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堂場瞬一『チーム』(毎日読書メモ(359))

前に、箱根駅伝に関する小説を何冊かまとめて論評したことがあって(ここ)、その際に、この堂場瞬一『チーム』(実業之日本社文庫)についても書いたが、単独の読書メモを見つけたので、あげておく。

昔は一区/十区で、コースとなる第一京浜と京浜急行空港線の線路が交差していて線路を踏み越えて走らなくてはいけなかったのだが、確かこの小説にそこで足をとられるシーンが出てきたと記憶している。本当の箱根駅伝でも、2008年に東海大の選手が線路の溝で足をひねってじん帯を損傷し、結局棄権したことがあった。わたし自身がランニングしている時、線路がある道を走るといつも、この小説を思い出す。気を付けなくては! 
小説の効用?

箱根駅伝本。学連選抜をテーマにしているので、これまで読んだ、大学チームの小説とは全然違う。別々の指導者に別々の指導を受けてきた、脚の速い学生たちは果たしてチームになれるのか? しかし10区分というのはドラマありすぎで、全員を描ききることは出来ないのだった。ちょっとしたきっかけで故障しちゃうこととか、色々説得力あり、ランナーとして読んでも興味深かった。ただ、ストーリーとして、あまり奇想天外には出来ず、予定調和的になってしまったのは、まぁ仕方ないことだわね。(2011年3月の読書メモ)

未読だが、同じ作者で『ヒート』『チームII』(実業之日本社文庫)も出ているようです。『チーム』の主要登場人物山城悟の、4年後、そして7年後の物語らしい。


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