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CCDとCMOS:センサーの違いとは

みなさんはカメラに興味がありますか?そんなもの興味ないよ!って方もスマホを持っていればほぼ必ずカメラはついていますよね。

そんなカメラは機械の目というべきセンサーに支えられています。むしろセンサーとレンズがなければカメラとしては機能しないでしょう。

今回はそんなセンサーのお話です。

有名な2種類のセンサー

おそらく、多くの人はセンサーなんかに興味を持たないでしょう。しかし、このセンサーは非常に多くの研究の中で生まれたもので、そして現在も性能を上げようと頑張っている研究者たちがいます。

そのぐらい重要なセンサーは、今やパソコン、スマホや車に欠かせない重要なデバイスの1つです。

中でも、有名なセンサーがCCDとCMOSです。

さすがにこのレベルになると科学系の人以外の人にはなじみのない言葉になるでしょう。

この2つのセンサーですが、どちらも半導体の微細加工技術で作られています。それでは、この2つの半導体センサーについて見ていきましょう。

CCD

個人的にはCMOSよりも馴染みのあるCCDですが、その特徴はどんなものでしょうか。

CCDは複数の画素(ピクセル)によって構成されており、1つ1つが光を感知するフォトダイオードという小さなセンサーです。

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カメラのシャッターを開くとその世界の光が1つ1つのフォトダイオードに 当たります。するとフォトダイオードの中で光を電荷(つまり電気信号)に変換します。光が当たると電気信号になるという現象は、光電効果といって、太陽電池も同じ原理で動いています。

フォトダイオードで変換された電気信号をそのまま取り出そうとしても残念ながらうまくいきません。なぜならその信号は非常に弱く、それだけではよくわかりません…

そこで増幅器を使って電気信号を大きくしてやります。各フォトダイオードからやってきた光は電気信号になったのち、配線を通って増幅器にたどり着きます。そこで電気信号はそれぞれ増幅され大きな信号となり保存されます。

こうして光の情報を私たちが理解できる画像データとして利用できるようになるわけです。

CMOS

一方、CMOSは大きく違うのかというとそうではありません。

大まかな構造としてはCCDと似ているのですが、大きく異なるところとしては、各素子に増幅器がついているというところでしょう。

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つまり、CMOSもCCDと同様にシャッターを開くと外の世界の光がフォトダイオードに当たり電気信号となります。そこでそれぞれの電気信号が小さな増幅器の中で増幅され大きな信号となり回収されます。

CCDはいったん集めて増幅、CMOSは増幅してから集めるといった感じでしょうか。

そのため、当初CMOSは増幅器の間の性能の誤差によりノイズがのったりしていたようです。しかし、最近では、そのような増幅器によるノイズはだいぶ低減されているみたいですね。

ネットを見てもわかるのですが、20年ほど前はCMOSはまだまだでこれからに期待といった記事が出てくるんですが 、今ではスマホにガンガンCMOSが使われています。

最後に

今回は、有名なセンサーについて紹介しました。

私自身、X線の研究に携わっていたこともあり、 検出器というのはかなり重要であることは認識していました。とはいえ、なかなかセンサーについて真面目に学ぶ機会もなくここまで来てしまったという感じです。

前から興味もあり、せっかく去年からカメラも始めたので、この機会にと思って調べてみました。

とても身近なところにあり、私たちの生活を支えてくれているセンサーには非常に奥深いことがわかりましたね。

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