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心の壁を越えるために

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岡山県にある長島愛生園をフィールドに,ハンセン病問題について,その歴史的過程(排除・排斥・隔離の歴史)と実態(なぜ差別されたのか)の解明などを通して,我々が将来に向けて何を学ぶべ… もっと読む
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#藤野豊

光田健輔論(41) 不治か完治か(1)

人はなぜ「病気」を恐れるのか。釈迦も人生の苦痛を「四苦」(生老病死)と教えているように古…

藤田孝志
1か月前
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光田健輔論(39) 牢獄か楽園か(3)

光田健輔は『愛生園日記』に、「戦争末期の激しい空襲と戦いながら、食べられもしないイモヅル…

藤田孝志
2か月前
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光田健輔論(31) 善意と悪意(1)

善意も悪意も「主観的な心情」である。いくら自分では「善意」での行為であっても、他者にとっ…

藤田孝志
3か月前

光田健輔論(19) 建て前と本音(4)

前回まで近藤祐昭氏の論文『ハンセン病隔離政策は何だったのか』を検証してみた。それは牧野氏…

藤田孝志
6か月前

光田健輔論(18) 建て前と本音(3)

近藤祐昭氏の『ハンセン病隔離政策は何だったのか』と題した論文について検証している。 断っ…

藤田孝志
6か月前

光田健輔論(16) 建て前と本音(1)

近藤祐昭氏の『ハンセン病隔離政策は何だったのか』と題した論文は、光田健輔を擁護する立場か…

藤田孝志
6か月前

光田健輔論(15) 権力と人権(8)

光田健輔のハンセン病対策は「ハンセン病患者の絶滅」である。 患者の「死」をもって「根絶」するためには患者に「子孫」をつくらせないこと、そのための「断種」である。「断種」するためには、すべての患者を「絶対隔離」する必要がある。「絶対隔離」し、そこで「断種」をおこない、隔離施設で終生を過ごさせ、死を待つ。患者がすべて死に絶えることで、日本のハンセン病は絶滅する。 その目的の実現において、療養所からの逃走と施設管理への反発が最大の問題であり、その対応として所内に「監禁所」と栗生楽泉

光田健輔論(14) 権力と人権(7)

長島愛生園に知人や友人の家族を案内して訪れたが、幼い子や引率した中学生を目を細めて眺める…

藤田孝志
6か月前
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光田健輔論(13) 権力と人権(6)

1916年5月11日、全生病院は、北海道庁および各府県に対して、市郡体位で「私宅療養癩患…

藤田孝志
6か月前
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光田健輔論(7) 偏執と固執(4)

光田の最大の罪過は<断種・中絶>である。なぜ光田はハンセン病患者の未来を断絶する政策をと…

藤田孝志
7か月前
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光田健輔論(6) 偏執と固執(3)

なぜ光田は<絶対隔離>政策を発想し、死ぬまでこだわり続けたのか。成田稔氏は次のように書い…

藤田孝志
7か月前

光田健輔論(5) 偏執と固執(2)

光田健輔は、『愛生園日記』『回春病室』と題する2冊の自伝的回想録を書いている。『愛生園日…

藤田孝志
7か月前
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光田健輔論(3) 善意の思い込み

成田稔『日本の癩対策から何を学ぶか』に、次のような一文がある。 そのとおりである。ハンセ…

藤田孝志
8か月前
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