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ヨーロッパ雑記帳

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ヨーロッパに在住して10年余り。ヨーロッパの前向きな最近の話題を提供しています。 ヘッダー画像:Photo by Nubia Navarro (nubikini) from Pe…
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2020年6月の記事一覧

使い捨てられた電気コードを使ったテキスタイル  (イギリス)

使い捨てられた電気コードを使ったテキスタイル (イギリス)

世界のファッション業界を牽引しているCentral Saint Martins College (ロンドン芸術大学) の2020年の卒業展にて、BA Fashionコースを卒業するルーマニア出身のデザイナーのSipa Alexandra氏が「Romanian Comouflage」と題されたコレクションを発表して注目を浴びた。廃棄された電気コードなどを材料に用いて、ルーマニアの伝統的なレース作りの

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DNA解析で見つかった支配者階級の近親婚の証拠 (アイルランド)

イルランドのブルー・ナ・ボーニャ -ボイン渓谷の遺跡群は、世界遺産にも認定されている世界的な新石器時代の遺跡である。そのなかでも特に有名な羨道墳の1つであるニューグレンジに紀元前3200年頃に埋葬された遺骸のDNA解析が行われた。その結果、親子か兄弟姉妹間の近親婚の可能性が示された。近親婚は人類史の中では稀であるが、神聖な地位にあった王族間では近親婚が行われていたことがあり、先史時代のアイルランド

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ケルン・ボン国際空港のドライブスルー画廊 (ドイツ)

COVID-19の感染予防対策として、社会的距離を保つことが必須になっているドイツでは、100万人都市のケルンと、旧西ドイツの首都でもあったボンの、2つの都市の中間に位置するケルン・ボン国際空港にて、ドライブスルー画廊 (アートギャラリー) が一時的に設営された。空港施設の一部を使って50人のアーティストが約300作品を展示し、参加者は通常とは違う方法での美術鑑賞を楽しんだ。

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プラド美術館が再開館 (スペイン)

プラド美術館が再開館 (スペイン)

COVID-19の感染拡大の影響で閉館していたスペインのプラド美術館が、6月6日に再開館した。COVID-19の感染対策として、入場には事前予約が必須となって入館者数が調整されており、また、入場者は熱が37度5分以下でマスクを装着していること、館内では2メートルの社会的距離を保つことなどのルールが定められている。現在、中央ギャラリーのみがオープンしているが、そこでは美術館の190を超える名作が集め

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