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フェルメールに会いに ーnayuのオランダ旅行記ー

こんにちは! フェリシモミュージアム部のnayuです。
何を隠そう、旅行が好きです。私の旅行の目的として、グルメと同じくらい重要なポイントが、ミュージアム!ということで、なかなか旅行に行けなくなった昨今、写真の整理もかねて過去の旅行を振り返ってみました。

今回は、2012年1月に訪れたオランダ旅行についてレポートします。
※ですので、写真に写っている建物や風景は現在のものではございません。

オランダ旅行のきっかけ

この旅の1番の目的は、「マウリッツハイス王立美術館」でした。
マウリッツハイス美術館は、かの有名なフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』や『デルフトの眺望』『ディアナとニンフたち』、レンブラントの『テュルプ博士の解剖学講義』や『自画像』が収蔵されています。

私がここに来たかったのは、美術館を好きになったきっかけとなったフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』が、いつもいる場所に飾られているところが見たかったから。
今から20年前、私が中学生の時に、お母さんが新聞の観覧チケット応募で大阪市立美術館「フェルメールとその時代」展に当選し、実家のある京都府舞鶴市から大阪まで二人で大遠征!(修学旅行以外で大阪に降り立ったのは初めて……)大行列に並んで(こんな大行列を体験するのも初めて…)最後の部屋で『真珠の耳飾りの少女』と対面した瞬間、周りから誰もいなくなって、少女と二人きりになったような、不思議な気持ちになりました。
そこから、フェルメール好き、美術館好きになったのですが、大学に入り実家を出るまでは、その土地柄なかなか美術館には行けない日々を送っていました。

そんな中、親戚のおばさんが旅行好きで、あちこち海外を飛び回り、実家に来るたびに旅先で訪れた美術館でポストカードを買ってきてくれていたのですが、ある日「オランダのマウリッツハイス美術館がとても素敵だった。あそこに飾られているときの『真珠の耳飾りの少女』は別格だ。絶対に現地で観た方がいい。」と熱弁を振るわれ……いつかマウリッツハイス美術館に観に行きたい、おばさんが味わった感動を私も得たい、と思っていたのです。

そんなとき、2012年4月から改装工事が始まると聞き、おばさんが観たのと全然違う館内になってしまうかもしれない!と、思い切ってオランダ行きを決めました!

いざ、マウリッツハイス美術館へ

この旅行では、首都アムステルダムを拠点に動きました。
アムステルダムからマウリッツハイス美術館のあるデン・ハーグへ、特急電車に乗って移動します。1時間弱くらいです。

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デン・ハーグ駅かっこいい! こういう建物があちこちにあるので、ついつい写真撮りまくってしまいます。

DSC_1011のコピー

マウリッツハイス美術館は、デン・ハーグ駅から10分ほど。建物もオランダ古典様式建築の代表作と言われており、とても気品があります。

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建物の周りを、こんな感じの運河がぐるっと囲んでいます。オランダは運河がたくさんあり、そこからものすごく寒い風が吹き抜けていました。お正月早々の1月に行ったので、痛烈な寒さでした……!
改装後はこちらを本館として、隣り合う建物を地下階でつないで新館とし、ミュージアムカフェなどもできたそうです。

館内は、もう本当にため息ものでした。オランダ黄金時代と言われる17世紀にタイムスリップしたかのよう。階段や扉など各所に施された彫刻の美しさ、壁紙の模様や色合いの鮮やかさ、ここに貴族たちが暮らし、絵画を愛でていた風景が浮かんできます。
今はフラッシュなしなら撮影可能らしいのですが、当時は撮影禁止だったような。でもどちらにしても、写真を撮る余裕は全くありませんでした……。どこを撮っても素晴らしすぎるし、私の撮影技術じゃ台無しになる気もして。
この館内の雰囲気に、それぞれの絵画がしっくりきすぎてて、自然で。美しい日常に馴染んでいると言ったらいいのだろうか……。

美術館自体はそこまで大きくはなく、作品数もそこまで多くないので、ゆったりと観て回れます。順路をあまり気にせず、最後に『真珠の耳飾りの少女』を観られるように回りました。

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写真:https://www.mauritshuis.nl/nl-nl/ より

そして、念願の『真珠の耳飾りの少女』とのご対面……!

部屋に入ると、はっと眼を引きつけられ、息を飲みました。
ターバンの青色も、真珠の輝きももちろん美しいのですが、少女の、その眼に引き付けられ、眼が離せなくなりました。その目線で、少女に射抜かれている!と……。鑑賞者もそこまで多くないので、そばにあったベンチに座り、随分長い間、じーっと眺めていました。
おばさんの言っていたことって、こういうことだったんだなぁ。この場にしっくり馴染んでいて、まるで家にいるかのような、「鑑賞のために飾ってある」のではない感じ……表現が難しいのですが、『真珠の耳飾りの少女』が窓からのぞいているかのような、生きている当時の姿を見たように感じました。

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ミュージアムショップでは、絵葉書、公式ガイドブック(しかも日本語)、フェルメールの全作品が載った画集を買いました。きっかけになったおばさんに渡せるように、絵葉書は同じものを複数買い。フェルメールの全作品が載った画集は英語で全然読めないけど、眺めて楽しんでいます。

フェルメールの故郷、デルフト へ

デルフトは、オランダ黄金時代に繁栄を築いた古都で、デン・ハーグから南に電車で10分ほどの場所にあります。
フェルメールはデルフトで生まれ、生涯のほとんどをデルフトで過ごしたと言われています。フェルメールがどんな街で暮らし、このような絵画を描いたのか、その空気を感じたくて、マウリッツハイス美術館を後にし、デルフトへ向かいました。

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デルフトの中心にあるマルクト広場から撮影した新教会。フェルメールはこの新教会で洗礼を受けたそうです。空に向かってまっすぐ立つ、尖がった塔が特徴的でした。

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『デルフトの眺望』(1660年 - 1661年)ヨハネス・フェルメール

フェルメールの代表作で数少ない風景画の1つ、マウリッツハイス美術館に所蔵されている『デルフトの眺望』で描かれているような、運河と、赤や青の屋根、建物の雰囲気が味わえました。マウリッツハイス美術館でこの絵を観たときに、まるでここに窓があって、そこからオランダの景色を眺めているような気持ちになったのですが、この街のどこかの建物の窓から見た風景なんだろうなぁ。
人がそんなに多くなかったからかもしれませんが、とても落ち着いた街でした。フェルメールの絵から感じられる、ふんわりと柔らかく、のんびりしたイメージは、彼がこの街で育ったからこそなのかもしれません。

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デルフトといえば、デルフト焼! デルフトブルーと言われる青は、日本の焼き物にも通ずる色だなと思います。中国の磁器や、日本の伊万里焼にも影響を受けたと言われているそう。左の壁に掛かっているお皿、フェルメールの絵が描かれてますね。

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そこそこお値段がしたので、小皿を1枚買って帰りました! 今でも大事に使っています。

私にとっての、旅とミュージアム

私が旅行先を決めるとき、美味しいものがありそうなところと、行ってみたいミュージアムがあるところというのを重要なポイントにしています。
特に海外の場合は、日本の展覧会で観て好きになった作品、学生時代に美術の授業で知って気になっている作品が所蔵されている美術館、という点で探します。

ミュージアムには、建物や内装、所蔵されている作品を含めて、その土地の雰囲気や、その時代の空気、歴史を感じることができるように思います。
仕事の合間を縫って休みを繋いで行っても、なかなか長期間、旅先に滞在することはできないので、短い時間の中で密度濃く、その土地のことを感じられるところに行きたいのですが、それにぴったりなのがミュージアム!
今回訪れたマウリッツハイス美術館のように、元は誰かの家だった、みたいな場合は特にその匂いが感じられ、作品のこともより近い視点で、情報としてではなく、体感できる気がします。

まだまだ旅行に行きにくい状況ですが、次の旅先探しにぜひ、気になるミュージアムがある場所、という視点を入れてみるのはいかがでしょうか!


最後に、せっかくなので旅の目的の1つ、オランダのグルメネタを少しだけ。

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マウリッツハイス美術館にたどり着く前に、腹ごしらえ。オランダ名物「クロケット」。コロッケですね。高速道路のサービスエリアにある焼きおにぎりとかが売ってる自販機みたいな、クロケット専用自販機があちこちにあります。オランダのファーストフード!

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オランダといえば、ビール! アムステルダムのホテルに戻り、デリとビールを買い込んで、ホテルでフェルメールの余韻に浸りました。どれ飲んでも美味しかった。麦の味がしっかりします。

写真見返していたら、またオランダ行きたくなってきた……。

マウリッツハイス美術館の改修は、当時の姿をより鮮明に、そのまま再現する形になったとのことなので、もう一度、新しい姿を観に行くのもいいなぁと思っています。オランダにはまだまだたくさんの美術館があるので、何度行っても楽しめそうです!

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