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優れたアイデア、コピーには心地よさと懐かしさがある。

コピーにしても、タイトルにしても、
毎月作成する新刊本の書店告知案内にしても、
決められたスペースの中で何かを紹介するのは、骨が折れるものだ。

会って話す紹介なら簡単だけど、
テキスト・言葉だけでターゲットの心理を
理解し、何を伝えたいのか?
(何をどの順番でどう言うか)

どんなメリットを享受してもらえるのか?
(ターゲットの悩み、一番の痛みをどう解決
していけるもの(本やサービス)なのか)


ターゲットの抱える課題を解決した先にある
世界は?
(Before After)

考えているだけで時間があっという間に
過ぎさるし、作ってみて一日置いてから
改めて見てみるとダメだわこれ、ってなる。



「問題提起力」。
その問題を知らないとどんなことになるのか?
具体的にどんなマイナスが起きるのか?

問題提起自体がターゲットからかけ離れて
しまえば見向きもされない。

問題になっていることやもの自体には、
人によっていろんなフィルターがある。
思い込み、置かれた環境や価値観…。

それを思いっきり覆されるとどハマりする。


「常識破壊力」。
これがないと他人に驚き、好奇心、新鮮さ
を与えられない。

自分の世界観だけでモノゴトを見るだけでは
いいモノが作れたとしても、
〈いいモノ=売れるモノ〉にはならない。

そんな自分を俯瞰して見るもう一人の自分と
いう距離感や他者視点の豊かさが大切。

ましてや現代は真面目はウリにならない。
真面目で正しいんだけど〈おもしろい!〉
にならないと意味がない。



また、気をつけなければならないことがある。

それは、作り手、伝え手に必要な才能、
思いやりといえばよいでしょうか。
必ず何かを作ったり、伝えたり、発信もそう。
〈加害者意識を持つこと〉です。


これを作ったら誰が被害者になるのか?
これを書いたら誰が被害者になるのか?
何かが流行れば何かが廃るわけで、
何かが発明されたら何かが古くなる。

不満が出ない流行も発明もないんだから。
その意識を持つ、持たないでは言葉への
配慮が変わる。



優れたコピーやタイトルには優しさがある。
心地よさがあります。

これはコミュニケーションも同じだと思う。
ふわっとした心地よさ、
ドキッとした心地よさ、
どんな感情が先にきても、
何か心地よさが残る。これ大事だなぁって。

優しさってその人の教養が現れると思う。

単にウケを狙って、クリックを狙ったような
コピーやタイトルがたくさんある中、
教養ある人の言葉、紡ぎ出された、または、
編集された言葉にこそ〈心地よさ〉がある。
そう思ってます。

同じようなことを書いていた方がいました。
読んだら共感の連続でした。

それが、
『クリエイティブマインド』
ーつくるチカラを引き出す40の言葉たちー


「ピッカピカの一年生」「セブンイレブンいい
気分」、サントリーロイヤルの「ランボオ」等
を産み出したCMプランナー、クリエイティブディレクターとして活躍された杉山さん。



彼はこんな言葉を残しています。

「世の中には情報がたくさんあるけれど、
そのままでは文字どおりのインフォメーションであって、すでにだれかのもの…それを自分で
熟慮して編集したものが知識。
…そこから発酵して、ジャンプしたものが知恵
になる。この知恵や編集された知識が、
教養じゃないかなぁ。」

そして、本来クリエイティブとは、
自己満足で作られたものじゃない。
必ず誰かがいて感じあえるコミュニケーション
が前提にあるんだと。

理解してもらうより感じてもらう。
それが心地よいコピーやタイトル、発信。
そう痛く共感します。

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