報告 浜名湖れんが館
すっかり日にちが過ぎてしまいましたが、先月行いました「浜名湖れんが館」でのコンサート「ハーフ&ハーフ」のご報告をいたします。
忘れていたわけじゃないんですよ。もうすっかり書いた気になっていたのです(それを忘れたという)
会場周辺の様子
初めての会場でのコンサートということで、定員の半分くらいのお客様をお迎えすることとなった当日。少し緊張しながら会場に到着しました。
鷲津駅から徒歩5分以内でたどり着ける場所で、通りを挟んだところには木々が生い茂る立派そうな神社があるようでした。自然と町並みのバランスが良いなあと感じていました。
歴史を思わせる立派な石碑と、この建物がどのように建てられ使われてきたかを記した案内がありました。事前に学んでいたため、おさらいをするような感覚で、スマホに読んでもらっていました。
会館まで待機
到着したてのお天気はちょっと曇り空でしたが、準備を進めるうちに少し明るくなってきました。
荷物を降ろして入口前で待機。皆様が開場を待ってくださったように、僕らは開館を待っていました(笑)やがて気の良さそうな管理の方が「早いねえ」なんて風に声をかけてくださり、準備開始となりました。
波乱の会場準備
今回は会場にある機材を利用することにしていたのですが、不思議なことに「何かあったときのために自前機材もすべて持ってゆく」と決めていました。
準備に使える時間は約45分。椅子などは仲間にお任せして、えんじろうは機材の準備に専念していました。
様々な障害
まずお借りしたスピーカスタンドを立てようとしたら、立て方がわからない。あんな物は大抵どれも一緒だろうと思っていたら、やり方が違うのか機材に不具合があるのか判断できないほど判らない。僕ってこんなにお馬鹿だったのかなあと思い割と凹みかけながら、これは自前のスタンドを使うと割り切り。
持ってきてよかった自前機材。
次にお借りした音響機材の接続で戸惑い、これは自分の勉強不足かなと思っていますが、ちょっとそこで時間のロスとなりました。
しかしなぜか左右のスピーカを接続するための会場にあるはずのコードが見つからないという状況になり、管理の人も一緒に探してもらいましたが発見できず。ここでえんじろうは開場の機材を使うことを断念し、自前機材への切換えを決めました。この決心をいつするかによっても、ものすごく後に響きますよね。管理の人に丁重にそのことを伝え、方針変更です。
そしてここでも、持ってきてよかった自前機材。
慣れたものでさっさと自前機材を展開してゆくと、アースのピンが付いた3ピンコンセントを変換するアダプターがない。先日機材の整理をした際に、整理しすぎてどこかに行ってしまったようだ。青ざめました。このままでは電源が入れられず、音源を使うえんじろうのオンステージは実現不能になってしまう。
仲間が電気屋さんに探しに行ってくださる話になり、果たしてそれがあるかどうか、そして準備が開場時間までに整うのかどうかというドキドキな展開になってきました。
そこに管理の方が「これ使えるかな?」と持ってきてくださったのが巻取り式のごっつい電源延長ドラム。そしてそこにはアースも受け止められる3ピンの電源が付いていました。
その場の全員が、施設の方までもがひとつになって対処を考えてくださった結果の奇跡でした。
リハーサル
なんと3つの障害を乗り越えてなお、10分程の時間が残っていたので、そこでリハーサルを行い開場ギリギリに準備完了となったのでした。
開場から開演までも15分しか無かったので、その間に波乱万丈だったスタッフモードから、何事もなくすました精神状態で音楽に集中するプレイヤーモードに切り替えなくてはなりません。でもこの会場は、身を潜められるような場所はありません。ステージ横のついたての奥で、心の切換えをしていました。
本番の様子
なんかねえ。会場が水銀灯で、あの光ってカメラで収めると変な色になるんですよね。実際はもうちょっと落ち着いた雰囲気になっています。
今回は演奏写真はございません。
オカリナオンステージ
前半は「えんじろう オカリナオンステージ」です。
1人で喋って1人で音楽かけて演奏して。そんな描き方すると1人で遊んでいるように見えるかもしれませんが、この伴奏もえんじろうが心を込めて制作した「作品」です。それがあるからこそ自信を持って1人のステージをこなそうと思えるようになりました。各楽器がやれることを学び、それを主張がぶつからないように組合せ、全体の位置関係やバランスも取って完成するのが伴奏です。
でもそんなことを色々解説すると、押し付けがましくなるような気もしてなかなか言えません。
それでも後から「優しい気持ちになった」とか「しっかり癒やされました」といっていただけることが救いです。
リラクゼーションステージ
続いて「音心 リラクゼーションステージ」として、後半を進めてまいりました。今回は新曲も含めてお届け。
そして何と言ってもりょうこさんはブラックなピアノ「CP」を引き下げての演奏。これデジタルピアノと言ってもほぼシンセです。出せる音が非常に幅広く、今回はそれを生かした音色設定に力を注ぎました。1台で何役もこなしているように聴こえたのではないでしょうか?
活躍のオカリナ
今回のオカリナはかなりの少数精鋭でした。ソプラノとアルトC管だけが2本ずつ、やっぱり音色の幅広さを知っていると、管が同じ音階だからといってこれ以上絞ることができないんですよね。
つまり2本ずつになってしまったものは、互いの特徴が別の方向を向いているもので、今回演奏する曲にはどうしてもその両方が必要と感じたというわけです。
れんが館の響き
そしてこの開場の響きですが、見学のためにうかがってちょっと吹いたりもしたのですが、なぜかそのとき以上に良い響きに感じられて、歴史も相まってまたここでやらせてもらいたいなと素直に思いました。そして人の産業のために利用される蚕さんたちの御霊にも、少しは感謝と慰めの気持が伝えられているといいなと思いました。
お客様からも「会場による響きの違いも楽しめた」というご意見をもらうことができました。
教訓
今回の教訓はやっぱり「念には念を」です。なんとなくでも自前機材を「持っていった方が良いかな?」とよぎった場合は、その通りにする方が良いことを、身を持って学びました。
そして時間の制約があるならば、一定の時点で諦めと踏ん切りが大切だということも覚えました。
原因の違う3つもの障害が襲ってきた今回の準備。1つでも手遅れにならずに解決できた奇跡に感謝です。
楽しみにしてくださっていたお客様に、何も心配をかけずに演奏ができたことにも感謝です。足をお運びくださり、ありがとうございます。
でももうこんな生きた心地のしないギリギリな展開は懲り懲り。ますます準備に意識を注ごうと深く反省したのでありました。
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