心音

ICUHSのトイレに生理用品を置くPJ/connect-性教育について考える学生の会-…

心音

ICUHSのトイレに生理用品を置くPJ/connect-性教育について考える学生の会-代表/COMAMORIプロジェクト

最近の記事

痛みを可視化して

高校生になってからだろうか。重い生理痛に悩まされて、冷や汗をかきながら、日常生活をおくるのもやっとの状態になった。 もともと私はPMDDという月経前になるとうつ状態になるという症状を持っていて、学校に行く途中で涙が止まらなくなり、逆の電車に乗って、そのまま帰ったり、テストの前の夜にうつになり、勉強も手につかず、テストを欠席して、成績が低くなったり。本当に生理がある身体であることが嫌になり、生理中は子宮の機能が停止してほしい!と祈りながら、自分で自分のお腹を叩いたり、子宮を摘出

    • ステルスピリオド

      私は生理のタブー視をなくし、だれもが自己実現をできる社会にするために活動する自称アクティビストだ。 今回は生理のタブー視をなくすということを少し再考する機会を設けるために、noteを書いている。 そもそも生理のタブー視はあるのか。この問いに対する応答は、生理を体験したことがある人たちの語りからも明らかだ。水泳の授業のときに、生理だから休むとは言わずに「腹痛があるから」と伝えたり、ナプキンをトイレまで持っていく中で、他の人に生理だとバレないようにポーチの中にしまう。これまで

      • 広島・原爆ドーム前での灯ろう流し

         今年の8月6日に向けて、私は同月4日から3泊4日で広島の旅行に出かけた。本文は、8月6日に平和祈念式典に参列し、その日の夕方から行われた灯ろう流しについて書いたものだ。  平和祈念式典後に厳島に行った。厳島から帰った後に再び原爆ドームまで行き、灯ろう流しを見ることができた。私は写真を撮ることに夢中になってしまった。とてもきれいで、幻想的で、心の奥の方に触れてくるような、そんな景色だった。情緒的になってしまうのが私の悪い癖なのかもしれない。戦争をどう解釈するのかということにお

        • 明治神宮外苑再開発に伴う樹木伐採に反対した

           明治神宮外苑再開発に伴う樹木伐採の問題を自分事にしないままでデモに参加してしまったので、最初の方の熱気にやられてしまいそうだった。そもそも明治神宮外苑ってどこ?と、迷ってしまうくらい関わりのない土地だった。でも、デモでスピーチしている人の話を聞いているうちに、この問題は、広く、資本主義や商業主義化した社会の問題なのではないかということを感じるようになった。一部の企業や団体の経済的な目先の利益のために、樹木を伐採することが示しているのは、私たちの生活の余白の部分の市場化ではな

        痛みを可視化して

          インクルーシブなトイレのあり方

          最近、というか少し前にTwitterで話題になっていたことで、男性用のトイレにもサニタリーボックスを設置しようというアクションが散見された。生理のない身体であっても、それ以外の用途でパッドをつかう事がある。企業も、尿もれ対策として、パッドを売り出している。以上の理由から、男性用のトイレにもサニタリーボックスが必要だと主張している。 私自身、このような「男性用トイレにもサニタリーボックスを置こう!」というアクティビズムには合理性を感じ、すごく賛同する。 しかし、「男性用トイ

          インクルーシブなトイレのあり方

          主体的な思慮が経験の記憶の継承になる

          原爆について、なんとなくの知識がある。それほど浅い知識ではないはずだが、それほど深くもない。こういうときに、「日本人として知るべき」という言葉は使いたくないが、自分が日本人として、日本の教育を受けてきた中で、この知識はどの国でもあたり前に享受されるものではなく、日本に生まれ育ったからこそ身についている知識であることを改めて強調したい。私たちはこの記憶をどのようにしてつなげていけばいいのか。もっと言えば、「戦前としての」私たちはどのようにこの記憶を核戦争の抑止力として利用するこ

          主体的な思慮が経験の記憶の継承になる

          Twitterが使えなくて

          昨日は、Twitterができなかった一日だった。これを機に、もしもTwitterがこのまま本当になくなってしまったら・・・と考えた。 私たちは近年の出来事の原因を「SNSの発達」を使って器用に説明してきた。例えば、生理のアクティビズム。生理が隠されたものではなく、日常の出来事として語ることができるようになったのは、間違いなくTwitterのおかげだ。Twitterで日常についてを発信し、生理のリアルを語り、生理の経験がある人たちの間で共感を呼び、ムーブメントが起きた。最近の

          Twitterが使えなくて

          フェミニストってなんだ!

          「私はフェミニストだ。」と名乗ることが少なくない。それは自分がフェミニストであることを日々実感しているからでもあり、フェミニズムに守られているからでもある。 そもそもフェミニズムとは何か。一般的には「女性の権利拡大を指示する人」という印象がある。しかし、私はこの定義でいうところのフェミニストではない。 フェミニズムはだれのためにあるべきなのか。これは時代を通じて、常に問われていたことである。 女性の権利拡大というのはすごく大切なことだ。社会が男女を平等に扱うこと(例えば賃

          フェミニストってなんだ!

          国会前で息をしよう

          国会前で息を吸って吐くだけのデモをしたい。 最近、考えたことだ。デモと言えば、感覚的に、歌ったり、騒いだり、叫んだりという音を出すことで、自分の表現をし、主張をするものという印象がある。 実際に私が過去に参加したデモは、沖縄の辺野古新基地建設反対デモに一回と入管法改悪反対デモに数回だ。集会も何度か参加した経験がある。 やはり道を歩いて大きな声で叫んだり、シュプレヒコールで表現をしたり、周りの人たちと「共にある」ことを実感できるような時間ですごくすごく励まされる。 しか

          国会前で息をしよう

          不妊治療

          不妊治療についてどのくらいの知識があるだろうか。 不妊治療とは、婚姻関係にある男女が生殖行動をしても妊娠ができない状態を指す。 包括的性教育が叫ばれている中で、問題意識は常に「若年層の望まない妊娠」に向いているように思える。包括的性教育の中でもコンドームに触れてみる、避妊法を知るということがメインになり、「妊娠をするための性教育」はどこか不十分になっている。 未来の自分たちの生活を考えた(「家族計画」と呼ばれる)とき、大切なことは選択肢が様々にあり、それを自由に選べること

          不妊治療

          服薬OK!

           ジェンダーの授業で、グラウンドルールが設定されていることがあった。 グラウンドルールは、そのコミュニティをよりあらゆる人がセーフに過ごせるようにするためのルールだ。  高島鈴さんのご講演の際に、いくつかのグラウンドルールが設けられていた。高島鈴さんは、アナーカフェミニストで、あらゆる権力の廃絶をもとめているフェミニストだ。  グラウンドルールにもアナーキズムの片鱗が表れていた。 ・いつ抜け出してもOK! ・スマホ見てもOK! ・寝てもOK! ・聞きやすい体勢で聞いてOK

          服薬OK!

          図書館の本を返却しないと...。

          大学図書館では、図書館の本を返却せずに延滞をしていると、延滞料金が発生する。 一日10円。10円はたいしたことないように感じる。しかし、10冊を1か月間延滞していると、約3000円にもなる。どうしよう、焦る。 これは、図書館の本を返却するインセンティブとして設けられたものだ。 延滞料金をかけることで、「延滞金を払いたくない!」という気持ちが、返却するという行動を促す。 そうでもしないと本が返却されずにずっと借りパクされた状態になるのだろう。たしかに合理的だ。 私はもう入

          図書館の本を返却しないと...。

          ZINEを作った

          今日はZINEを作った。正直ZINEって何?というところからのスタートだった。 ZINEとは、「個人または少人数の有志が、非営利で発行する自主的な出版物のことである」(wikipedia)らしい。 とにかく、私の怒りや苦しみを書けばいいのだなということだけ了解し、思っていることを表現した。 <私がムカついていること> その1:男女二元論で「生理」を語ること 生理って「女性」だけのものなのですか?「女性」ならば生理があるのが当然なのですか?フェムテックは「女性」のためのもの

          ZINEを作った

          それでも「関わり」続ける

          「関わっている」という言葉、入管法改悪反対デモにおいて頻繁に聞こえてくる言葉だ。 移民や難民について、私もまったく関心がなく、むしろ考えないようにしていた節もある。ICU高校に入って、私のやりたかった「国際的なこと」という夢は帰国生の多い環境によって「メジャーなもの」となり、いつからか国際的なことを無視して日本についてを意図的に考えている自分がいた。 移民や難民についても、国際的なものであり、外国と日本についてのことなので、考えてしまうことを避けていた。 しかし、キリスト教

          それでも「関わり」続ける

          月経について、私が思うこと

          月経はなぜ男女二元論で語られるのか。 「女の子って生理で大変・・・」「女なんだから生理くらい・・・」「女性の嗜みとして・・・」 人々がそう言葉を口に出すとき、生理がある男性やノンバイナリーの存在をないものとしてきた。 だれの身体に月経が訪れ、だれの身体に月経が訪れないのか。それは、ジェンダーと何もかかわりがない。 しかし、社会は月経をピンク色に塗り、月経の存在自体を女子トイレに隔離させた。 隔離されたことで、「生理」と口に出すことが難しい、恥ずかしいとタブーに感じるよう

          月経について、私が思うこと

          高校で性の探究をしている。 性と言えば、何を思い浮かべるか。 男と女、ジェンダー、多様な性、性行為、性病、避妊、妊娠、出産、月経、ポルノ、家族計画などなど多岐にわたる。 性。人間の下半身。下。下ネタ。エロい。実際にこのような性の定義もあるだろう。 性とは、何か。 それは非常に概念的なものであり、実体的なものだ。 神秘だと言われ、不潔だと言われる。 個人のものであり、社会のものである。 なぜ私がこんなに性に惹かれるのか、これで少しでも伝わったらこの上なくうれしい。