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出版の怖い現実。Part❹

Q. 出版には、実績が大切なことはわかりました。新人が初出版する上で、自分で売る力を持つこともわかりました。
では、編集者が「この人の本を出してみたい!」と思い、書店が「この本を並べてみたい!」と思うために私が今から取り組むべきことは何でしょうか?
 
🙋‍♂️ ポジティブな質問、とっても嬉しいですね!喜んでお答えしますね!



いくつかあるんですが、すべての条件を出してしまうと脳みそがパンパンになってしまうでしょうから、順を追ってわかりやすく説明していきますね。

今回は、2つに絞りたいと思います。
 
① 読者を増やそう、読ませよう以前に
「ファン」を作っておこう!
② あなたの「強み」とあなた「らしさ」を
一貫性をもって語れる、調べればすぐにわかる
ように整理しておこう!




とくに僕は、本とは言ってもビジネス書や自己啓発書、健康・美容など実用書を多く扱ってきたので、これを前提に書いていきますが(おおかた、著者は社長や個人事業主に偏ります)

出版は文章力があるとか、表現力があるとか、あなたに「書ける力」があるから編集者の注目を集めたり、書店が飛びつくような本になるかと言えば、そうではないのですよ。

もちろん、小説やエッセイ、随筆等になればそれらは大切な要素の一つですが。
 
つまり、「書ける」と「売れる」は全く別ものなんです。

これについては、別の記事にさっと書きました
のでそちらを読んでください。


では、①の「ファン」をつくっていこう!
ですが、
いまの時代、出版に限らず、ビジネス全般に
言えることとして、ファンというコミュニティ
を持たずに事業の継続は難しいです。
みなさんも体感されていると思います。

有名な幻冬舎の箕輪さんだって、
編集者としての力量もありますが、
何といっても、ファンのコミュニティを
持っているから強いんです。
極端なはなし、彼はどんな企画でも本にして
しまえば数千部は売る力がある。

ようするに失敗することがないんです。
(本の制作原価は書店で売れる前に簡単に
ペイしちゃうくらいだと推測します)

極論ですよ、あくまで。
ファンをもつというのはそれほどパワーが
あります。


 
では、「ファン」をつくるには何を?
になるわけですが、それは②の、
あなたの「強み」とあなた「らしさ」を一貫性
をもって語れる、調べればすぐにわかるように
整理しておこう!
に連動するわけです。


ですから、最初に取り組むべきテーマは、
自分の棚卸です。

著者になれる人を無理やり公式に当てはめると
したら、

「資質」×「経験値」×「言葉のチカラ」×「発信力」になります。
 
「資質」とは、
好きの絶対値が高いこと。
のめり込むものがあること。

それが、あなたをその道のプロとして
位置付けているはずです。
いわゆる「強み」ですよね。

「経験値」とは、
文字通り、どれだけのめり込んできたか?
本質に気づいてきたか?

つまり、
その「変態度」の濃さが大事になります。
また、そんな行動をしてきた背景、理由などにあなたの信念や価値観が現れます。
いわゆる「らしさ」ですよね。

「言葉のチカラ」とは、
あなただけの言葉を持つという意味です。
また、言葉にどれだけ熱量があるか?
体温が高いか?

「発信力」とは、
「ファン」構築に直接つながってきますが、
影響力があるかどうか?SNSでどれだけ発信力
があるのかになります。
 
これらの前提として大切になるのは、
前にも書いた通り、

本業を「本気」でやれば「本質」が見える。
「本質」を知った者が「本物」。
「本物」が「本」を書く資格を持つ。
だから、「本当」の読者が集まり「ファン」になる。

という論理になります。
本業を本気でやりましょう!と。



とくに、「発信力」には、この人はどれだけの
ファンがいるのかをはかるため、編集者を説得
するためのわかりやすい指標になります。

よっぽどじゃない限り、ブログやSNSで発信
していない方はちょっと厳しいですよね。
また、様々な媒体で発信していたとしても、
一貫性がないと信用されません。

媒体別に統一感のない投稿をしていれば、
「この人なに者?」と
疑問を持たれてしまいますから、
きちんとその土台となるプロフィールを
つくっていきましょう。

(このプロフィールづくりについては別の記事で詳しく書いていきます)
 
さいごに、昔は有名人であれば、出版すれば
1万部、5万部、10万部とそう難しくなく売れていたのですが、
いまや、20年前と比べると、
その1/10しか売れないと思ってもらった方が
よいでしょう


つまり、有名人でも自分のチカラだけで○万部を超えることは至難なんです。ですから、一般の方が○万部売る力を持つには、いろいろな人の応援を借りながら、ネットワークの力を借りながら、やるしかありません。いかに人を巻き込めるかです。



書店も基本的には同じです。

プロモーション力がある著者とない著者では
安心感が違います。


過去に出版し、売れた実績がない新人は、
リスクでしかありません。

そのため、実績のある出版社かどうかで
判断したり、類似書に最近売れた本があるかを
みたり、切り口が面白いか、斬新さがあるか
など、様々な角度から判断して仕入れます。
こちらも別の記事で具体的に書いていきます
から、今回はこの辺で終わりますね。

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