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1週間プラ無し生活に挑戦しました

こんにちは!社会課題に取り組むエシカル企業と若者を繋げる採用プラットフォーム「エシカル就活-ETHICAL SHUKATSU」を運営するAllesgoodです!

「最近よく聞く脱プラの取り組み。実際どのくらい脱プラできるのだろうか?」
そんな興味から、今回、イギリス留学中のインターン生が、留学先のイギリスで1週間のプラ無し生活に挑戦しました!

シャンプーボトルも調味料の容器も、全てを突然脱プラするのは難しかったので、「プラあり製品の購入NG」という縛りで実施しました。

ほぼ初めて、プラスチック消費をじっくり考え感じたことは、
『一人の行動で社会を動かせるほど、脱プラは簡単ではない』
『脱プラの負の側面を他人事にしたくない』
ということでした。

どんな1週間だったのか、どんな気づきを得たのか、1週間プラ無し生活のレポートをお届けします!

プラスチックが当たり前に使われている日常

プラ無し生活初日、朝ごはん用のパンとヨーグルトがなくなったので、学校内のスーパーへ行きました。しかし、どのパンもプラスチック包装に入れられており、早速プラ包装の広まり具合を痛感します。

「買えるお店はあるのだろうか?」と少し焦りを感じた一方で、
便利なはずのスーパーで何も買えないという新鮮な体験をすることができました。
この時は、「大好きなヨーグルトを買えないよ〜!」「この棚全部、私が買えるものないよ〜!」と新しい感覚を楽しんでいました。

プラ無しの食べ物を求めて街へ繰り出した日

学内のスーパーでは買えるものが限られているので、食材を求めて市内へ。
基本毎日3食自炊をする私にとって、野菜やお肉などは欠かせません。

まず入ったのは大きなスーパーです。

しかし、買えるものが全くありませんでした。何もかもプラスチックで包装されています。
大きいスーパーなら野菜のバラ売りもあるんじゃないかなと期待していたので、がっがりしたのを覚えています。

その中で、唯一買えたのが卵です。
イギリスではプラスチック容器の卵を見つけることの方が難しいくらいに、紙パックに入った卵が一般的なんです。日本とは異なる習慣で、卵が好きな私には助かる脱プラです。

インスタントコーヒーや野菜など、好きなものをカゴの中に入れる友人を横目に、このスーパーでは卵だけ購入しました。

次に向かったのは、事前に調べたオーガニック商品を扱うお店です。

お店の中に入ると早速、下調べで情報を仕入れていた、リフィルできる洗剤が並んでいました。
さらに奥に入ると、何も包装されていないパンを発見!
毎朝パンを食べる私にとってパンは欠かせません。これには大興奮でした!

全てがプラ無し製品ではないものの、買えるものが一気に増えて、とっても嬉しかったです。

最後に、友人から量り売りのお肉や野菜が売られていると教えてもらったアラブ系の小さな商店へ。
ほぼ全ての野菜、フルーツが包装なしで置かれています!

さらにお肉も!
イレギュラーなお願いに少しだけ緊張しながら「このコンテイナーに入れて欲しい」とお願いすると、快く引き受けてくれました。

何件かお店をはしごした甲斐あって、必要な食材を全て手に入れることができました。
苦労して見つけ、全てプラ包装なしの食材を使ったご飯は、特別で、誇らしく感じました。

実践できた脱プラ

食材集め以外にも、お手軽に実践できる脱プラはたくさんありました。

例えば、水筒の持参。
学校には冷水機も設置されているので、空になっても補充できます。

さらに、学校のカフェでの飲食。
いくつかあるカフェのうちの一つが、紙食器で食べ物を提供しており、迷わず購入できます。あまりにお腹が空いた時には助かりました。

プラスチックを使用しない衛生用品も発見しました。
特に校内のスーパーでは、トイレットペーパーや、生理用品、歯ブラシなどをプラ無しで購入できることがわかりました。

どれも何気ない消費行動ですが、「脱プラするんだ」という自分のこだわりの入った消費行動になると、なんだか少し特別になるんです
「お腹が空いたから食べる」カフェのご飯ではなく、「お腹も満たせて、脱プラもできる」カフェのご飯というちょっとした違いも、脱プラ生活の楽しさなのかなと思います。

不便が続いた1週間

意識することでプラ無し生活を実践できそうなことがわかった一方で、プラ無し生活の新鮮さに慣れ始めると、不便さが目につくようになります。

まず、脱プラの選択があるとはいえ、プラ無し製品はどこにでもあるわけではありません

勉強中にふと食べたくなるチョコレートや、生活には欠かせない歯磨き粉、お腹が空いたけど料理をする元気がない時に活用するインスタントヌードル。
どの商品にもプラスチックが使用されています。

(実は人や環境に配慮した歯磨き粉を購入したのですが、容器はプラスチックでした。プラ無し生活、失敗。。改めて現在の私たちの生活にはプラスチックが欠かせないことを気付かされます。)

プラ無しブランドを下調べをしたり、大きなドラッグストアやオーガニックのお店など、少しだけ足を伸ばしたりする必要があります。

また、食材の買い出しへ行った時のこと。
量り売りのお店では、野菜がどれくらい新鮮なのか、購入したい量がどのくらいの値段なのかわからないのです。

すぐに食べたり、お店の人に尋ねたりすればいいのですが、大きなスーパーで買い物をすれば、商品に貼られたラベルで簡単に情報が手に入ります。
以前の生活に慣れていた私にとって、このちょっとした行動を手間に感じてしまいました。

そして何より紙包装の製品は、プラスチックを使用する製品より少しだけ割高なのです。

初めのうちはプラ無し製品を見つけられたことがあまりに嬉しく、値段も気にならなかったのですが、
例えば「これまで買っていた歯磨き粉は£0.5くらい安いな」などと、ふと値段の違いを考えてしまいます。ほんの少しの違いですが、学生の私にとっては大きな違いです。

プラあり生活の便利さが体に馴染んでいた私にとって、このようなちょっとした不便さが気にかかってしまいます。
プラ無し生活を続けることの難しさをじわじわと感じつつ、1週間を終えました。

気づき①: 企業や行政の力の大きさ

消費者一人ができる脱プラがある一方で、プチ不便が散らばっています。一人ひとりの行動で社会を動かすのはなかなか難しく、「一人ひとりの行動で脱プラを進めよう」という言葉の重さを知りました。

だからこそ、企業や行政による脱プラの取り組みが重要なのだと感じた1週間でした。企業が自社サービスの脱プラを進めたり、行政が脱プラの旗をかかげたりすることで、私は消費者として今の消費行動を大きく変えずに脱プラをすることができます。

企業や行政にとっても、数ヶ月、1年といった短い期間で実現できるような容易なことではないのだろうと想像しつつ、
脱プラを続ける難しさを感じた私にとって、自然と脱プラをできる環境があることのインパクトの大きさを感じます。

気づき②: 脱プラの負の側面

一方で、社会が脱プラに向かって大きく進むことで、負担が増える人もいるのだろう、と脱プラの負の側面に気づくきっかけとなりました。
例えば、行政が企業に対してプラ使用を禁止した時、原材料の値段が増え、製品の値段が上がるかもしれません。そんな時に最も困るのは、きっとその社会において最も貧しい人たちです。

脱プラを推進する・しないという二元論ではなく、推進する中で生まれてくる負にも向き合う人・団体も社会には欠かせないのではないか、そんな視点が大切なんじゃないかと考えさせられました。

最後に、エシカル就活を運営するAllesgoodのインターン生として。

エシカル就活は社会課題に本気で取り組むエシカル企業と学生をつなぐプラットフォームです。
気候変動対策として脱プラに関心を持つ学生、脱プラの負の側面に目を向ける学生...様々な関心を持つ学生がいるのではないかと思います。
一見対極の視点を持つようにみえる学生たちが、お互いに「任せたぞ!」と安心して自分の関心のある社会課題に取り組める出発点にできたら良いな、なんてひっそりと感じる時間となりました。

プラ無し生活のすすめ

実践するってとても興味深いです。

実践するからこそ、ある事象と向き合うことができ、自分なりの学びを得られます。
私にとって1週間のプラ無し生活は、脱プラという側面から、気候変動や環境問題を自分ごとにする時間となりました。

脱プラに興味がある皆さんも、どこか自分ごとにできない皆さんも、短期間でトライしてみることをおすすめします!

以上、学生インターンの高瀬でした!


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