日本のとっても地味な魅力

たとえば外国人が日本へ旅行にきて、一番驚くものは何なのか?

街並みがキレイでゴミが落ちてないとか、
誰も無駄口を叩いてないから人混みがとても静かだとか、
そんな話は聞き飽きているだろうから、変わり種を紹介しよう。

たとえば日本はファッション大国である。
・・・日本のファッションブランドは世界的に有名じゃないって?
いやいや、そういう意味じゃないんだ。

ファッションブランドとして売り出すのは言語的にも政治的にも優位な、
旧宗主国の白人どもの特権みたいなものだから、
たかが創業100年200年程度で老舗を名乗ってるわけだ。
シャネルは1910年創業、グッチは1921年創業。
比較的古いヴィトンですら1854年創業、エルメスは1837年創業。
日本では創業500年の和菓子屋(虎屋)が・・・まあ、それはいいとして。

日本のファッション大国ぶりは、
ファッションが「お高くとまったブランドもの」

  だ  け  じ  ゃ  な  い  

という点に集約されるのだ。

外国人が日本にきて驚くもののうち地味な上位要素は、
渋谷や原宿あたりにひしめいている、個人ファッションブランドの多さだ。
そこまで多種多様なブランドものの選択ってのが、
欧米ではおよそ実現不可能なレベルに達している。
そもそもブランドって言葉には、
別に高級だの高尚だの高価だのって意味はないからな。
ならばこそ庶民ブランドってのがワンサカあっていいはずなんだが・・・


いわゆる「欧米文化」ってのは貴族が担い手だったから、
フレンチは元宮廷料理だし、
イタリアの歌劇文化も上流階級の嗜みだしで、
庶民から生まれたものってのは基本的に稀だ。
だからお遊び程度に継承・保存されたものが大半で、
20世紀になってから必死に再整備したというのが実情だ。

フェンシングは貴族のスポーツだなんて自称しているが、
電子判定=バリバリの科学要素を取り入れている程度には、
20世紀に作られたも同然のものでしかない。
つまり「歴史はあっても伝統がない」。

貴族なんて数が少ない側でしかないから、
芸術や文化や創作ってものは、限られた人にしかできない。
だから幅が狭いし、様式美の遵守徹底がメインになる。

アメリカで流行る映画やドラマの大半は、
キリスト教的倫理観や基礎教養が前提にされていたりもするし、
日本人にはわかりづらい「歴史的・宗教的な制約」がワンサカある。

アメリカの政治家だって、もとは欧州の貴族の血筋だらけだしな。
それこそ「同調圧力」のひどさで欧米に勝ることは不可能に近い。



しかし日本文化の大半は、
最初こそ貴族のものだったが、最終的に担い手は庶民になった。
それゆえに、担い手が多いぶんだけ多様性が生じた。

「折り紙」なんて子供の遊びだと思われているけど、
そもそも「庶民のガキが紙を使って遊べる」というのが、
世界基準でみれば、せいぜいここ100年程度の文化にすぎない。

日本だけなのだ、庶民が遊びに使えるほど紙が余っていた国は。

明治維新後の日本人が海外に出向いたとき、
鼻をかんで捨てた紙に「紙を捨てるなんて!」と、
欧米人が飛びついたという話が残っていたりもする程度には。

庶民レベルで紙を普及させていた技術力もそうだが、
庶民レベルで手先を器用に使う遊びが浸透しているというのは、
普通の国ではありえない娯楽だ。

そして庶民が嗜む娯楽だからこそ、折り紙の作品は多種多様だ。
一枚の紙から動物や建物まで作れる、
動物や建物で見立てるためによりよい工夫を凝らす。

たったそれだけのことですら、
貴族様だけで独占していたら生じなかったかもしれない、
それが娯楽の原点であり本質だ。


話を戻すが、日本のファッション文化は非常に特殊だ。



そもそも日本の教育システムにおける「家庭科」は、
もともとはアメリカから輸入されたものだった。

しかし今やアメリカ人の9割は、
家庭科の授業を一度も受けずに社会に出る。
だからあいつら、「取れたボタンを自力じゃ縫えない」。
日本人なら男でもボタンくらいなら縫える人は珍しくない。

この、ごくわずかな違いを生み出すのは、
子供の頃に家庭科で触れた経験があるかどうかという差でしかない。

しかしそのわずかな差が、
オシャレに興味のある人がファッションブランドを興すときには、
心理的障壁の絶大な差として顕れることになる。

針も糸も触ったことのない人には、
ファッションデザインなんて好きで得意な人がやるものだか、
日本人であれば、やる気さえあれば誰でもやれるものにすぎない。

それゆえに今の日本では、
「お高くとまったボッタクリ品を中国人に作らせて売るブランド」
ではない、
「庶民が個人で作って魅力を競い合って売るブランド」
が、当たり前のように無数に存在している。

この教育的・文化的な差に、外国人は驚く。
「kawaii」などと称されている日本の文化は、
いったいどこから生み出されたのかと。



そりゃまあ、そうだよ。

女の願望だけをコテコテに濃縮して圧縮した結果、
「ゴスロリ」という、
ゴシック、ロココ、ロマネスク、バロックあたりを混同させまくった、
欧米人ではおよそ不可能な謎の結晶が生まれたのだからな。

そもそも中世ヨーロッパなどとまとめちゃいるが、
欧米人にとって中世とは暗黒時代そのもので、
古代ローマから文化的水準が「下がった」最悪な時期でもある。
欧米人がそう自嘲するくらいには。

そんなクソみたいな過去に憧れた挙句、
実際には存在しなかった要素を詰め込んで、
似て非なるものとして昇華させることで、
古臭さと可愛らしさを両立させようだなんて、
まあ、日本人でもなけりゃやれないことだ。

教育・社会・文化・経済・治安その他、
さまざまな安定があってこそ生まれた娯楽としてのオシャレを、
しかし庶民の、しかも個人が担うだなんて。

「欧米人が2000年かけて未だに実現できていないこと」だからな。



かくして、
「ボッタクリ価格で売るほうではないファッションブランドの充実度」
という非常に地味な部分に、日本の魅力があったりもする。

ファッションだけの話をしてもわかりゃしないが、
歴史や宗教の話と一緒に文化として考えれば、
確かに奇異で、かつ奇跡的なのだとわかるはず。

・・・なんだけど、こういう話をするとだいたいこんな反応が出る。

「たかがファッション」と。



まあ、科学技術の話をしたっていいよ?

特許収入で世界一位のアメリカ、二位の日本は、
国土面積で25倍、人口で3倍以上の差があるわけだが、
技術力の差は2倍未満だぞ?
むしろ日本にしかない技術がワンサカあるから、
米軍は軍備の3割以上を日本の技術に依存している。

なにせ米軍が採用してるトヨタのランドクルーザーは、
元々アメリカ車を模倣したものだっていうから、
あらゆる意味で「傑作」ですよ。

しかもそれらの技術の多くが町工場レベルの職人に依存しているせいで、
東日本大震災のときは世界シェアほぼ100%な企業もやられてしまい、
各国から青い顔した担当がやってきて、
多額の支援が各国から飛んでくることになった、とかな・・・





たかがファッション、されどファッション。

その本質は「庶民の手工芸としてのマンパワーと可能性・多様性」だ。

独善的な一神教に縛られた欧米人の傲慢さでは至ることのできない、
自由と可能性の結晶なんだ。

「日本の魅力」とは、突き詰めればその先進性にこそあるといえるのだ。



・・・・・・・・・・それゆえに、
日米が圧倒的に強い娯楽コンテンツ各種を、
ポリコレと称して妨害し破壊せんとするシナチョンがいるわけだ。

いうまでもないが、子供向け娯楽市場で圧倒的に強いのは日本だ。
ディズニー以外のアメリカコンテンツは総じて貧弱だが、
日本はポケモン、マリオ、アンパンマン、遊戯王、ハローキティその他、
何かひとつがコケても他で取り返せる充実ぶりだ。

映画でいうなら、
「アベンジャーズと名探偵コナン」が話題になったが・・・

※日本だけコナンが興行1位で、他の国は全てアベンジャーズが1位だった

それは「日本だけが異常」なのではなく、
「自国の娯楽コンテンツが他国に負けていないのは日本だけ」なのだ。

「japanimation」が「cartoonとanime」になり、
「japanesecomic」が「comicとmanga」になり。

もとは欧米から輸入した文化が日本固有のものとして、
わざわざ別の名詞を割り当てられる。
こんなマネを達成できた国は日本だけだ。

アニメ・漫画・ゲームもそうだが、ファッションも。

繰り返すが、
日本の独自の強みというものは、
「庶民の手工芸としてのマンパワーと可能性・多様性」だ。

独善的な一神教に縛られた欧米人の傲慢さでは至ることのできない、
自由と可能性の結晶なんだ。

「日本の魅力」とは、突き詰めればその先進性にこそあるといえるのだ。



それを破壊しても旨みがないからと、
情報工作・世論操作をして、
日本人を支配しようとしているのが、中国と韓国。

だからファッションのように、
人間の手でしか生み出せない独創性の純度が高いものは、
汚染しようにも、客の本音のみで成立する業界だから、妨害できない。

妨害できないから、
女の子たちが学生服はスカートがいいと回答しても、
スラックスを、ズボンを、スカートの強制は悪だとポリコレ棒で殴る。

笑顔でハイヒールはいて撮影していた元グラドルが、
ハイヒールは悪だ、 #KuToo だとほざいてはいるが・・・

元祖 #MeToo は、
主導していた女優が未成年の男とファックして捕まってるわけで。





その種の「日本の強み」は欧米にすら手が届かないから、
破壊か汚染かで邪魔しようとしているのが中韓で、
今更になって正当に評価しようとしているのが欧米。

日本って、実はすごい国なんですよ。