【体験レポ】セルフお灸をしてみたよ
はじめたきっかけ
現在、「更年期」真っ只中です。
小さな不調はあちこちにあるものの、いろんな養生法を試しながら、お陰様で元気に暮らしています。
しかし、今年に入ってから、もともとあった更年期の揺れ動きにプラスして、ウィズCORONA生活のストレス・気候変動に体がついて行けないストレス・社会のストレス…云々が溜まってきて、満タン状態になってしまいました。割と丈夫だった私の体も、世界規模の大変動にとうとう対応しきれなくなったみたいで、ドドッと体調に出てきました。
結果、病院に通院することとなり、ただいま、体のメンテナンス期間中です。
◇
そんな最中、ふと、前から気になっていた「お灸」をやってみようかしら…と思いつきました。
「マッサージ」「整体」「漢方薬」「ツボ押し」は体験済みだけど、鍼灸はまだ未体験です。お灸はストレスにも効果があると聞くし、ちょうどこんなご時世だし、養生の延長でお灸を試してみよう!と思いました。
せんねん灸のオンラインショップへ
さて、いざ始めてみようと思い立ったものの、完全ビギナーなので、どこから手を付けて良ものいか?サッパリわかりません。
そこで、Twitterでこっそりつぶやいてみました。
すると、普段からお灸を愛用されているSeinaさんから、早速返信があり、「せんねん灸」推しの回答をいただきました。更に、こんな便利グッズ(👇)もご紹介してもらいました。ありがとうございます!
なるほど。「せんねん灸のオンラインショップ」があることを知りました。
覗いて見ると、このサイトでは様々なお灸グッズが販売されていて、また、お灸の基礎知識も学べる仕様になっています。これは良い~✨
セルフお灸なら、空いている時間に家で気軽にできるし「お試し」にはちょうどいいと思いました。
そこで早速、このサイトでお灸と点火器を購入したのでした。
お灸が届く
注文して数日後、お灸が届きました。
私が買ったのは、せんねん灸の中で温熱レベルが優しい、ソフトな「竹生島」という銘柄です。「ビギナーはここから始めるのがおススメ」とあったので、そうしてみました。
さて、届いたものを開けてみます。
箱を開けると、こんな感じでお灸がざっくり入っていました。
お灸のしくみと火の付け方は、以下の通りです。
お灸の底の部分にシールがついていて、肌にペタッと貼りつけることができます。実際にやってみると、しっかりくっつくので、お灸の最中にポロリと取れて落ちることはなさそうです。
ところで、お灸と言えば「火をつける」ですが、私の場合、施術の度に「火を扱う」のがちょっと面倒に感じられて、それが原因でお灸になかなか手が出せなかったんですよね…。
でも、一緒に買った「点火器」があるので、これからはサクッと気軽にお灸ができそうです。
かぜん、楽しみになってきました。
初のセルフお灸は「合谷」
お灸が届いた日に、早速、やってみました!
お灸をすえた場所は「合谷」。手の甲にあるツボです。位置はこちら。
さて、記念すべき第1回目の感想は、「正直よくわからない」でした。
「初めてのお灸」を実況中継すると…。
まずは説明書を見ながら、点火器に乾電池を入れて準備をします。
その後、お灸を一つ取り出して、シールをはがし、人差し指の先にくっつけます。点火器を使って、お灸の「もぐさ」部分にに火をつけるのですが、ここからがおっかなびっくり…ドキドキでした。
恐る恐るファイヤー🔥火が付いたもぐさにフーフーと息を吹きかけてしっかり燃やし、煙が出たところで「ここが合谷かな?」と思われる箇所にペタッと貼りつけました。
もぐさは数分で燃え尽きます。
煙が想像以上に出ていてビックリ。モクモクと煙が立ち上ります。でも、煙が出るのは火がついている数分間のみ。本当にあっという間です。燃え終えた後、約5分くらいはお灸を付けたままにして、冷めるまで据えておく…とのこと。
「何か劇的に変化が現れるのかしら?」と、ワクワクしながら待っていましたが、熱くも痒くもなく、また何の変化もなく、初のお灸は「あれ?」と思うほど、あっけなく終わってしまったのでした。
初めての体験だったので、説明書通りに正しくやってみることで精一杯だったから、仕方がないですよね。ドンマイ。
ちなみに、お灸の回数ですが、初めての頃は「一日一ツボ」でOKとのこと。体の様子や体調を見ながら、一箇所ずつした方が良いそうです。
いろんなツボで試してみる
次の日から一日一回、気になる箇所(ツボ)にお灸を据えてみました。
①肩井
2回目のお灸は、両肩にある「肩井」というツボに試してみました。
ちなみに「肩井」の位置はこちら。
両肩に乗せてみると…。
前日の一回目とは打って変わって、今回はジワジワと効果を感じました。熱がジワ~と身体の広範囲へと広がり、体の各地へとジーンと伝わっていくのがわかりました。思わず「おお~!」と唸りました。
「あぁなるほど、この感じなのね」
頭で理解するのではなく、身体で感覚として感じる…。これがお灸の良さなんだなぁ…と実感。
ただ、左肩は大丈夫でしたが、右肩がチリチリと痛みを感じて、肌が少し赤くなってきました。怖くなったので右肩のお灸は早めに外し、赤くなった箇所にオロナイン軟膏を塗りました。
②三陰交
3日目は、足のふくらはぎ内側にあるツボ「三陰交」にお灸してみました。
だんだんとコツがわかってきましたよ。
もぐさが燃えている時だけでなく、燃え尽きた後も、熱がツボにじんわり伝わります。更に、お灸を据えている所を起点にして、刺激が全身に広がっていくのですよ。
なるほど…。
今までは指で「ツボを押す」でしたが、これはお灸で「ツボを温める」。
押すとは異なる刺激の与え方なので、体が感じる感覚も、今までに無い新しい感覚です。これが結構心地よい…♨。
◇
さて、この「三陰交」のツイートを見た渡邊真澄(わたなべますみ)さんから、返信をいただきました。
『せんねん灸ツボブック』を教えてもらいました。
開いて見ると、症状に合わせて「お灸すると良いツボ」が紹介されてあります。これはメッチャ参考になります!
真澄さんもお灸をよくされているとのこと。お灸パイセンのお話はどれもとても有益でありがたいです✨感謝。
③足三里
次は、脚のすねにある「足三里」というツボにやってみました。
このツボは、いろんな不調に効く万能ツボです。
指で押しても気持ちがいいけど、お灸を据えるとどんな感じなのかな?と思い、ちょっと試してみました。
前回の三陰交と同じく、脚の灸の箇所からジワジワと上半身へ「熱」が伝わっていき、カラダ全体がポカポカと温かくなりました。施しているのは脚なのに、肩も温まって楽になるという不思議…。面白いですね。
④関元
次は、お腹にある「関元」というツボにやってみました。
私のお腹…。帝王切開や子宮筋腫の手術痕があるので、(お恥ずかしいので)写真はありません~💦
ここにお灸をした後、しばらくの間、トイレが妙に近くなりました。
お腹が温まったからかな?上のサイトにも「尿に関する症状」に効くと記されてあるので、効果があったのでしょう。
あと、カラダのあちこちにあった強張りや肩の力がスーと抜けて、何となく体がゆるんだ感じになりました。
⑤湧泉
今度は、足の裏の「湧泉」というツボに施してみました。
こちらも施した後から、ジンジンと熱が足裏から上へと昇っていきました。この感じ、結構、気持ちいいです。
そして、下半身の無駄な力が抜けて、脚がダラーンとしてきたんですよね。リラックスしているというか…。前の「関元」の時も全身の力が抜けていく感じがありましたが、こちらは下半身がゆるんだ感じです。
更年期に差し掛かって以降、身体に力が入りすぎているなぁ、強張っているるなぁ…と感じていたので、力が抜けて脱力した感じはとても新鮮でした。
⑥再び「合谷」へ
記念すべき第1回のお灸は「合谷」でしたが、その時は、何も感じられないまま終わってしまいました。
そこで、再度チャレンジ。もう一度「合谷」にお灸を据えてみました。
今度は効きました!
不思議なのですが、手の甲に施しているのに、刺激が脚へ伝わるのです。「三陰交」の辺りがポカポカ・ジンジンしてきて、次に足の甲がジンジンしてきます。
◇
ちなみに、お灸の温感ですが、灸を施しているツボを起点にして『経絡』を通って全身に伝わっていくのかな?と感じました。
お灸をすると、そのツボの経絡に沿って他の箇所にも刺激が伝わるみたいで、体の様々な場所でも反応が起きてきます。これがなかなか興味深くて面白いです。
今回は、手の甲の「合谷」に灸をしたにも関わらず、お灸後に、全身運動をした後のような「疲労感」が出てました。疲れてグッタリ…という感じ。特に脚から足の甲にかけて、遠足でたくさん歩いた後みたいな疲労を感じました。お灸を体の反応とセットで見ていくと、今まで体験したことが無い体感が出てきて、なかなか興味深いです。
鍼灸の先生でもある漢方薬の先生に「お灸の疑問」を質問してみました
さて、こんな感じで約一週間、お灸を毎日やってみましたが、この間に、いつもお世話になっている漢方薬の先生とお話する機会があったので、いろいろ質問してみました。(漢方の先生ですが、鍼灸の資格も持っていらっしゃる先生です)
初めてのセルフお灸で感じた素朴な疑問点について、あれこれ教えていただきました。
【質問①】熱さと共にチリチリした痛みを感じる場合は、「効いている」ということですか?
【回答】いえ、それは違います。熱さや痛みなどの刺激を感じた時は、すぐに灸を外すか、横にずらしてください。そのままにしていると「やけど」になるので、気を付けてください。
熱さを感じて灸を外す時は、灸の台座もかなり熱くなっているので、つまむときに指がやけどしないよう気を付けてくださいね。
【質問②】熱や刺激を感じない場合は「効いていない」のでしょうか?
【回答】自分では何も感じない場合でも、体にはちゃんと刺激は伝わっています。お灸を据えた箇所には、ちゃんと温熱が効いているので大丈夫ですよ。
【質問③】ツボを探すコツは?
【回答】ツボを探す時、指でグーと強く押して「痛み」を感じる箇所を探す人がいますが、お灸でツボを探す場合は、ソフトタッチにして、あまりグイグイと強く押し込まないほうがいいですよ。
指をスーと滑らせて、何となく指がピタッと止まる所。そこに灸を据えてみてください。
【質問④】お灸をすると体が疲れてだるくなり、すごく眠くなります。
【回答】「お灸あたり」があるので、やり過ぎは厳禁です。何事もほどほどが大事ですよ。
◇
お灸にも、「湯あたり」や「マッサージあたり」と同じく、「お灸あたり」があるとは…!ビックリ。初めて知りました。いやはや、勉強になります。
お灸が初めての人(←私です笑)は、今までにない刺激を身体に与えているわけだから、「お灸あたり」になりやすいかも…ですね。これは気を付けなきゃと思いました。
先生ありがとうございました!
◇◇◇
【おまけ】せんねん灸のこちらの動画にも、私の疑問に対する答えがありました。
この動画によると、お灸を置いた場所が「チリチリ痛い・熱い」のは、血行が良くなった証なんだそうです。
つまり、逆の見方をすると、お灸を据えても熱さやチリチリ感を感じないのは、「血行不良を起こしている」ということ。そうした場所(ツボ)にお灸をして、温熱で血行を促してあげるのが、お灸の本来の意義なのですね。
なるほど、ガッテンしました。
まとめ ~私の人生を丸ごと温め直す~
そて、こうして始まった私のお灸ライフ。
一週間が過ぎた今、だるくてたまらなかった「お灸あたり」からは無事に抜け出したようです。疲労感や眠気は落ち着いてきました。
また、お灸を据える場所(ツボ)を探すのも、お灸に火をつけて貼付するのも、回を重ねるごとに少しずつ慣れてきました。
お灸をしてみて、しみじみ感じていることは、『冷え』を克服したと思っていたけど、実はまだまだ身体のあちこちに『冷え』が残っていたんだなぁ…ということ。
お灸によって、今まで体験したことがない不思議な温まり方を感じるごとに、「もしかしたら私のカラダは、子供の頃からずっと冷えていたのかもしれないなぁ…」と、長年の冷えまで実感するようになりました。
今、こうして温めることで、自分の人生まで温め直して、丸ごとリセットしている…という感じ。なんとも不思議な感覚を覚えています。
初めてのお灸。まだまだ研究途中ですが、気長に続けながら、お灸との上手な付き合い方を模索していきたいです。
そして、自分の身体と真摯に向き合い、身体をよりよく整えていきたいと思います。
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