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「震えるほど怖くて不安」だから、仕事がうまくいく。

Webライターだけど、毎回文章を作る前は憂鬱だ。

私は経営コンサルティング企業と契約しており、
クライアントである中小企業の経営理念やビジョンをつくっている。

コンサルタントと経営者のセッション動画を観て
その経営者の言わんとすることを掴み、
文章に落としていく。

この「文章に落とす」前が憂鬱で仕方ない。

クライアントの気持ちを100%反映させた上で
社員に伝わる形に昇華する。

経営理念であれば、具体的すぎてはいけない。
「世界観」という抽象度を守ってつくる。

経営ビジョンであれば、明確さが求められる。
「5年後にこうなる」と、モチベーションになる文章をつくる。

このさじ加減がなんとも難しい。


「わたしにできるのか??????????」

この仕事を2年やっていて、指導をする立場になっても
いまだに毎回こう思う。

月に2~5本、のべ50社以上を担当して
制作マニュアルを作るくらいになったけれど
「わーい楽しい!つくろう!やっぱり文章大好き!」なんて思うことは
1回もなかった。


いつも心配だし、不安だし、大丈夫なのか?と揺れ動き
何度もできた文章を見返して
提出の前にコンサルメンバーに要点を確認したりする。

文章に取り憑かれたかのように
にらめっこし、嘆き、天を仰いで、悩む。

どうしよう?と困る。

「これで完璧でしょう!」と思って提出したことは
未だかつて、ない。



でも、これがうまくいく理由だと思う。


仕事は一人でやっているわけではない。
まして、私の担当業務は
クライアント企業の社運がかかっていることがほとんどだ。

自分の文章が、その企業の運命を左右する。

もちろん、コンサルタントが最終調整を入れてくれるけれど
自分の下書きが見当違いの内容であれば、迷惑もかける。

不安になって当たり前だし、
その不安があるからより良いものができる可能性が高まる。


独りよがりの仕事をするより
よっぽど良いのではないか。


最近はそう思うようになった。



もしかしたら、人生もそんなものなのではないか。


悩まない人生はうらやましいけれど、
悩む人生だから得られるものがある。

いつも幸せだったら良いけれど、
幸せじゃない瞬間があるから
幸せになろうと努力する。


これって人間にしかできないことじゃないかなあ。

こう考えてみると、人生の一瞬一瞬すべてが
愛しいものになる。


今日も明日も、私は相変わらず経営理念に悩まされるけれど、
悩める人生がありがたい。

悩めるくらい、真剣に打ち込める
最高の仕事に出会えているのだから。

すなわち、最高の人生。

どんなときも、
この自分の幸せを自覚できる自分でいたい。

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