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9月始まる、出会う。


すごい。
今日は一日、秋だった。

今日から9月だからって、気持ちの問題ではなくて(…たぶん)、朝からずっと目に見える景色が秋だった。(ただし気温だけ、例外。)


午後は授業参観なので、午前中に買い物に出かけた。
休みの日にはめったに行かないのだけれど、今日は自分の働く店に寄る。

秋の新しいコーヒーと、モンブランを味わうために!
明日出勤したときでもいいのだけど、秋の始まりとホリデーシーズンの始まりだけは、初日にどうしてもその空気を感じたい…という妙なこだわり。


あぁ、やっぱり美味しい。
自分が心から美味しいと思えるものは、美味しいから食べてみて!と笑われるほどシンプルに伝えられる。
説明を求められたらするけれども、ね、でも気持ちが先に出る。
逆にここだけの話、好みでないものは、味わいの説明にいきがち…(嘘はつけないので)。


そして、今日こそは。
ううぅ……と久々にお腹の奥から喜びを感じるような本に出会ったことについて、書いておこう。
超個人的な。


ヘルマン・ヘッセ著『庭仕事の愉しみ』。

ちなみに、ヘッセの著書は一冊も読んだことがないので、どんな人物か、どういう内容なのかも全く知識をもたない。

&Premium、読書案内の号だけ楽しみに買うのだけれど、それはいつも素晴らしい出会いがあるから。
前回もそうでした。



今回のテーマは、「暮らしの本。」
手に取ってみたい、と思った本を図書館で予約し、先日借りてきた。
こういうの、すごく興奮する、ひとりほくほくしている。


『波』(ヴァージニア・ウルフ)
『ポール・ヴァーゼンの植物標本』(堀江敏幸)
『庭仕事の愉しみ』(ヘルマン・ヘッセ)
『パリからの手紙』(堀内誠一)


コーヒーを飲みながら、『庭仕事の愉しみ』の栞を挟んでいたページをひらく。
すると、「九月」という詩が目に飛び込んできて、その偶然にまた、うわぁ、となる。


庭は悲しんでいる
冷たく花々の中へ雨が降る。
夏はひそかに身震いする
己の終末を迎えて。

「九月」


この本には、エッセイと詩、そしてヘッセ自信が描いたという水彩画がところどころに収められていて、それがまたじっくり見入ってしまうような素敵な画なのです。

まだ少ししか読み進めていないけれど、私…きっとこれ、買うな。




真剣に読んでいると、いつのまにか出勤してきた大好きな同僚が、私のいるテーブルに、ペタッと付箋を貼っていく。

ショートヘアにピアス かわいい  すき


ですって、うれしい。

そう、仕事中はピアスをつけられないし、最近は休みの日でも小さなものしかつけていなかったのだけれど、久しぶりに今日は、揺れるピアスをつけて家を出たのでした。


こういう些細なことに、日々は支えられているみたい。

そんな、9月のよい始まり。





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