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書評

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終わりなき積ん読との戦い 穿った見方、奇を衒った文章、絶え間ない邪推、無意識高い系書評
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#本

今年読んで何かしら刺さった本

今年読んで何かしら刺さった本

今年一番のぶっ刺さり本「万物の黎明」世界の「働きたくないでござる症候群」の皆様の教祖デビッド・グレーバーの最後の著作。
惜しくも亡くなってしまったデヴィッド・グレーバーといえば「ブルシットジョブ」に代表される反社会的著作でおなじみ。
文化人類学を土台に現代社会への鋭い批判、というか抜本的ジャーマンスープレックスをかます雄姿はウォールストリートでも炸裂させていた。
文化人類学から見た現代社会は、非人

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「82年生まれ、キム・ジヨン」非フェミニズム感想

「82年生まれ、キム・ジヨン」非フェミニズム感想

「82年生まれ、キム・ジヨン」を読んだ。
男性諸兄には耳に千枚通しをゆっくりねっとり突き通される感覚で脇汗じっとりものの韓国のフェミニズム文学。
この本は#MeToo運動なんかでも取り立てられた女性差別に反対するフェミニズム文学として世界中で読まれているが、今回は非フェミニズムな感想を書いてみようと思う。

もちろん女性差別は韓国も日本も変わらないくらい深刻であるのは言うまでもない。
だがこの本が

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2021年に読んだ本でおもろかったやつ〜ゴイスー本

2021年に読んだ本でおもろかったやつ〜ゴイスー本

ブルシットジョブ
新年早々このブルシットでファ○クな絵本を読んだのは、結局おいらがブルシットに勤しんでいるから。

ブルシットジョブとはクソみたいな仕事、不要不急なのに仕事している感だけがやたら醸し出される上質な納豆みたいな噴飯ショットガン嘔吐ジョブ。
結局、自殺しちゃった著者のデヴィット・グレーバーはアナキズムや官僚制度に糞塗りたくるような本を書きまくっていたが、ブルシットジョブが生まれたのは資

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