこんなで、当時は気を付けていても、彼への態度がきつくなってしまったり、些細なことで怒りやすくなっていた。
かと思えば、メンタル面で落ち込み鬱へ急降下……という何とも情緒不安定な日々。
申し訳ないが、私の感情の受け皿のように彼がなってしまっていた。
しかし、彼は私が不安定になったときでも、変わらず傍にいてくれた。
献身的……という訳ではなかったのだが、態度が何も変わらなかったのだ。
私が彼を好きになったポイントに”言語化を大切にする”という一面がある。
私が情緒不安定でも、その態度は変わらずで。
むしろ、いつもより丁寧に喧嘩やわだかまりがある時は、自分の感情を素直に吐露してくれたし、私のどうにもならない不安な思いや感情を、少しずつ言葉にして形作るのを手伝ってくれた。
何度も、何度もだ。
自分だったら、できるだろうか?
そう思うと、絶対に煩わしくなってしまう自信があるので、当時の期間を思うと感謝しかない。
この自分がつらいとき、傍で支えてくれたという経験が、後々考えたときにずっと一緒にいたいと思えるきっかけになっていた。
もちろん、この期間中に一緒に沖縄短期移住をしたり、初めて一緒に美術館デートをしたりと楽しい時間もたくさん共有して、思い出も増えた。
積み重ねた時間たちが、私の思いをまとめて「彼とずっと一緒にいたいんだー!」というメッセージになっていったのだと思う。
結婚への確信は、時間や困難を超えて乗り越えて徐々に育むもの。
長くなってしまったが、ようは「結婚というものがわからない」「今の彼、彼女と結婚したいかわからない」という答えは、いずれ必ず出るよということ。
私にとっては、結果として自分が苦しい時に傍で支えてくれたという経験が、結婚を決めるきっかけに大きな影響を持った。
けど、苦しかった当時はそんなこと全く思ってなかったし、気づかなかった。
カップルとして生活をしていれば、色々な問題に直面する。
けれど、問題を二人で乗り越えていくたびに、きっと絆は強くなる。
ある日、ふとその2人の軌跡を振り返ってみたとき、その絆が「結婚したい」「ずっと一緒にいたいな」という気持ちを後押ししてくれるんだと思う。
だから、今大切なパートナーがいる人は、まずはその人とたくさんの楽しいや思い出を共有することに意識を集中してほしい。
"ビビビ"を感じなくても結婚はできる。
悩んで、迷って、また悩んで。
恋人を大切にしながら時を過ごしていけば、ある日ふと、あなたにも答えが降ってくる時が来る……そう私は信じています。
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