インクルーシブなトイレのあり方

最近、というか少し前にTwitterで話題になっていたことで、男性用のトイレにもサニタリーボックスを設置しようというアクションが散見された。生理のない身体であっても、それ以外の用途でパッドをつかう事がある。企業も、尿もれ対策として、パッドを売り出している。以上の理由から、男性用のトイレにもサニタリーボックスが必要だと主張している。

私自身、このような「男性用トイレにもサニタリーボックスを置こう!」というアクティビズムには合理性を感じ、すごく賛同する。

しかし、「男性用トイレにサニタリーボックスを置く」ことの目的として、他のフレーミングの仕方もあるのではないか。
強調されるべきもう一つの視点は、生理がある人で男性用トイレを使用している人が生理用品を捨てることができるゴミ箱が必要であるという視点だ。
トランスジェンダーであり社会的に男性として生活をし、男性用トイレを使用している人たちは、生理が来たときにどこに生理用品を捨てることができるのか。たとえ、サニタリーボックスを設置したとしても、安心して捨てられるかと言えばそうではないかもしれない。しかし、男性用トイレにもサニタリーボックスを設置するという行為それ自体が、トイレの管理主体が男性用トイレを使用している生理がある人たちの存在を承認しているということを示すアファーマティブ・アクションとしての意味が含まれるのではないか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?