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ストーリーを語る時代が、次に行こうとしている

世の中、モノコトの背景を伝える情報が溢れている。特に、東日本大震災以降、そんな物語の伝え方が多くなった印象です。

そんな今の情報のありかたについて、はっとするツイートがありました。

あぁ、流行が一巡したんだなぁと。
(ちなみにこのツイートについてカナエナカさんはこのあといくつかツイートをしていて、それを読むと決してストーリー自体を否定したいわけではないのはとっても伝わってきます)

誰かが始めて、流行って、飽和状態になって、飽きて、その間に次の何かが芽吹き始める。トレンドって何でもそういうものなのでそれ自体にはびっくりしないのですが、今このタイミングで飽和状態になっていることに明確に気づけて良かったなと思っています。

物書きのボーナスタイムが終わってしまう

ストーリーを伝える時代は、物書きはかなり有利だったんじゃないかなと思います。取材をして、それを自分なりの言葉で表現する力がある人がやっぱり重宝されていたはずなので。

これはほぼ自戒の意味を込めて書いていますが、ストーリーの時代が終わるということは、次にくる流行によっては物書きは瀕死かもしれない。もちろん私も含めて。

だからこそ、できるだけ早いタイミングでそれに気づけたことにめちゃくちゃほっとしている自分がいます。

気づかないままずっとやっていることが1番怖いので、気づいてちゃんと受け入れることって大事。受け入れて、次に行きます。

次はなにがくる?

次に来るものは、色々想像ができます。

まず、いちばん分かりやすいのは「人」ベースのセレクト。あの人が言っているものだから良さそう。あの人がおすすめしているから買おう。要するにインスタグラマーとかなので、すでにある程度確立しています。ライブ動画とかもありますし、もう少し続きそうな印象。

あとは、物書きもアップデートされる…というか、してくれないと困りますね。紙→ネット の時もだいぶ変わったので、どういう形になるかまだ私にはあんまり想像がつかないけど、これはちゃんと向き合って行きたいテーマ。

(余談ですが…紙→ネットの話でいうと、私はしおたんがバズり始めた時の文章には死ぬほどびっくりしました。私は紙の編集で生きてきたので「これが…!今の時代の新しい文章なのか…!」と衝撃でした。一生忘れない。)

物書きという話でいくと、ストーリーを伝えるとかは変わらないけど、それを伝える場が確立される、という話もあるかも。noteがまさにそうだなぁと思っていて、この時点で1000文字超えてる文章を日常的に読んでくれる人がいる場ってすごいし、こういう場に「よ〜しストーリーを読むぞ」みたいなキモチになって読みに来てくれる、というのはあると思います。

そして1番期待しているのが、ブランディング。これは現在もちゃんとストーリーを伝えられているプロダクトはとっても上手ですが、もっとブランディングの地位があがるのではないかと思うのです。ブランディングって、要するにストーリーを、ビジュアル・コピー・タイミング…ありとあらゆるものに憑依させて形作るものだと個人的に思っておるのでもっとブランディングの地位があがって、個人でいろんなブランディングをやっていくすごい人が現れてくれたらとっても楽しい世界だなと。

あとは、カスタマー自身が主人公になれるようなモノコトの伝え方とかはなんらかの形で主流になるんじゃないかと思います。今だと、カスタマーの声を反映させた商品づくりとかがありますが、それがもっと進化した形もあるだろうし、クラフト体験的な感覚で自分自身が手を動かすようなものとか。

そうすると継続的なコミュニケーションになるので、やりとり自体がストーリーになるからとってもいいなという想いもあります。現状のストーリー伝える系の手法って、作り手側からすると紛れもなくストーリーなんだけど、受け手側からすると点の情報で、明日になったら忘れちゃうという悲しき歪みがあるのも事実なので。

個人的には農業のCSA(Community Supported Agriculture/地域支援型農業)とかもっと流行って欲しいなぁ〜と思います。他にもこういう形はすでに色々ありそう。

次にくるモノの未来予想は完全に個人のぱっと思いつきベースなので「こんなのもあるよ!」「いやそれは違うでしょ」はぜひぜひ色んな人の意見を伺いたい気持ちです。

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