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【新卒×先輩対談】新卒イラストレーター同士 互いに刺激を受けた1年間

新卒社員と育成担当が、育成期間の思い出や入社後の成長について振り返る対談企画。

今回は、昨年(2023年)に新卒でf4samuraiに入社し、イラストレーターとして着実にスキルアップ中のNiikuraさんと、Niikuraさんの育成担当として入社からの1年間をサポートした先輩社員のUedaさん(2021年新卒入社)の対談をお送りします。

f4samuraiのイラストレーター職の魅力や、新卒社員ならではの苦労と成長について語り合ってもらいました。


新卒イラストレーター 
1年目のあゆみ

(左)2021年新卒入社・Ueda(右)2023年新卒入社・Niikura

― おふたりの現在の業務内容を教えてください。

Niikura:
私はカードイラストの業務を中心に行っています。f4samuraiのイラストチームでは、案出しからラフ制作、線画、着彩、仕上げといった完成までの業務を工程ごとに分業しているのですが、入社してから現在までの約1年間で、全工程を一通り経験させていただきました。

Ueda:
僕の業務内容もNiikuraさんと大きくは変わらないのですが、最近では一枚絵のラフ作成など、そこからさらに業務の幅が広がってきています。

f4samuraiのイラストチームでは「このメンバーはこの工程しかやらない」ということが基本的にないので、様々な技術を磨くことができます。担当するタイトルもタイミングによって変わったり、兼務する場合もあるので、タイトルごとの表現についても理解を深める必要があります。

大変といえば大変かもしれませんが、そのぶんスキルが磨かれている実感を日々持てるという点では非常にやりがいがあると感じています。

― Niikuraさんは入社して1年が経ちましたね。社会人1年目を振り返ってみてどうですか?

Niikura:
周りのみなさんに追いついていくことに必死で、あっという間に1年が過ぎてしまったなという感覚です。毎日が怒涛、と言いますか……(笑)。

Ueda:
僕も1年目を思い出すと、似たような感想です(笑)。初めての経験も多く大変だったと思いますが、業務にはだいぶ慣れましたか?

Niikura:
はい。まだまだ未熟な部分もありますが、先輩方が段階を考えながら幅広い業務を振ってくださったので、大きくつまずくことなくここまで来られたと思います。

入社直後はいくつかの課題制作に取り組み、それが終わった後はレギュレーションの整った線画や着彩などの仕上げ部分を担当しました。1年目の後半になっていくにつれて、一枚絵のラフ制作やデッサンを整える作業など、前半よりも一歩踏み込んだような業務が多くなってきました。

今後は自分も先輩方と同じ納期で制作できるようになっていく必要があるので、現在はスピードアップする方法も考えながら業務にあたっています。Uedaさんも1年目は同様の流れだったと伺っていますが、そこから2年目以降、どのように業務の幅が広がっていきましたか?

Ueda:
そうですね、僕の場合だとまず、整えたデッサンを背景と組み合わせて画面上の色や光を設定する「線ラフ色設計」という作業を任されるようになりました。

加えて、タイトルごとのイラストの特徴や監修者の方が見ているゴールをそれぞれのタイトルで把握して、適切にアウトプットできるようになる力も経験年数が上がるにつれてより求められてくるところかなと感じますね。

Niikura:
なるほど……引き続きがんばっていかなきゃという気持ちになります……!

Ueda:
不安な気持ちや困ったことがあったらいつでも相談してください。僕のときもそうでしたが、f4samuraiは壁にぶつかったときに「1人でやって」とは言わない会社です。きちんと教えてくれる上長や先輩方がいますし、僕も同じ新卒イラストレーターとして力になれたらと思っています!

教える側としての不安と学び 
互いに刺激を得た育成期間

― Uedaさんは約1年間、Niikuraさんのインストラクター(新卒育成担当の社内呼称)を担当されましたね。インストラクターに任命されたときの経緯を教えてください。

Ueda:
僕も入社1年目(2021年)のころ、先輩社員にインストラクターについていただき、マンツーマンで業務指導をしていただきました。その頃よく先輩から「今後イラストチームに新卒メンバーが入ってきたら、Uedaさんが色々教えてあげてね」と言われていました。

ですが、自分に先輩方のような教え方ができるのか、きちんと後輩を導いてあげられるのかという不安があり、お話をいただいた時は正直、自信もって「任せてください!」とは言えなかったんです。

― 気持ちが変化するきっかけが何かあったのでしょうか?

Ueda:
「やってみよう」と思えたのはNiikuraさんとの顔合わせ面談の時ですね、すごく話しやすい方だなと感じて、Niikuraさんとだったら一緒にがんばれそうだと思えました。

Niikura:
そう言っていただけてうれしいです!その面談は私も印象に残っていて、Uedaさんにポートフォリオを見ていただいたのですが、「キャラクターの足の先までしっかり描けていてすごい」とフィードバックをくださったのが嬉しかったのをよく覚えています。

そんなに細かいところに気づいてもらえるんだ!と感激しました。

Ueda:
普段上長から「絵を描くときは足のつま先、手の指の先まで丁寧に描きなさい」と教えられているので、それが学生の時点でできているNiikuraさんはすごいな、と率直にリスペクトしました。

― インストラクターを経験してみて、Uedaさんが苦戦したこと、難しいと感じたことは何かありましたか?

Ueda:
アドバイスの仕方にはよく悩んでいました。自分が教えたことが実は間違っていて、Niikuraさんの評価に響いてしまったらどうしよう……とか、「これはこうです」と言い切った伝え方はちょっとキツい印象を与えてしまうんじゃないか、とか。

そういうことを気にしすぎた結果、遠回しすぎる教え方になってしまったこともあって、物事を適切に伝えることの難しさをよく感じていました。最初は教えること自体が少し怖くて、特に技術面に関しては「他の先輩方に聞いてみてください」とお伝えしてしまうことも多かったです。

でもだんだんと「Niikuraさんのインストラクターは自分なのに、これでは何も教えてあげられないんじゃないか」と感じるようになって。そこからは、「自分だったらこうするよ」と自分なりの考えをアドバイスするようにしています。

イラストを描くときに悩むポイントというのは、絶対的な正解がないこと、また監修者の意向を確認しないと分からないようなこともよくあります。自分の考えを押し付けず、かといってNiikuraさんが迷ってしまうことがないように、少しでも道標になれば……というバランスを意識するようにしていました。

Niikura:
そんなにお気遣いいただいていたとは知りませんでした……ありがとうございます!私から見ると、Uedaさんは尊敬するところや真似したいと思うところがたくさんある方で、直接アドバイスいただいたことはもちろん、Uedaさんの業務への取り組み方を見ていて日々勉強させていただいています。

例えば、インプットの量やスピードは特に見習いたい点の一つです。Uedaさんは周りの人が面白いとか参考になると言っていた本や映画はすぐにチェックされていて、常に情報収集を欠かさないんです。

またイラストの表現に関しても、色んなものを常によく観察していないと描けない表現をさらっとされているのがラフ段階でも伝わってきて。技術向上のための勉強を欠かさず行い、さらにそれを自分の中に取り入れる力がある方なんだと感じています。

Ueda:
ありがとうございます。自分なりに意識してやっていることに気づいていただけると嬉しいですね。

僕もNiikuraさんを見習いたいと思うところがたくさんありますよ。特にすごいなと思うのが、入社からこれまででもらった上長や先輩からのアドバイスを全部取り入れて実践しているところです。先輩からのアドバイスってありがたい半面、自分の力不足を実感して落ち込んだり、プライドが邪魔して素直に取り入れられなかったりすることもあると思うんです。でもNiikuraさんは一旦全部自分の中に落とし込んで実践してみることができていて、本当に素晴らしい姿勢だと思います。

そういう姿勢のある方だからこそ、周囲もより熱心に指導に取り組みたくなるし、自分には足りないところだったと改めて気付かされました。3年目以降は、僕も意識して取り入れていこうと思っています!

プロの“描き手”ならではの壁と成長

― Niikuraさんがこの1年でUedaさんからもらったアドバイスの中で特に印象に残っているものはありますか?

Niikura:
主に技術面で、Uedaさんの知識をたくさん教えていただいて業務に活かすことができました。例えば、一枚絵のラフを描くときに色味をどうしたらいいかすごく悩んでいたことがあるのですが、「一度すべてモノクロにして、コントラストをつけて確認してみるとイメージがしやすい」というアドバイスをいただいたことがありました。非常に助かりましたし、勉強にもなりました。

Ueda:
僕も似たことで悩んだことがあり、そのときに自分が上長や先輩方から教わったことをNiikuraさんにもお伝えできたらと思ってアドバイスさせていただきました。受け売りではありますが、それがNiikuraさんの役に立ったなら良かったです!

Niikura:
あと、直接教わったことというよりは普段Uedaさんを見ていて勉強になったことなのですが……プランナーさんとの打ち合わせでカードイラストのポーズやイメージなどを話し合うとき、Uedaさんはプランナーさんの話をしっかりメモに取った上で「こういう方向性で合っていますか?」とこまめに確認を取ったり、その場でささっとラフを描いて見せて認識をすり合わせたりしているんです。

そういった確認の仕方や話し合いの進め方は今まだ自分に足りないと感じているので、同席しながら学ばせていただいています。

― 技術以外の部分でも学ぶことがたくさんあるのですね。プロのイラストレーターになって悩んだことや壁に感じたことはありますか?

Niikura:
今の話にも通じるのですが、発注者の要望に沿ったイラストをきちんと出せるかどうかというのが、学生時代や趣味で描いているときと一番違うところだと感じました。求められているイラストを描くためには、技術はもちろん、相手が何を考えているのか・どんなイラストをイメージしているのかを正確に把握する必要があります

以前、ポーズラフを提案した際に、自分では相手の意図を理解して描いたつもりが、実際はイメージとずれてしまっていたこともあって……。求められる形があって、それを正しくアウトプットできるのがプロなのだとこの1年で痛感しましたし、かなり悩んだ部分でもありました。あと、シンプルに周りの方と自分の技術力を比べてしまって落ち込むこともありましたね。

Ueda:
その悩みは以前からお話してくれていましたよね。周りと比べてしまうのは、僕も同じなので気持ちがわかります。

でも、1年目にその悩みを持てること自体、Niikuraさんのレベルが高い証拠でもあると思います。僕が初めてポーズラフを出したときなんて、全部ボツだったんですよ(笑)。

Niikura:
そうなんですか!?

Ueda:
はい(笑)。なので、初めて出したラフに対して「ちょっとイメージと違う」くらいのフィードバックだったのはすごいことですし、Niikuraさんはイラストの技術も高いので悩みすぎなくていいと思います。

Niikura:
そう言っていただけると安心します。これからも悩んだり、迷ったりしたら相談させていただくと思いますが、引き続きよろしくお願いします!

― Niikuraさんは新社会人として、イラスト業務以外でがんばったことや自分で成長したなと感じることはありますか?

Niikura:
周りの方とのコミュニケーションを積極的に取ろうと意識していて、自分の中でも1年前と比べて成長できた部分かなと思っています。そうは言っても特別なことをしていたわけではなく、挨拶をしたり、相手の話をきちんと聞いたり。誰かと働く上で当たり前のことをまずはしっかりやろうと意識していました。あとは仕事以外のことをお願いされたときも、無理のない範囲で引き受けるようにもしています。

Ueda:
コミュニケーションに関してもそこまできちんと意識して行動していたんですね。Niikuraさんは元々明るい性格ですし、f4samuraiの環境にもスッと馴染んでいたので、てっきり素でやっているのかと……。

Niikura:
そう思っていただけているのならよかったです(笑)。でも、まだ自分からグイグイ行けるほどではないので……。業務上の話は問題なくできるようになってきましたが、雑談など、もっとみなさんと気軽に話せるくらいにはなりたいなと思っています。

Ueda:
僕がNiikuraさんと同じ年次だったときは、自分から業務の質問に行くことにも緊張していました。Niikuraさんはわからないことがあれば自分から聞きに行ける行動力がすでにあるので、そういったことを積み重ねていけば、自然と緊張せずに色んな人と話せるようになるんじゃないかなと思います。

信頼されるイラストレーターになるために

― 入社後着実にスキルアップしてきているお二人ですが、学生時代はどんなことに力を入れていたのでしょうか?技術向上のために当時から続けていることがあればそちらも教えてください。

Niikura:
学生時代も、とにかく絵を描くことに注力していました。学校の課題やアルバイトもある中で、できるかぎり時間を捻出してポートフォリオに載せる作品を描いたり、クロッキー練習をしていました。

クロッキーは基本的に人体を描くようにしていて、ネット上で模写する画像を検索して、それを決めた時間内で描くといった練習をしていました。他には、キャラクターの立ち絵などを模写して、キャラクターの体のバランスの取り方や目の描き方など、プロならではの描き方を勉強するようにしていました。

Ueda:
僕も同じでしたね。Niikuraさんも僕も2年制の学校で、1年生の冬くらいから就職活動を始めないといけないという事情もあり、ポートフォリオの準備やイラストレーターとして働く上での技術向上は最優先事項でした。

絵を描く以外だと、色んな人の描いた絵を見るために展示会にも行くようにしていました。

Niikura:
スキルアップのための習慣に関しては、現在もあまり変わっていないですね。クロッキーや模写を日々続けながら、画力向上や表現の幅を広げることを目指しています。

Ueda:
僕も同じです。特に模写に関しては、周りにすごく技術の高い方がたくさんいる環境なので、そのイラストを模写させてもらうことでスキルを磨かせてもらっています。周りの人がうまいとどうしても自分の技術力と比べてネガティブな気持ちになってしまいそうになるのですが、これだけうまい人が周りにいる恵まれた環境はそうそうないので、変なプライドは持たず「この環境を活かさないともったいない」という意識で取り組んでいます。

Niikura:
私もアドバイスやフィードバックをいただくと「自分はまだまだだな」と落ち込んでしまいそうになることがあります。でも、それらはすべてイラストをより良くするための言葉なので、マイナスな気持ちになるのではなく、前向きに改善要素を取り入れていこうと心がけています。

― 最後に、今後の目標を教えてください。

Ueda:
イラストチーム内はもちろん、プランナーさんなど他セクションの方にも信頼されるようなイラストレーターになりたいと思っています。そのためには、自分にできることをもっと増やし、色んな作業を頼みやすい人材になっていけたらと考えています。

Niikura:
直近の目標としては、まずは周りの先輩方と同じスピードでイラストを制作できるようにスキルを磨いていきたいです。ゆくゆくは「Niikuraさんに任せれば大丈夫」とみなさんに言っていただけるようなイラストレーターになっていきたいです!

Ueda:
心強いです。「Niikuraさんだからお願いしたい」と思われていることはもうすでにあるので、きっと今後さらに周りから頼られるイラストレーターになっていくと思います。

僕も負けずにがんばるので、これからも一緒にがんばっていきましょう!

Niikura:
はい! 引き続きよろしくお願いします!


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