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RISING SUN ROCK FESTIVAL で、音楽家 「藤井 風」さんに、また救われた話

忘れたくない余韻

8月13日深夜のライブパフォーマンス、「藤井 風」史上、またまた伝説になる凄い演奏でしたね。2日経っても余韻が冷めやらず、ついに、自分の中では禁断の扉だったNoteに手を伸ばしてしまい、今画面に向かっています。超が付くほど筆不精な自分が今こういう事態になっているのが信じられない 笑。やり方もよく分からずに衝動で書いていますので、初Noteということでお許しを。書かずにいられない気分になった理由は、言わずもがな「藤井 風」さんのRISING SUN ROCK FESTIVALの感動です。

人間とは悲しい生き物で、どんなに鮮烈な印象を受けた出来事も、時がたてば記憶が薄れて行ってしまう。一方、つらい悲しい出来事も、時間のおかげで少しずつ癒えたりもする、という意味では、忘れることができるというのは愛すべき能力なのかもしれない。ただ、ライジングサン・ロックフェスティバルの藤井風さんのステージは、ずっと、全てを忘れずにいたい、と思える幸せな出来事だった。まだこの感動、興奮、そして最後まで祈りながら見守った手のひらの汗の感覚を覚えているうちに、記憶を書き留めておきたい。人間、本当に美しいものを見た時、絵を描いたり、文章を書いたり、何かを学びだしたり、創造的な衝動に駆られるものなんですね、きっと。

私は音楽は幅広く好きだけど、詳しくはないし、音楽から離れていた時期もかなりある、楽器が出来る人でも、歌える人でもない、ただの一人のファン。自分がどう感じたかを大切にしたいので、自分がリアルタイムで連投したツイートの記憶を手繰りつつ、他の人のライブレポはまだ一切見させていただいてない状態で書いています。だから見当違い、記憶違いの点も多々あるかもしれません。それでも、espressoがどう感じたのか、読んであげてもいいよ、というお優しい方、どうぞ読んでやってくださいませ。

Vaundyさんの代打出演が藤井風さんに決定

藤井風さんが、コロナで出演キャンセルになってしまったVaundy さんの代理出演をするというニュースが発表されたのが、出演の実質2日前の8月11日の夜。そんなことが現実としてあるんだ、と驚いた。

私は海外暮らしが長く、コロナの影響でなかなか帰国できなかったのだけど、今年の夏は、帰国して「日本での夏休み」を3年ぶりに過ごせて、再出国したところ。滞在期間中にご縁があって、7月末の大阪のジャイガのミュージックフェスで、初「生Vaundy」を体験したばかりだった。グッズ売り場の列もステージの順番待ちも、Vaundyさんの人気はすさまじかった。「生バウさん」のパワフルな歌唱、Vaundy節の冴えるMC、舞台の端から端まで動き回り、身体全体で表現するステージは圧倒的だっただけに、ライジングサンでVaundyさんに会うのを楽しみにしていた北海道のファンの方の落胆を思うと胸が痛んだ。彼目当てでライジングサンのチケットを買っていた人も沢山いたはず。

でも、デビュー間もない時に対バンライブで共演して以来、親交が続いているVaundy さんと藤井風さんのお二人。以前にもご自身のライブストリーミングや今回のツアーのリクエストでも、Vaundy さんの曲をカバーしている風さん。藤井 風さん以上に適した人選はないような気がした。だから、このニュースが発表された時は、「風さんで良かった」と心から思った。先日、小曽根真さんが体調不良の角野隼斗さんのステージをカバーされたことがあったけど、その時も、「小曽根さんが代理を務めて下さるならこんなに心強いことはない」、と思ったけど、まさに、そんな感じ。


今、日本で一番注目されていて、最も旬なアーティストの一人であることは間違いない藤井 風さんは、目下、Alone At Home Tour という、風さんとピアノだけの32公演の弾き語りホールツアーのラストスパート中。全国のアリーナを埋め尽くす集客力を持つ勢いのある今の風さんが、ホール規模で地方を回るツアーのチケット争奪戦は熾烈で、私も帰国中にライブに参加できる奇跡を祈っていたけどご縁がなかった一人。日本を再出国してしまったばかりの私は、「なんで出国をもう一週間遅らせられなかったのか」、と悔やんだ。もし日本にいたら、全てを何とかして北海道に飛んでいたと思う。

今すぐ日本行きのフライトを取って飛んで、北海道にたどり着くまでにどれだけ時間がかかるか、思わず計算してしまう、もしフェスのチケットさえなんとかなれば、今すぐ発てば、ぎりぎり間に合う、、、、かもしれない、、、。でも、今回はどうしても代わりの利かない事情があって、飛ぶのは絶対無理と分かっていた。
本当に残念だけど、無理なことをどうにかしようと、じたばたしても仕方ない。行けないライブならば、あとは、いつものように、遠くから祈るだけ。風さんの弾き語りのステージが素晴らしいものになることは確定事項、あとは、ライジングサンの聴衆の方々が風さんを温かく迎えてくださいますようにと願った。

緊急生配信の発表

「配信はない」とライジングサン主催者側から発表されていたので、潔くあきらめていたのに、当日午後16時、緊急生配信が決まったというツイートを見た時は、「え!!!」 

スマホの画面に鼻をぶつけそうになった 笑

冗談かと一瞬、驚いたけど、すぐ、「ずっずさんだな」と思った。風さんの敏腕マネージャー河津さんが、主催者側のWESSの若林さんはじめ関係者の方々と、最初からそのつもりで万障繰り合わせ調整してくださったんだなと。

飛び上がって喜ぶ、というより、手を合わせて感謝したい、そんな気持ち。
Alone At Home Tour に参加できなかったけど、こうやって、弾き語りライブを見せて下さる風オフィスと、受け入れて下さったWESSさんに感謝、感謝、感謝。

生きてたらいいことあるね 笑 

いつもサプライズ発表がデフォルトの藤井 風オフィス。発表が直前になった訳は、もちろん急な配信の手配が整ったのがそのタイミングだったのかもしれないけど、秋のスタジアムツアーとAlone At Home Tourのトレードのチケット当落発表の直後だったので、外れて悲しんでいるファンを元気づける風オフィスの粋な計らいだったかな、、と感じる自分もいた。(ずっずさんが、藤井風アプリ、8月16日のstaff diary 「俺たちの24時間」で、当日のその時間ぎりぎりまで生配信が可能か調整していたこと、奇跡が重なって可能になったステージだったことを、明かして下さってます。「藤井 風 版 プロフェッショナル 仕事の流儀 & 情熱大陸」的な、熱すぎる舞台裏のお話はこちらから ↓)

それから24時45分までの待ち時間はあっという間。Vaundy さんのカバー何をするのかなとワクワクしながら、風さんのHEATツアー(Help Ever Arena Tour)のBlu-rayを見たりして、リアルタイムで生配信に参加できることへの期待と喜びに満たされた時間だった。


本当にVaundy さんが降りて来たようなステージ

始まる直前には10万人越えしていたライジングサンの配信の同時視聴者数。
18万人近くの人が同時視聴した、伝説の日産スタジアム無観客ライブを越えるんじゃないかという予感がした。チャットが既に滝と化していた。

カバーは自由自在の風さん、YouTubeで実証済みのその実力から、Vaundy さんの曲のカバーはされるだろうな、凄く素敵だろうと期待していた。でも、風さんのピアノ弾き語りに、カバーが1-2曲入るぐらいかな、って思ってたんですよ。始まっていたら、とんでもない! 全くその逆で、Vaundyさんや他の出場が叶わなかったアーティストのためのセトリに、風さんの曲が入る形のステージだった。「とぅるる~」ってアカペラで歌い出した時、「踊り子!」Vaundyさんのカバーから演るのね。 自分も、ヘビロテしていた大好きな曲からのスタートに心躍った。

「踊り子」からの「恋風邪にのせて」からの「 napori」からの「 東京フラッシュ」 Vaundyファン(自分含む)が泣いて喜ぶ選曲ですよね。「napori」以外は、ジャイガでも演ってくれたのよ、Vaundy さんの大阪の海を臨む舞洲のこの上もなく美しい夕日の中で、熱唱する姿を思い出しながら心で泣きながら聴いていた。

原曲の歌い方を思わせるようなリスペクト溢れる演奏なんだけど、ちゃんと風さんのカバーに昇華されていて、いつもながら「さ、す、が」!

聴き惚れた。

以前も、Vaundyさんの曲を、数フレーズ、カバーしてくれてたことあったけど、フルのカバーが聴いてみたいといつも思っていたから、幸せすぎた。「napori」 の歌い出しのアカペラ、日産スタジアムの「優しさ」のアカペラ感あったよね?「napori」 ホント好きなのよ、風さんも以前、「ばうくんの歌で好きな曲」の一つに「 napori」って仰ってたことあるし、きっといつかカバーしてくださると思っていたから、嬉しかったなぁ。

弾き終わったあと「Vaundyでぇす」「って言うてますけどmore, 改めまして藤井 風です」の自己紹介から始まるゆるトーク、「こんな遅い時間に、それもばうくん来れないのにこんなに集まってくれてありがとう」
風さんの誠実なトークが沁みる。
トークの途中でバッタちゃんが風さんのマイクに飛んでくるという可愛いハプニングもあり、、、、飛んでいくバッタちゃんに手を振って見送る風さん優しさに溢れてた。風さんってホント動物に好かれるよね、昆虫にも好かれるのね、きっと人間はじめ、生き物全般に好かれるんだわ、この方は。

風さんのいつものもちもち誠実トークで一気に会場が和むのが、画面越しに伝わってくる。
2020年10月の初武道館ライブで、神様が降りてくるのを待って、演奏をされていた風さんを思い出した。Vaundy さんの心もステージに降りて来てたように感じました。

「何なんw」と「帰ろう」1stアルバムの双璧をなす2曲

そしてやっと、自分の曲へ。毎回ステージの度に異なるアレンジで楽しませてくれる風さん。風さんのファーストアルバム「HELP EVER HURT NEVER」のYaffleさんの洗練されたアレンジの利いた音源も本当に素敵だけど、風さんの弾き語りバージョンは全く異なる魅力を持った演奏。どっちがいいとかではなく、それぞれが独立した全く別の魅力ある楽曲という感じ。
風さんの弾き語り、聴く度に心洗われる。「何なんw」も「帰ろう」も楽曲に込められた深いメッセージと美しいメロディーが聴く度に自分の心を整えてくれる曲達。美しいコード進行に、魂が昇華していく。風さんを音源だけで聴いていた方も会場にいたと思うけど、全く別物の弾き語りの「何なんw」と「帰ろう」を聴いて、頭をハンマーで殴られたぐらいの驚きがあったんじゃないかと思う。この2曲は、何度もライブで演奏されているけれど、無限のアレンジのバリエーションに、毎回新鮮な感動がある。


(「何なんw」の弾き語りは日産スタジアムの演奏がとても素敵です。頭出ししてあります↓)

「帰ろう」は、児玉監督が「帰ろう」の世界観を短編映画のように描いて下さったMVを↓

ないはずの楽譜

今回の配信で衝撃を受けたのが、風さんが楽譜を用意していたこと。ピアノに座った風さんの前に楽譜らしきものがあるのを見た時、眼を疑った。突然のリクエストにも自由自在に応えることができる風さんに楽譜は要らない。鍵盤も基本は完全ノールック。なのに、今日は楽譜がある? (透明の楽譜を挟んでいる洗濯バサミしか見えないのが基本設定です 笑→YouTube参照)

楽譜と風さん、初めて見る光景。風さんの演奏を聴きながら目の動きを追っていて気づいた。

「楽譜じゃなくて、歌詞カードだった。」

ファン相手にしてくれるリクエストコーナーでは、歌詞が出てこないときは、メロディーにのる歌詞(音?)を載せてそれっぽく歌えてしまう風さん。でも、ファンだけでない20万人が同時視聴している配信で歌詞を間違うといけないという配慮だったのかな、カバーするアーティストへのリスペクトをそこでも感じて、感動。風さんがそれを用意するというのはよっぽどのこと。
歌詞カードはピアノから浮かないように、黒地に白字のプリント、背表紙も黒い色にしてあった、スタッフさん(コバさんかな、、、?他のスタッフさんかな?)の細部へのこだわり、心遣いが伝わってくる。

衝撃のKing Gnu 「Vinyl」カバー

衝撃だったのが、この後はご自分の曲でステージを構成するのかと思ったら、バウさんだけじゃなくて、他の出演が叶わなかったアーティストのカバーをしてくれたこと。King Gnuさんの「Vinyl」を歌い出した時は度肝を抜かれた。風さんのカバー曲のチョイスにはいくつかカテゴリーがあって、そのうちの一つに「こんな曲は普通ピアノでカバーせんじゃろカテゴリー」があるけど、「Vinyl」は絶対それに当てはまる。「Vinyl」って、ベースがガンガン立ってギターソロもドラムもホントカッコいい曲じゃないですか。あまりヌーさんのことは詳しくないのでKing Gnuさんのファンの方、「vinyl」の凄さをこんな稚拙な表現しかできなくてごめんなさい、ほんとバキバキにカッコいいですよ「Vinyl」という曲は。これをピアノ一本でカバーしようという風さんの心意気に痺れた。畳みかけるようなベース、ピアノでしっかり表現されてましたよね?

Suchmosが日本のミュージックシーンに現れたとき、「STAY TUNE」のTAIKINGさんのギターとHSUさんのベースが大好きで、中毒的に聴いていた時があって。風さんに出会ったときに、あのSuchmosの重厚なバンドサウンドをピアノ一本でカバーした動画があるのを見て衝撃を受けたのを今でも鮮烈に覚えているけど、Vinylカバーは、あれに匹敵、いやそれ以上の衝撃があったかもしれない。”STAY TUNE in Tokyo Friday night~" ならぬ、

”STAY TUNE in Rising Sun Rock Festival night in EZO" ! 


それにボーカル、私の大好きな「Amy Winehouse『 風』」と「椎名林檎(さん)-『風』」が宿ってた! 

「Amy Winehouse『 風』」って何?と思われた方はこちらをどうぞ ↓ 

「椎名林檎(さん)-『風』」って何?と思われた方はこちらをどうぞ ↓

風さんの、ちょっと人を食ったような、ふてぶてしさを感じるくらいのボーカルが私は大好きで、それが、Vinylのようなカッコいい曲で、風さんのジャジーなアレンジ&Groovyなピアノで聴けるとは、、、、絶対寿命30年延びた。

カネコアヤノさんとBiSHさんの原曲へのリスペクトを感じるカバー

衝撃の「Vinyl」の後も、女性シンガーのカバーが続く、2日間寝なかったんじゃないですか?どこまで圧倒する気ですか? (笑)。 

風さんはYouTube時代から女性の曲を沢山カバーされてきたけど、林檎さんやAmyWinehouseみたいな超絶カッコいい、えぐるような表現もできれば、aikoさんみたいに恋愛の酸い甘いを切なく歌い上げたり、太田裕美さんもびっくりの乙女のように「木綿のハンカチーフ」を清純に歌うこともできる、Taylor Swift の「Wildest Dream」 を原曲よりエモーショナルなDreamyカバーに、Billie Eilish 「Bad Guy」 をさわやかなボサノバ風ちょい悪Guyに、SWVの「Weak」を原曲より骨なしになりそうなくらいに甘く歌い、カーペンターズのClose to you に至っては、街中の鳥が寄ってくるレベル。風さんと女性シンガーのカバーは「混ぜたら危険」なんです (笑)。

今回のカネコアヤノさんとBiSHさんの選曲は風さんの普段の選曲とは違うジャンルだけど、カネコアヤノさんの曲によって色を変える濃い特徴的なボーカルや、アイナ・ジ・エンドさんの魅力的なハスキーな声を感じさせる、原曲に忠実なカバーだなと感じた。ファンの人の喜びのツイート見て、じんときました。喜んでくださるファンの方がいて本当に良かった。

カネコアヤノさんの「祝日」とBiSHさんの「オーケストラ」、むちゃくちゃいい曲!

風さんのカバー曲って、原曲にリスペクトを感じるんだけど、風さんにしかできない表現で、原曲の魅力を引き出しているから、私は、風さんのカバーのおかげで、気づいてなかった楽曲やアーティストの魅力を発見したことが沢山ある。この2曲もライブが終わってから何度も聴いてる。新しい出会いに感謝。

そしてね、「また、やられた~」と思った。

そういうとこなんよ、風さんの好きなとこ。

社交辞令や形だけじゃなくて、本気で「誰かのために」を実践するお人柄。そうじゃないと、こういうセトリにはならないよね。今まで皆でずっと風さんの背中を見て来てるから、そうだったんだなって素直に受け取れる、そういう感じ、伝わるといいな。

「きらり」のハイトーン、手に汗握る展開からの「旅路」

最後は自分の代表曲に戻って「きらり」。実は、一曲目の「踊り子」の歌い出しの高音域でも既に高音が少し出にくそうだった風さん。「風さん、喉お疲れみたい、深夜だからかな、風さん自身もコロナから回復したばかりだから、喉の調子が完璧には戻ってないのかな、それともこの短期間でステージに間に合わせるために練習がハードすぎたのかな、寝てないのかも」、と聴き惚れつつも、少し心配しながら聴いていた。

こういう時、きっと一番大変な曲は高音のファルセットが続く「きらり」。Billboard から" Kirari Artist(きらりアーティスト)"と命名された、超ロングヒットの神曲「きらり」。初お披露目の2021年の5月ビバラから、今日まで、披露するたびにどんどん進化してきた風さんの「きらり」のボーカル。HEATツアーの代々木公演なんか、踊りながらも、音程コントロールが完璧、圧倒的な完成度だった。

だから、ライジングサンの舞台で、サビのファルセットがかすれてしまったとき、風さん本当に悔しかっただろうなと思う。声を探して必死に歌い続ける風さんを見てたら、故障を抱えて、なおレースに挑むアスリートを見ているような気分になった。喉がゴールまで持ちますようにと、泣きたい気持ちで祈っていた。きっと見ていたファン、皆、一斉に一緒に祈っていたんじゃないかと思う。風さんSorryって小さな声で仰っていたような気がするけど、まるで満天の夏空に星達が煌めいているような「きらり」の華麗な弾き語り、ヒット曲だけに、会場も大盛り上がりで感動的でした。皆の祈りが一緒に支えた一曲だったように感じた

(追記) 本日、2023年7月12日発売の、Fujii Kaze Stadium Live Blu-ray で、ライジングサンのステージの後の帰りの車の中で「普段使わない声だったから、次のきらり(の声)が枯れたのかなぁ。たぶん、ほら、すぐ一生懸命になってしまうから」と振り返りのコメントが収録されています。ファンじゃなくても涙無しには見れないBlu-rayのドキュメンタリーはこちら。

そして「旅路」へ。心がまた洗われる。「旅路」は人生のサウンドトラック。全ての人の人生のそれぞれのシーンにすっと寄り添って背中を押してくれる歌。風さんが「旅路」についてしたコメントで大好きな言葉がある。ファンの人は皆知っているけど「自分にしかわからんような辛さが、人それぞれあって、そのことにわしが何か言える立場じゃないんで、優しいパワーを持てたらいいんですけどね、この曲で温かく包み込めたらいいなとは思ってます」というあの「報道ステーション」の一言。

「人生いろいろあるけど、、、、、少しでも良い人間になって幸せになることを諦めんでほしいし、ぼちぼちお互い頑張りましょうや」と言ってくれる風さんのライジングのステージのMCと重なって、ピアノの音とともに、限りなく優しいエネルギーが、会場に満たされていくのを感じた。

そして「まつり」は続く

「最後の曲じゃ言ったんじゃけど、、どうしてもみんなと踊りたい曲があります」との言葉に会場が湧く。以前、「第2のデビュー曲、とでも言ってもいいくらい今の自分にとって大切なお祝いソング。この先何が起きようとブレないテーマを持った曲でもあるから、もう俺の葬式ではこの曲を誰か流してほしい。」 と風さんが仰っていた大切な曲。
そんな大切な人生のお祝いソングを、3年ぶりに開催された北海道のライジングサンのフェス会場で風さん自らの振付指導でみんなで一緒に踊る。「毎日愛しき何かの祭り、あれもこれもが有り難し」参加出来た方、きっと一生の想い出になったよね。私も画面越しに揺れる皆さんを見ながら、自分も踊りながら、沢山の幸せを頂きました。

スタンドマイクで歌って踊る風さんは、「藤井風テレビ」の時からさらにパワーアップして、ツアーで歌いこんだ感じのパフォーマンスは安定感があった。特に最後のアウトロのボーカルは圧巻だった。風さん、きっと喉はかなり無理していたと思うけど、残りの力全部出し切ったなと感じるような渾身の歌唱だった。

いつもの深いお辞儀をし、「Stay Positive, Stay Happy, Stay Healthy で(前向きで、幸せで、健康でいてね)」と、皆にエアハグをしてくれて、ステージを去る風さん、本当に幸せに満たされた素敵な時間だった。


風さんの音楽に出会って最初に救われてから(その話はまた別の機会に 笑)、毎日元気と癒しを頂いている感謝の気持ちを込めて、迷惑にならないように、ささやかながら風さんの応援をさせて頂いているつもりだけど、自分の心の中では色んな Up & Down が常にあって。ずっと海外在住で帰国できない期間が長くて、その間に風さんはどんどん人気がうなぎ上りになっていって、今やチケットは入手困難なプラチナ化。ライブに行ける確率が限りなく低くなっていくのを海の向こうから見ているだけで、もしかしたら、この先何年も、この人のライブを体験することは叶わないんじゃないか、そう思うと、私はずっと会えないかもしれないミュージシャン風さんのことをこれからも応援していけるのかな、と自分を試されているような気になることも時々あります。

でも、今回の風さんのパフォーマンスは、そんなちっぽけな私のもやもやを吹っ飛ばして、「やっぱり、藤井 風 さんは、唯一無二の才能あふれる、世界に通用する音楽家だ」と再度、確信できる、沢山の幸せと喜びを頂けるものでした。そういう意味で、また救われたような気分になった。完全にリセットできた。

藤井 風さんの音楽に出会った時の興奮を思い出させてくれた、才能に惚れ直すステージでした。出演できなかった方々へのリスペクト溢れるカバーと、風さんの楽曲、風さんの美しい精神と言葉が見事に融合していました。あれは風さんの今までの人生が凝縮された風さんにしかできない舞台。初めて見た人にも、「藤井 風」がどんなに特別な音楽家なのか、ということが伝わる、魅せる演奏でした。

(追記)配信の前後、配信中、海外ファンのいくつかのグループの様子を見に行ったんですが、皆、Twitter、Wechat、Discord、などそれぞれのSNSプラットフォームに集まって、生配信に大興奮、大喜びでした。物理的、肉体的、心理的にも負担の大きい状態で、それでも配信を決めてくださった 藤井 風さんとチーム風、WESSさん、YouTubeさん、日本と世界の20万人のファンに発信して下さってありがとうございました。


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