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「自分のスキル・経験を地域で活かしたい!」の時の「地域」って何?

みなさん、こんにちは!エンパブリックスタッフの渡邉です!
この記事では、empublic Studio内で毎週開催しているランチトークの様子をご紹介します♫
今回のランチトークの企画は、テーマトーク!ということで、1つのテーマをもとに30分で皆さんと一緒に意見交換をしてみました。

ランチトークでは、毎週水曜日12:15~12:45のランチ時間を使って「エンパブリックスタジオのいいとこどりができる!」をコンセプトに、おすすめアーカイブ動画の視聴、ミニワークショップなどの企画をおこなっています^^!
https://empublic-studio.jp/3803

今日のテーマは?

エンパブリックでは、今年の1・2月のテーマを「主体性」として、主体性について話すイベントや、動画の公開などをおこなっています。
今回のランチトークでも、そんな「主体性」につながるテーマを考えてみました!

今回のテーマは「『自分のスキル・経験を地域に活かしたい!』という時の『地域』ってなんだろう?」です。
私自身、地域で何か活動を始めてみたい方のお手伝いをすることがあるのですが、そんな時、時折耳にする『自分のスキル・経験を地域に活かしたい!』という言葉に考えさせられる瞬間があります。

私自身も自然と使ってしまうこのワードですが、ふと考えてみるとその言葉の中でイメージしている「地域」って意外とわからない。。
〇〇市というエリアのこと?家族・親戚・近所の人のこと?エリアの中で点在する何かニーズを持っている人々のこと?などなど、人によっても全然イメージが違いますよね。

また、地域に対して主体性を持って関わりたい!という意欲を「地域」のニーズと重ねてうまく活かしていくためにも、この「地域」が何を指しているのかが明確なのはかなり重要なのでは?!ということで、このテーマを選んでみました^^!

当日は、12年半市役所職員として勤務してきた経験を持つスタッフの萩元直樹さんもお呼びして、参加者の皆さんと一緒に話していきました。

私たちは何を「地域」と呼んでいるか

まず、今回の意見交換の中で見えてきた、私たちが「地域」という時にイメージしているものを整理してみます。
・〇〇市、〇〇町、〇〇村など、地図上の線で引かれている行政区画
・あるニーズを持っている人がいると想定される範囲
・日常的に触れている生活エリア
・自分の家族・親戚・近所・友達など、その地に関連する人々をまとめて表現する言葉

また、参加者の方からのコメントから、
例えば、市から見た村、県から見た市、国からみた県、世界からみた国、宇宙からみた地球(?!)のように、自分の立場によっても「地域」の範囲が変わるという話もありました。

この他にも色々ありそうですが、話をしていく中で私たちが指す「地域」は思ったよりもかなり主観的なものだということがわかってきました。

私の外にある「地域」、私を含む「地域」

さらに、スタッフの萩元さんから
「『地域』という言葉を使うときには、それが『対象としての地域』になっていないかということに注意が必要です」というお話がありました。

例えば、自分のスキルを活かして何か教室を始めようとする時
「ここは田舎/都会だからこれをやってあげよう」
「高齢化率が上がっている地域だからこれが欲しいだろう」
というように、一般的な統計や自分のイメージが先行して始まった教室は、意外と自分の想定している地域に広がらず、地元の人の参加率が低かったりするなど、うまくいかないパターンがよく発生するそうです。

この時の「私」は地域の「外側」にいる存在として地域を見ており、そこにある問題やニーズは自分のスキルを投入する対象、自分は地域に対して「〇〇してあげる」「〇〇を提供する」「〇〇を貢献する」存在です。

私の外にある「地域」

一方で、日頃からコミュニケーションをとったり、人の顔が見えてくる中で見えてきたことや気づいたことから始まった教室は、側から見ても教室の雰囲気が前者とは違うということでした。

この時の「私」は地域の「内側」にいる存在として地域を見ており、そこで見えた問題やニーズは、私の関わっている問題でもあり、自分は地域に対して「〇〇を活用する」「一緒に〇〇する」「〇〇を持ち寄る」存在です。

私を含む「地域」

また、今回の大きなテーマである「主体性」とは、まさに後者の自分が内側にいるという感覚だということも話されていました。

ついつい、いろんな人にアプローチしたい!自分のスキルはきっと誰かの役に立てる!と思っているが故に、大きく「地域」という言葉を使ってしまいたくなりますが、一つ「地域」という言葉を取ってもイメージしているものや、そこに向かうスタンスが違うだけで、結果が全く変わることもあるんですね。。

何かしら地域に関わりたい!自分の経験やスキルが誰かに喜んでもらえたら嬉しいな!という気持ちを、よりよい形で実現していくために、
「あれ?今、私が「地域」と思っているその「地域」ってなにを指してるんだっけ??」
「私は、ちゃんと地域の内側にいる感覚を持ててるかな?」

と、ぜひこの「地域」という言葉を一度ふりかえってみてはいかがでしょうか?

"主体的に動く"までの道は続く

とはいえ、よく企業などでも「自分ごと化しよう!」というワードも出てくることがありますが、自分が主体的に動いているつもりなのに意外と周りが乗ってこなかったり、うまく展開していくまでの道のりがなかなか遠かったりしますよね・・・

エンパブリックでは、一人ひとりが自分の思いを言葉にして、いろんな人と協働しながら、その思いを実現させていくためのノウハウやツールを研究・開発しています。
今回のテーマについても、実際にエンパブリックが関わった事例を分析しながらその手法を解説している「専門家主導から住民主体へ」という本も販売しています。

ぜひ気になる方は、一度お手に取って読んでみてください♪

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