「愛情不足で育った大人~子供の世代間連鎖を断ち切るには?」社会変革家・久本和明さんインタビュー#6
▼前回のテーマはこちら▼
今回のテーマ【愛情不足で育った大人~子供の世代間連鎖を断ち切るには?】
詠美衣(以下「詠」):(前回の続きから)相続問題って、土地とお金の問題だけじゃなくて、もっと深く見ていくと、親子間や、兄弟間の「感情のもつれ」が問題なんだなっていうのがよく見えてきて…
本当なら、もっとそういう部分を当事者同士が本音で腹割って話し合いながら紐解けたらいいんですけど…もう何十年も積み重なってきた確執を紐解いていくのは、なかなか難しく。
当事者たちが亡くなっていて「真実」が分からないから、余計に憶測だけのなじり合いになったりして、かなりこじれているんです。だから結局、弁護士さんを通して、「お金」の交渉で解決せざるをえない形になってしまって。「本当にこれでいいのかな~?」って、正直もどかしいです。
久:そうですね、弁護士って、法律がすべてだから。法律に基づいて解決するから、本当に話し合わなきゃいけない感情や本音の部分は、バッサリと切り捨て、切り捨て・・・・でしょ?
詠:はい。もう事務的!合理的に!淡々と…!弁護士さんって、そういう感情的なもつれをファシリテートして、心のわだかまりを紐解いてくれるようにしながら打開策を見つけていくお手伝いをしてくれる人たちなんだと、ずっと小さいころから勘違いしてました^^;でも、そうじゃないんですね。(弁護士の職業の方を悪く言うつもりではございませんので、どうか悪しからずm(__)m 進め方は、弁護士の方にも寄りますよね。)
久:弁護士がしてくれるのは、ファシリテートじゃなくて、ネゴシエートなんですよね。だから、表面的にお金とか、条件付けで解決できたとしても、根本解決にはならない。結局、遺恨(カルマ)は残ってしまうんですよ。
詠:そうですよね。表面的にはお金の問題として処理できても、内面的には"親の愛情を平等にもらいたがっている、小さいころの兄弟げんか"と同じで、それがしこりになって残っちゃっているんですよね。
久:そう、親からの愛情不足から、承認欲求が強くなっていくんです。これは人間の生存戦略で、「私はここにいる!私を見て!」と親に強く主張しなければ生き残れないくらい、人間が生物的に弱い動物だったからなんですけどね。
ちなみに僕の妹は、36歳という若さで癌で亡くなったんですけど、、、
この癌は、健康が原因ではなく、愛情不足が一番の大きな原因だったんじゃないかと、僕は思っているんですよ。感情をため込み、自分を追い込むタイプだったので、苦しくて苦しくて……細胞レベルの影響が出て、それが癌化したのだと。
でも、そういう人たちをどうすれば救えたのか、まだ僕はその答えを見つけられていないんですよ。。。
詠:書籍にも、その妹さんのお話、書かれてましたよね。愛情不足で育った大人がどうやってその苦しみや承認欲求から抜け出すか、その世代間連鎖を止めるか、なかなか難しいですよね。私的には、「ゆとり」がすべてなんだろうなと思います。
だから、久本さんがつくった「ぐるり」の物々交換グループみたいに、人が損得勘定なしに助け合える場所が、もっとあちこちにたくさんできたらいいですよね。大人にゆとりができれば、子どもにもその愛を向けられるだろうし、子どもも親からだけでなく、地域の人からも愛を受けられるかもしれないし。
久:そうですね。そう言ってもらえると嬉しいです^^そういう「愛の生態系」がつくられる場所をもっと増やすべく、社会OSごと改革していかなくてはいけませんね!僕はそれを、ますますやっていこうと思っています!
詠:今年、地元兵庫県の加古川市長選に立候補されると聞きました!ますます志が高く、活動の幅が広がっていきますね。頑張って下さい!
改めて久本さん、突然のインタビューにも関わらず、長い時間、質問責めにしてしまい、すみませんでした!そして本当にありがとうございました!!
~インタビュー完~
今回の話は久本さん著書の「p.179~」あたりにも詳しく書かれています!ぜひ買って読んでみてくださいね!
▼久本さんの著書はこちら!▼
社会変革家・久本和明さんインタビューシリーズバックナンバー
#1「価値観の異なる大人数をまとめるファシリテーションのコツ」
#2「人を巻き込んでコミュニティ/イベントを盛り上げるコツ」
#3 「”HSP的な性格"でも人を巻き込むコツ&"熱量"の保ち方」
#4「チームビルディングで一番大切なことは、すでに●●の中にあった!」
サポートいただいた分は、よりこの世界を豊かにするための活動資金に使わせていただきます!活動のキーワード #音楽 #英語 #イラスト #旅 #自然