【写真館533】線香花火のように
今日の一枚はコチラです。
昨日は我が最愛の推しさまである、名古屋おもてなし武将隊の織田信長さまが名古屋城へご出陣でした。ですが、午後からは雨が降り、演武が中止となり、おもてなしの時間になりました。
のんびり過ごす時間ができたので、ゆっくりと城内散策をすることに。先週はいろいろと情緒の乱高下する出来事があり、ちょっとだけ疲れていたので、安定のぼっち仕様でぼんやり過ごすことにしたのです。
雨は時折ぱらつく程度で、傘を差さずとも歩き回れるました。で、歩きながら、ふと空を見上げると、春になって張りを取り戻した梢が曇り空を背景に線香花火のように広がっていたのです。
もう何年も名古屋城に通っていますが、空に広がる線香花火を感じたのは初めてでした。
名古屋城に通うようになって初めて知り得たことはたくさんあります。それらの多くは、知識というより、日々の彩りをより鮮やかにしてくれるものです。木々の姿の変化もその一つ。
木々は、毎日目にするものですし、冬であれば、どうしても寒々とした印象が先に立ちます。でも、春の到来を最初に敏感に感じ取れるのは、実は彼らで。空気のなかに微細に漂う「春」をその身に取り込みながら、私たちが気づかない間に春を迎える準備を済ませてしまう。
三寒四温とか、寒の戻りとか。この季節特有の変化だと分かっているけれど、程度ってものを考えてはくれまいか、と嘆息する日々です。それでも、線香花火を空に向け開く梢を見ていると、ちゃんと「春」は来ているのだとさらに強く実感し、ほんのり気持ちが明るくなるのでした。
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