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vol23 成長企業が共通して持っている「引力」の正体

「長期的に成功する企業と、短期的な成功で終わる企業の違いは何か?」ただ利益を追いかけるだけの会社はいつか限界が来る。これからの時代、人材も資金も、自然と集まってくるような「引力」を持つことが求められる。その引力の正体は、一体何なのか?そして、その引力を持つために必要な「本当のミッション」とは…。

長期的に成功するためには、会社が強力な引力を持つことが必要。これは、顧客だけじゃなく、資金や従業員など、あらゆるリソースが自然と集まってくるような状態を作ることにある。特に、今後ますます不足するのが「人」。人材を集めることに成功した会社が競争に勝つのは、もう明白。

その引力の正体は「魅力」やね。クラスに人気者がいると自然と人が集まるように、会社にも魅力が必要や。ただ、この魅力は時代によって求められるものが変わってくる。50年前なら、終身雇用が当たり前で、長期的な安定や大企業の規模だけで十分魅力があった。でも今は違う。現代の日本人が求めているのは「生きる意味」や「働く意味」なんや。

IT革命の影響で、物事を捉える時間のスパンもどんどん短くなってきてる。昔なら、会社に入って定年までの30年後を考えられたけど、今はせいぜい3年先のことを見てるくらい。それに加えて寿命も延びてきて、選択肢もどんどん増えてる。この早い変化、長寿命、自由な選択肢が増えた社会で、人々は「何をどう生きればいいのか?」と漠然とした不安を抱えている。

その不安に答えを持っている存在こそが、これから求められる存在であり、会社はそれを提供できる存在であるべき。日本社会ではこの答えを提示できるシステムがあまり期待できんかもしれん。でも、民間の会社はそれを提供できる。これを推進できるのは経営者。

だからこそ、ミッションが欠かせない。ただし、世間でよく聞くような表面的なミッションではなく、もっと深掘りされたもの。会社は何のために存在しているのか、何を提供するのか、それがどういう背景で生まれたのか。これを誠実に、正直に、そして継続的に伝えていかなあかん。今の時代、かっこつけた言葉はすぐにメッキがはがれるから、透明性を保ちつつ、納得感のあるミッションを作ることが、企業の生命線になる。

この取り組みは、短期的な成果にはつながらんかもしれん。でも、10年後、20年後も残っている会社は、こうした本質的なミッションを持ってるところやと思う。

さて、経営者がどうやってこのミッションを進めていくかの話になる前に、一つ大事なことがある。足りてない経営者の特徴として、「自分の人生や生活に関心を持っていない」というのがある。簡単に言うと、日々の内省をしていない経営者やねん。そういう経営者は、納得感や透明性のあるミッションがない。だから、会社としての引力も弱い。

誤解のないよう言っておくと、引力が弱くても儲ける事はできる。引力がないと会社経営が成り立たないという訳ではない。だから、僕の言ってる事は一部の人にとっては綺麗事でしかないはず。でも、僕は会社の存在理由は儲けることでも、継続することでもない、個人が楽しき幸せに過ごすうえでの旗印的な存在だと思ってる。

会社としての成功は、最終的には「楽しく、幸せに生きること」に尽きる。利益も会社も、それを実現するための手段に過ぎん。目的をはき違えたままでは、どれだけ努力をしても、目的達成されることはない。

そんな風に思う。

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