長編小説「心という臓器」前書き
あらすじ
2×××年。人々は心という臓器を発見した。
人々はその発見に戸惑うと同時に喜び、心と体を分離させ心を容器に入れて持ち歩くことになる。
そしてこの発見とほぼ同時に祈りによって心を浄化し、心の臓器移植を可能にする『祈り人』が生まれた。死が近い人や心を手放したい人により心は提供され、心を無くしてしまった人、心が損傷し機能しなくなった人に移植される。
少年、新井信吾も数少ない『祈り人』だった。そしてある時同時に信吾の元に、二人の心を祈る依頼が来た。
彼らの心を祈りながら、