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№6 外の人、という感覚

人生が旅に例えられることはよくある。
「世界」の中を旅している。
目的や、目的地がなくても旅はできるけれど、「世界」を求めて旅をすることはできないはずで、もし自分が「世界」を求めて旅をしているのならそれは蜃気楼のようにいつまでもたどりつけないのではないのかとふと思う。
すでに世界の中に自分は存在していて、視線をもっと自分の胸元にもってきていいのだと理解した私は、自分の履物が汚れていることや、手に小銭を握っていることや、口が何かを歌っているといった自分の様子にようやく気付いた感じがする。
そして自分が世界だと思っていたものは何か別のもので、わからないうちは深く考え込まなくても大丈夫なのかもしれない。




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