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長編小説「心という臓器」前書き

あらすじ

2×××年。人々は心という臓器を発見した。
人々はその発見に戸惑うと同時に喜び、心と体を分離させ心を容器に入れて持ち歩くことになる。
そしてこの発見とほぼ同時に祈りによって心を浄化し、心の臓器移植を可能にする『祈り人』が生まれた。死が近い人や心を手放したい人により心は提供され、心を無くしてしまった人、心が損傷し機能しなくなった人に移植される。
少年、新井信吾も数少ない『祈り人』だった。そしてある時同時に信吾の元に、二人の心を祈る依頼が来た。
彼らの心を祈りながら、信吾は自分と向き合っていく。

登場人物紹介

新井信吾
『祈り人』の一人。
歳は18歳で、生まれ落ちた瞬間に決められた自分の運命を呪っている。
そして彼は殺人を犯した少女と、ある病原菌を世界で唯一保持し病院で隔離されている男性の心を祈ることになった。
彼らと対話しながら、信吾は人生について考えることになる。

ある少女
信吾と同じく18歳の少女。
彼女はある宗教施設で「天女さま」と呼ばれていた。
生贄にされる予定であった彼女は司祭と信者を全員殺し、その後保護された。
終身刑にされる彼女は自身の心を無くしたいと思い、心の浄化を依頼する。

八田次郎
ある病原菌をこの世界で唯一体に所持する男性。
健康診断の際に病原菌を保持していることが発見され、病院に隔離されて検査の対象にされている。
妻と娘がいたが、世間からの目に耐えかねて心中自殺をした。


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